超高濃度水素吸入療法とは
「水素(元素記号:H)」は、無色透明・無味・無臭で、あらゆる物質の中で最も軽い物質です。地球上では水素分子(H₂)として存在することはほとんどありませんが、水など他の元素との化合物として大量に存在しています。「水素吸入療法」は、水素ガスを鼻腔から吸入することで、多くの水素を体内に取り込む療法です。水素は非常に小さな分子ですので、人の体内に入ると脳や細胞の隅々まで行き届くのが特徴です。近年、この「水素」が体内に起こる炎症や活性酸素を抑えることや、細胞のエネルギー代謝を促進することが発見され、様々な病気の予防や治療に活躍できると期待されています。世界中で水素に関する医学的な研究が驚異的なスピードで進められており、注目が集まっています。
水素のはたらき その1「細胞を元気にする」
私たちの身体は約50兆個の細胞から成り立っているといわれており、そのひとつひとつの細胞の中には「ミトコンドリア」という器官があります。ミトコンドリアは、食事で得た「糖分」と、呼吸で得た「酸素」を反応させ、生きるために必要なエネルギーを日々生み出しています。そのため、ミトコンドリアは「エネルギー工場」と呼ばれることもあります。体内に取り込まれた水素はイオンと呼ばれる状態になり、ミトコンドリアの働きがよくなるようサポートし、より効率よくエネルギーをつくりだせるようになります。「細胞が活発になること」こそ、人の健康にとって非常に重要な鍵だということが分かっています。
水素のはたらき その2「細胞の錆びを防ぎ、錆びた細胞を元に戻す」
ミトコンドリアがエネルギーを生み出す時に、副産物として発生するのが「活性酸素」です。活性酸素には一部「善玉活性酸素」と呼ばれる良い活性酸素もありますが、「悪玉活性酸素」は細胞を錆びさせる、つまり「酸化」させてしまいます。空気中の酸素によって金属が錆びるのと同じように、常に酸素を取り込んでいる私たちの身体も年齢と共に酸化していき、様々な症状として現れてきます。例えば、シミやシワなどの老化現象や、糖尿病などの生活習慣病、癌などがあります。活性酸素は生きている限りは発生し続けます。さらに、ストレスや大気汚染、タバコやアルコールなど生活環境によって活性酸素は過剰に増えてしまいます。私たちの身体には、元々酸化を防御する抗酸化機能が備わっていますが、活性酸素の産生が抗酸化機能を上回ってしまうと、「酸化ストレス」状態に陥ります。
そこで活躍するのが水素です。体内に取り込まれた水素は、過剰に増えすぎた活性酸素と結びつき、無害な「水」に変えます。つまり、活性酸素が細胞を錆びさせてしまう前に取り除いてくれるというわけです。また、すでに錆びてしまった細胞から酸素を取り去って、元の状態に戻す働きもあります。つまり「還元」です。多くの人が中学校の理科の授業で、この「還元」を経験しているかもしれません。錆びた10円玉硬貨と水素を反応させると、10円玉硬貨はピカピカの銅色に戻ります。この実験と同じように、体内に取り込まれた水素は、酸化した細胞を元の元気な状態に戻してくれるのです。
このように水素は、ミトコンドリアの働きをサポートして細胞を元気にしながら、細胞が活性酸素によって酸化するのを防いでくれます。『活性酸素によって引き起こされる病気は全体の約90%』とも言われているほどですから、その害を防ぐことで、とても大きな健康効果が生まれます。
水素吸入療法をおすすめする方は
水素吸入療法は、あらゆる老化の原因である悪玉活性酸素を最も効率よく取り除き、美容、ダイエット、老化防止、体内デトックス、アンチエイジング、健康維持・未病、病気治療、疾患の緩和が期待できます。
有効性が期待できる主な疾患
循環器 | 心筋梗塞 不整脈 動脈硬化 循環障害 |
---|---|
呼吸器 | 肺炎 感染症 肺腺維症(制癌剤副作用) 喫煙障害 肺気腫 インフルエンザ |
脳神経 | 認知症 脳浮腫 脳梗塞 脳出血 てんかん パーキンソン病 脊髄損傷 |
消化器 | 胃潰瘍 潰瘍性大腸炎 クローン病 ベーチェット病 肝炎 肝硬変 薬物性肝障害 黄疸 膵炎 |
血液系 | 白血病 エイズ 敗血症 血小板異常症 |
内分泌・代謝 | 糖尿病 高脂血症 副腎代謝障害 ストレス反応 |
泌尿器 | 糸球体腎炎 前立腺肥大・がん 溶血性腎障害 薬物性腎障害 制癌剤の副作用 |
皮膚 | しみ しわ 熱傷(やけど) 日光皮膚炎 アトピー性皮膚炎 皮膚潰瘍 帯状疱疹 |
免疫系 | 関節リウマチ 自己免疫疾患 膠原病 |
眼科 | 未熟児網膜症 網膜変性症 白内障 角膜潰瘍 |
腫瘍 | 喫煙による発ガン 化学発癌と癌化学療法 放射線障害と放射線療法 |
環境汚染系疾患 | 重金属障害 水俣病 気管支喘息 排気ガス性肺障害 水汚染による各種中毒 |
その他 | 便秘 肩こり 二日酔い 花粉症 加齢臭 性欲減退 手術の侵襲 食中毒 |
水素の効果・効能
癌の予防と治療 |
---|
水素の一番の効果は、並外れた抗酸化力です。水素が持つ抗酸化作用で癌の予防や進行を遅らせることができると言われています。癌は、活性酸素が細胞の損傷や劣化から遺伝子を攻撃することで発症します。免疫力に大きく関係するT細胞の中にもミトコンドリアは生存しています。ミトコンドリアの機能が落ちると、癌細胞を攻撃するT細胞が働かなくなり、癌細胞はどんどん増殖してしまいます。そうなるのを防ぐためにも、日ごろからミトコンドリアを活性させ、疲弊したT細胞を復活させ、癌細胞を攻撃できるような状態に持っていくことが必要です。癌の患者さんにとって、ミトコンドリアを活性させる=免疫力を高めるということは治療において必要不可欠といえるでしょう。 |
糖尿病 |
2008年頃から水素による糖尿病の発症予防や症状を改善する効果が報告されています。 活性酸素を除去・抑制する働きから、膵臓が受けるダメージを軽減させ、ブドウ糖をエネルギーに変えるミトコンドリアの働きを向上させることで血糖値が下がり、糖尿病の予防や糖尿病が引き起こす合併症を防ぐことにつながります。 |
脳神経疾患・パーキンソン |
ストレスを感じると、その影響から脳活動や記憶力が低下するとされています。ストレスが活性酸素を増加させていることが原因と考えられます。水素の抗酸化作用で活性酸素を除去することで、脳活動も正常になると言われています。パーキンソン病などの予防と治療に繋がる可能性も発見されています。 |
動脈硬化・脳卒中・高血圧 |
動脈硬化、脳卒中、高血圧は、活性酸素の攻撃により脂質が酸化して(酸化脂質)発症します。酸化脂質は血液を滞らせドロドロ血液にします。水素で酸化脂質が増加することを防ぎ、血管・血流の循環を良くすることで予防につながると言われています。 |
リウマチ |
リウマチの症状の多くは関節の痛みと腫れですが、細胞疲労というのも顕著で、健康体に比べて同じ動作をしても3倍疲労するとも言われています。このため筋肉痛なども起こりやすく関節と筋肉両面から身体をむしばんでいき、各細胞の老化を大きく進めます。 抗酸化作用と疲労回復力の高さにより、それが補われるだけでも随分と身体は楽になりますし、それが自律神経の崩れを戻して症状を回復させるためにも大きな助けとなりえます。 原因と考えられる悪玉活性酸素ヒドロキシルラジカルを効果的に抑えます。さらに、炎症性サイトカインを抑制する「優れた抗炎症作用」が発揮されていることによります。 |
花粉症・アトピー |
水素は強力な抗酸化作用を持っており、炎症によって発生した活性酸素を除去します。これにより炎症の拡大がストップし、花粉症の諸症状を沈静化してくれます。 活性酸素を抑制することで、アレルギー症状の改善効果が期待できると言われています。 |
不妊 |
水素の還元作用や抗酸化作用で、卵子や精巣も若く健康に保つことができます。 細胞の酸化を抑え、老化防止のサポートの一助になるでしょう。不妊の原因は様々な問題が絡み合っています。水素を活用するのも一つの方法だと気に留めておきましょう。 |
美肌・美容 |
老化(しわ、たるみ等)は、活性酸素が細胞や組織を酸化させることが原因と言われています。活性酸素が皮膚の弾力を保つコラーゲンやヒアルロン酸などの生成に悪影響となり、皮膚の弾力やハリは失われ、しわやたるみの原因となります。活性酸素を抑制することで、弾力とハリのある肌を維持する美容効果が期待できます。 水素により活性酸素を除去することで、毛髪に栄養となるアミノ酸を届けることができ、薄毛、抜け毛、白髪の予防に繋がると言われています。 |
ダイエット |
水素を体内に吸収することで、血液の循環が良くなり代謝が上がります。代謝が上がることで痩せやすい体質になり、ダイエット効果・デトックス効果が期待できます。またダイエット時は、ストレスが溜まりやすくなります。ストレスにより活性酸素が増え、老化が進んだり体調を崩したりすることも水素により予防することができます。 |
腸内フローラ・便秘 |
腸内の活性酸素を除去し、腸内環境を改善へと導いてくれます。 副交感神経が優位となり、腸の動きが活性化し、便秘改善につながります。 自律神経の働きが正常化することで、腸の正常な機能がキープされるようになり、胃腸のトラブルが低減します。 |
疲労回復 |
肉体疲労や精神疲労の原因は、体内に蓄積した活性酸素の影響が大きいことがわかっています。活性酸素を抑えることが疲労感を解消することにつながるのです。血流が良くなることで基礎代謝がアップし、疲れにくい身体を作ります。筋肉痛(炎症)を抑制する作用もあり、筋肉疲労を軽減する効果あります |
スポーツパフォーマンスの向上 |
最先端のスポーツ科学において水素の効果はもはや当たり前で、オリンピック選手やトップアスリートの多くは水素を取り入れながらトレーニングを行っています。運動後の乳酸値の上昇が抑制、筋疲労が低減されます。 |
当院の超高濃度水素吸入療法について
水素吸入に関する商品は多種多様で、水素吸入器にもたくさん種類がありますが、当院は「ヘリックスジャパン」の「ハイセルベータ―ET100」と「ハイセルベータ―PF72」を導入しています。
ハイセルベータ―ET100は、専用の高純度精製水を電気分解し、1分間におよそ1,170〜1,230mlの水素を発生します。この水素発生量は業界トップクラスです。ハイセルベータ―PF72は、1分間におよそ866mlの水素を発生します。
チューブ(カニューレ)を使用し、鼻腔からの粘膜吸収により直接毛細血管に水素が入り込み全身へ運ばれるので、より効率的・効果的に体内に高濃度の水素を摂取することができます。多量の水素を体内に取り込むことによって、病気の約90%の元凶とされている活性酸素を身体から排出し、免疫力を高めて、人間が本来持っている治癒能力を最大限に高めることで、身体の気になる部分の改善を図ることができます。
「水素」=「爆発しやすく危険」といったイメージを持たれている方も多いかと思いますが、それは誤りです。水素は拡散性が高く、すぐに大気中で薄まってしまう為、特殊な条件下でない限り火が付きにくい物質です。産業安全研究所によって、空気中の水素濃度が10%程度以下の場合には、爆発といえる現象は起こらないという報告がされています。
ヘリックスジャパンの製品は、2018年に東京都消防庁と極小空間における水素濃度の検証を実施しております。90cm×90cm×180㎝の空間内でハイセルベータ―(ET100)を稼働させ空間内の水素濃度を測定したところ、内部の水素濃度は0.3%以上にならなかったという検証がありますので、安心安全にご使用して頂くことがきます。
水素吸入のポイント
・始めの10回ぐらいは息を鼻から深く吸い込み、口から吐き切ります。その後、自然に呼吸しながら吸入します。
・吸入の間は、読書、音楽鑑賞、睡眠をとるなどリラックスしてお過ごし頂くと、より効果的です。
・当院では、半個室のお部屋にリクライニングチェアを設置し、リラックスできるような環境づくりを心掛けています。Wi-Fi環境も整えていますのでご活用ください。
※音楽鑑賞等をして過ごされる場合にはイヤホンのご準備をお願いいたします。
水素吸入の回数とタイミング
水素吸入の効果は、病気予防や健康維持、美容など様々です。どのような効果を目的とするかによって、水素吸入を行う回数の目安は異なります。美容や生活習慣の改善を目的とした場合は、週に2~3回の吸入で効果が徐々に表れ、吸入回数を増やすとより早く効果を実感できると言われています。糖尿病や癌などの症状改善を目的としている場合は、毎日2回程度の吸入が必要と言われています。
水素吸入のタイミングとしては、美容や疲労回復を目的とする場合、不調を感じた時に吸入するのがベストです。慢性疾患の症状改善などを目的としている場合には、毎日摂取する必要がありますが、まずはできる範囲で、ご自身で体感しながら続けてみてください。
超高濃度水素吸入療法の料金
30分 | ¥2,200(1回) |
60分 | ¥3,300(1回) |
フリーパス | ¥11,000(1ヶ月間) |
※完全予約制です。
初回はチューブ(カニューレ)代が別途料金となります。1個:¥550
カニューレは2回目以降も繰り返しご使用いただけます。
※ご予約はこちらから
※機器の購入・レンタルも可能です。
主な副作用とリスクについて
水素吸入による副作用は報告されていません。(2020年1月時点)
水素は悪玉活性酸素のみに作用し、無害な水に変えます。身体の中に悪玉活性酸素がなければ、ほとんどが呼気や身体の中を通過して対外にそのまま出てしまうことが分かっています。大量に摂ったとしても、悪玉活性酸素に作用しなかった余分な水素は身体を抜けていきますので、安心安全です。
法定記載事項
- 1.未承認医薬品等であることの明示
本治療は医薬品医療機器等法上の承認を得ていないため、医療保険制度はお使いいただけず自由診療となります。
- 2.入手経路等の明示
当クリニックの水素吸入器はHELIX JAPAN社より購入いたしました。
個人輸入に関する注意点は「個人輸入において注意すべき医薬品等について」もご覧ください。
- 3.同一成分、同一性能の国内承認医薬品の有無
本治療に使用できる同一の性能を有する他の国内承認医薬品はありません。
- 4.諸外国における安全性等に係る情報の開示
諸外国で重篤な安全性情報の報告はありません。