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ケトジェニックダイエット

ケトジェニックとは

ケトジェニックダイエットイメージ

人の身体は、「ケトジェニック」と「グルコジェニック」の2つをエネルギー源としています。
「ケトジェニック」とは、体脂肪を燃やすことで脂肪酸を分解し、肝臓から「ケトン体」を作り出して、脳などのエネルギー源として働かせることです。
「グルコジェニック」は、糖質(炭水化物を分解したもの)をエネルギー源とします。現代の食事は、ご飯や麺、パンなどの炭水化物が主食になっているため、エネルギーは糖質から作られています。
「ケトジェニックダイエット」は、糖質を極端に制限して脂質をたっぷり摂取し、体脂肪をエネルギー源とする身体に変えていくことです。もちろん、健康的なダイエットにはタンパク質・脂質・糖質の3大栄養素のバランスを考えることも大切です。これら3つのバランスは「PFCバランス」と呼ばれています。

ケトジェニックダイエットの正しい方法は?

ケトジェニックダイエットイメージ

ケトジェニックダイエットのポイントは次の3つです。
1.食事のPFCバランス(タンパク質・脂質・糖質のバランス)を3:6:1にする
2.糖質1食20g (1日60g)におさえて糖質を枯渇させる
3.良質な脂質を選ぶ

1.食事のPFCバランス(タンパク質・脂質・糖質のバランス)を3:6:1にする

P:F:C=3:6:1とは、つまりカロリー比タンパク質3:脂質6:炭水化物1ということです。
無事ケトーシスに切り替われば、ケトジェニックダイエットが本格的にスタートです。ここからは、ただひたすら脂質とタンパク質を摂取することになります。
摂取量を決定する際に、いずれかの栄養素を固定して決定すると良いです。筋肉を失ってしまうことを防ぐために、タンパク質を固定するケースが一般的です。
※PFC…タンパク質=Protein、脂質=Fat、炭水化物=Carbohydrateの頭文字

<以下の計算式を自分に当てはめて計算してみましょう>

  • まずは、自分のタンパク質の摂取量を決定します。
  • ・トレーニングしている人→体重1kgあたり2.2g〜2.3g
  • ・トレーニングしていない人→体重1kgあたり1g〜1.2g
  • ⬇︎
  • それから、以下の計算を行います。
  • ① タンパク質の摂取量⇒自分の体重×(1or1.1or1.2or2.2or2.3)
  • ② タンパク質の摂取カロリー⇒タンパク質の摂取量×4
  • ③ 脂質の摂取カロリー⇒タンパク質の摂取カロリー×2
  • ④ 脂質の摂取量=脂質の摂取カロリー÷9
  • ⑤ 炭水化物の摂取量=タンパク質の摂取量÷3
  • ⑥ 炭水化物の摂取カロリー=炭水化物の摂取量×4
  • ⬇︎
  • (例)体重80kgでトレーニングをしている人の場合
  • ① タンパク質の摂取量⇒80kg×2.3g=184g
  • ② タンパク質の摂取カロリー⇒タンパク質の摂取量184g×4=736kcal
  • ③ 脂質の摂取カロリー⇒タンパク質の摂取カロリー736kcal×2=1472kcal
  • ④ 脂質の摂取量=脂質の摂取カロリー1472kcal÷9=163.5g
  • ⑤ 炭水化物の摂取量=タンパク質の摂取量184g÷3=61g
  • ⑥ 炭水化物の摂取カロリー=炭水化物の摂取量61g×4=244kcal
  • ⬇︎
  • ①〜⑥の計算の結果は以下のようになります。
  • ・タンパク質⇒184g(736kcal)
  • ・脂質⇒ 163.6g(1472kcal)
  • ・炭水化物⇒61g(244kcal)

2.糖質1食20g (1日60g)におさえて糖質を枯渇させる

糖質を枯渇させることで、ケトン体代謝に早急に切り替えることが大切です。身体がケトン体代謝に切り替わった状態を「ケトーシス」と言います。
ケトーシスへ切り替えるために必要なことは徹底的に糖質カットを行うことです。早ければ2日でケトーシスへ切り替わります。
1日に60g糖質を摂る=主食を60g食べて良い、ということではありません。
糖質を摂取できるのは基本的には野菜や調味料からのみに留めることになります。つまり、「糖質を食べられる」とは思わないようにする必要があります。
先ほど、体重80kgのトレーニングをしている人の計算例を記載しました。炭水化物=61gとなっていますが、この場合も糖質60gは守るようにしましょう。
また、ケトーシスに移行するまで(約2日)は、糖質30g以下を徹底するようにした方が良いです。
ケトーシスに切り替わってから糖質を摂りすぎるとインスリン感受性が下がっているため、インスリンがたくさん分泌されて太りやすくなるので注意が必要です。ケトジェニックダイエットの失敗例となる可能性が高いので、糖質の量を守ることはとても重要です!

3.良質な脂質を選ぶ

糖質制限は、体脂肪を落とせるダイエットです。糖質を制限する代わりに、タンパク質や脂質をしっかり摂りましょう。
「脂質をしっかり摂ってもなぜ体脂肪が落とせるの?」と疑問に思いますよね。
私たちの身体は、糖質の摂取量が制限されると、エネルギーを補うために蓄積した体脂肪を分解します。前にも説明した通り、中性脂肪を分解するときに作られるエネルギー源が「ケトン体」です。ケトン体が糖質の代わりにエネルギー源となり、体脂肪が使われる身体になっていきます。この仕組みが作られた結果体重が減るということになります。
摂取する際は、なるべく良質な油を選ぶようにすることが重要です。

 

油の種類は主に2つあります。

 

不飽和脂肪酸
常温で液体の油で劣化しやすい。植物油や魚に多く含まれ、体内で作れない必須脂肪酸を含む。

 

飽和脂肪酸
劣化や加熱に弱い。肉や乳製品などに多く含まれる。飽和脂肪酸はさらに以下の3つに分けられます。
(1) オメガ3系脂肪酸:必須脂肪酸。血液中の中性脂肪を下げる。EPAやDHA、α-リノレン酸などが代表。
(2) オメガ6系脂肪酸:必須脂肪酸。悪玉コレステロールを減らす働きをもつリノール酸が代表。
(3) オメガ9系脂肪酸:善玉コレステロールはそのままで悪玉コレステロールのみを減らす。オレイン酸が代表。

それぞれの油の代表を以下の表に示します。

飽和脂肪酸 ・バター・ラード・ヘッド・ココナッツオイル・肉や乳製品の脂肪
不飽和脂肪酸 オメガ3系脂肪酸 ・アマニ油・えごま油・魚油
オメガ6系脂肪酸 ・ごま油・コーン油・大豆油・綿実油・グレープシードオイル
オメガ9系脂肪酸 ・オリーブ油

★糖質制限中にお勧めの油をご紹介★

1.オリーブ油

常温で液体なので、使いやすいのが特徴です。植物油の中でも比較的酸化に強く、加熱にも向いています。一般的なサラダ油はオメガ6系の油を混ぜたものですので、摂りすぎると身体によくありません。家で調理する場合は、なるべくオリーブ油を使うのがお勧めです。

 

2.ココナッツオイル

すぐにケトン体(エネルギー)に変わる中鎖脂肪酸を約60%も含んでいますので、摂取して約2時間後にはエネルギーが作られ始めます。このスピードは普通の油の約5倍とも言われています。また、独特の甘い香りがあり、コーヒーに入れて間食代わりにするとお腹が空きにくく、お勧めです。熱に強いため、加熱にも使えます。

 

3.アマニ油、えごま油

オメガ3系脂肪酸で、必須脂肪酸です。積極的に摂りたい油です。理想は、オメガ6系とオメガ3系の割合が1:1です。ただし、オメガ3系は熱に弱いのが難点です。ドレッシングに使ったり、そのまま食品にかけたりして、非加熱で使うようにしましょう。

 

4.MCTオイル

MCTオイルは、ココナッツオイルやパームオイルからMCT(中鎖脂肪酸)だけを精製した、中鎖脂肪酸100%の油です。消化吸収が早く、素早くエネルギーに変わります。身体に蓄積しにくいので、糖質制限中は特にお勧めです。ただし、加熱に弱いので、サラダにかけたり飲み物に混ぜたりして、非加熱で摂取しましょう。

ケトジェニックダイエットの利点と欠点

メリット

早く痩せる
食欲が落ちる、食べたい欲求があまり起こらなくなる
血糖値を安定させる効果もある。(炭水化物や糖分が引き起こす血糖値の上下がないため)

デメリット

間違ったやり方で実践すると、ホルモンバランスを変えてしまい、ホルモン機能不全により、心と体をイライラさせてしまう
② 非常に制限が厳しく、野菜や果物、全粒穀物や他の栄養豊富な食品の摂取を制限するため、栄養失調や便秘につながる恐れもある
③ ケトン体によって体臭がきつくなることがある(ケトン体がアセトンという物質を含んでいるため、「ケトン臭」と呼ばれる独特な臭いを発生させる)

③については、臭いは気になりますが、ダイエットが成功している証とも言えます。しかし、誰でも「臭い」は気になるものですよね。この臭いを少しでも和らげるためには、身体の代謝機能を維持・アップさせることが大事です。つまり、十分な水分補給と適度な運動が必須です。半身浴をして汗を流すのもお勧めです。また、食事の内容を変えるだけで対策もできます。臭いの元になっている「ケトン体」は酸性のため、アルカリ性の食材を積極的に摂取することをお勧めします。アルカリ性の食材で代表的なものは、緑黄色野菜・果物・海藻・きのこ類です。

ケトジェニックダイエットのレシピ

ケトジェニックダイエットイメージ

ケトジェニックダイエットは、糖質制限と脂質をたっぷり摂ることなので、食事レシピを考えるのはそれほど複雑ではありません。

 

〜ケトジェニックダイエットの献立作成のコツ〜
タンパク質や食物繊維をしっかり摂れるメニューを組む
主食を抜いて、代わりに主菜を増やす
③ 1品を肉料理のメニューにするなら、もう1品は魚や卵、大豆製品を選ぶ
④ 食物繊維もしっかり摂れるよう、野菜やきのこ、海藻類もしっかり食べる

〜ケトジェニックダイエット食の例〜
ここでは、1日の糖質量が50g以下となる献立例をご紹介します。

【朝食】
朝食には、栄養バランスが良い卵を活用すると良いでしょう。主食を抜く代わりに豆腐などを使うと満足感がアップします。

 

メニュー例
・ひき肉入りオムレツ(糖質2.5g 脂質25.6g)
・豆腐のチーズ焼き(糖質4.5g 脂質19.1g)
・いんげんのサラダ(糖質2.5g 脂質6.9g)
・わかめスープ(糖質0.7g 脂質2.4g)
  3大栄養素のバランス
・糖質量    10.2g
・脂質量    54g
・タンパク質量 36.7g

【昼食】
手作りのお弁当なら、しっかり糖質量を計算できます。肉や魚などのタンパク質をしっかり摂りましょう。また、丼物やカレー、麺類などの一品料理を避ければ、お惣菜を購入するのも良いでしょう。

 

メニュー例
・ローストビーフ(糖質2.2g 脂質4.7g)
・めかじきのムニエル(糖質4.8g 脂質23.0g)
・がんもどきの煮物(糖質3.2g 脂質8.9g)
・かき玉スープ(糖質2.3g 脂質2g)
  3大栄養素のバランス
・糖質量    12.5g
・脂質量    38.6g
・タンパク質量 45.1g

【夕食】
主食を抜いて、主菜をメインにします。煮物は砂糖やみりんを多く使うため糖質が高くなってしまうので、焼き物や炒め物にすると良いでしょう。また、つけだれやソースの糖質にも注意してください。お酒は低糖質のものなら飲んでもOKです。野菜を選ぶ際には、パプリカやブロッコリーはビタミンCも多いですのでお勧めです。

 

メニュー例
・鮭のホイル焼き(糖質4.4g 脂質11.9g)
・鶏肉の唐揚げ(糖質4.7g 脂質24.5g)
・アスパラガスのバターソテー(糖質1.7g 脂質14.0g)
・大根とホタテのサラダ(糖質3.0g 脂質0.2g)
・白菜と油揚げの味噌汁(糖質3.1g 脂質1.6g)
  3大栄養素のバランス
・糖質量    16.9g
・脂質量    52.2g
・タンパク質量 43.2g

〜ケトジェニックダイエット中の外食〜
ケトジェニックダイエット中の食事は、自分で作った方が糖質や脂質量を計算しやすくなりますが、外食をするなら定食がおすすめです。定食屋さんで焼き魚やステーキなどを注文して、ご飯やパンを抜けば良いので簡単です。
お弁当の場合は、ご飯を食べずにおかずと野菜だけ食べるようにしましょう。ラーメンやファーストフード、丼や一品料理は避けるようにしてください。

〜ケトジェニックダイエット中の間食〜
3食ではお腹が空いてしまう人は間食もOKです。ただし、糖質量には注意しましょう。間食に向いているものは、ナッツ類やチーズ、プロテインバーなどです。コーヒーにMCTオイルを入れたものは、脂質がしっかり摂れて満足感が得られるためおすすめです。

【お勧めの間食】

・くるみ(10g)・・・糖質量(以下略)0.4g
・かぼちゃの種(10g)・・・0.5g
・アーモンド(10g)・・・1.0g
・バターピーナッツ(10g)・・・1.1g
・ピスタチオ(10g)・・・1.2g
・イカの燻製(10g)・・・1.3g
・あたりめ(10g)・・・0.0g
・チーズたら(20g)・・・2.2g
・茎わかめ(10g)・・・2.0g
・ビーフジャーキー(10g)・・・0.6g
・プロセスチーズ(10g)・・・0.2g
・クリームチーズ(10g)・・・0.4g

果物は糖質が多く、間食にはあまり向いていません。しかし、ビタミンが補給できるため、少量ならOK。熟しすぎていないものを選びましょう。缶詰やドライフルーツ、ジュースはNGです。果物として分類されるアボカドは例外で、糖質量が少なく脂質も含まれているためお勧めです。

 

〜ケトジェニックダイエット中の調味料について〜
ケトジェニックダイエットをする前に、調味料に含まれる糖質の量はしっかり理解して抑えておくべきです。
料理や食材の糖質量はしっかり制限できているのに、調味料で思った以上の糖質を摂ってしまっていることもあります。
例えば、マヨネーズ。ダイエット中だからとカロリーオフタイプのものを選んでしまいがちですが、糖質量でいうとカロリーオフのものよりも普通のマヨネーズの方が少ないんです。このような、正しい調味料の知識があれば、しっかり糖質をコントロールすることができます。

【糖質が多い調味料】

・ハチミツ:79.7g(100 gあたりの糖質量 以下略)
・みりん:54.9g
・すし酢:33.0g
・コチュジャン:49.4g
・カレールー:41.0g
・中濃ソース:30.3g
・ケチャップ:26.6g
・チリソース:26.3g
・ウスターソース:26.0g

ノンオイルドレッシングは油を抑えている代わりに糖でコクを出すケースもあり、意外かもしれませんが注意が必要です。逆に、マヨネーズは卵、酢、油から作られているため糖質は少なく、強い味方になってくれます。

ケトジェニックダイエットを簡単に行うには

ケトジェニックダイエットは食事制限のダイエット法のなかでも無理なく実行できる方法ですが、デメリットや注意点もあります。続けられるだろうか…と不安になっている方も多いと思います。簡単に行うためにはサプリメントを活用する方法もあります。
ケトジェニックダイエットはグレースメディカルクリニックにご相談ください!

 

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