睡眠時無呼吸症候群は、一般的に肥満の方に多い病気として知られていますが、実は痩せ型の方でも発症する可能性があることをご存知でしょうか。
「私は太っていないから大丈夫」と思っている方も、実は睡眠時無呼吸症候群のリスクを抱えているかもしれません。
- アジア人の骨格構造(頭蓋底が短く上下顎が小さい)により、もともと気道が狭い
- 舌根落ち込みで仰向け時に重力で舌が後方に下がり気道を狭める
- 加齢による筋力低下で喉や舌の筋肉が弱くなり組織が気道に落ち込む
- 軟部組織の配置特徴(顔の奥行きが浅い、鼻腔狭い等)
実際に、睡眠時無呼吸症候群の患者さんの中には、BMI(体格指数)が正常範囲内にある方も少なくありません。
特に日本人を含むアジア人は、欧米人と比較して顔面骨格の構造が異なるため、肥満でなくても睡眠時無呼吸症候群を発症しやすいという特徴があります。
この病気は放置すると、日中の強い眠気による事故リスクの増加だけでなく、高血圧や心筋梗塞、脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、早期発見・早期治療が重要です。
- 痩せ型の人でも睡眠時無呼吸症候群になる理由とメカニズム
- 痩せ型特有の睡眠時無呼吸症候群の症状と特徴
- 適切な検査方法と診断基準
- 痩せ型の方に適した治療法と対策
痩せ型の人でも睡眠時無呼吸症候群になる理由
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に上気道(空気の通り道)が狭くなったり、完全に塞がったりすることで起こる病気です。
肥満の方では、首回りや喉の周囲に蓄積した脂肪が気道を圧迫することが主な原因となりますが、痩せ型の方でも別の要因により同様の症状が現れることがあります。
睡眠時無呼吸症候群には大きく分けて2つのタイプがあります。
最も多いのは閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)で、これは物理的に気道が狭くなることが原因です。
もう一つは中枢性睡眠時無呼吸症候群で、脳の呼吸中枢の機能低下により起こりますが、こちらは比較的まれです。
痩せ型の方の多くは、骨格や軟部組織の構造的な問題により閉塞性睡眠時無呼吸症候群を発症します。
骨格や顎の構造による影響
日本人を含むアジア人は、欧米人と比較して顎顔面の骨格構造に特徴的な違いがあります。
複数の研究により、アジア人は頭蓋底が短く、上顎(上あご)と下顎(下あご)が小さいことが明らかになっています。
ある研究では、同程度の睡眠時無呼吸症候群の重症度を持つアジア人と白人を比較したところ、アジア人の頭蓋底の長さは平均63.6mmで、白人の77.5mmと比べて顕著に短いことが報告されています。
また、上顎の長さもアジア人では50.7mm、白人では58.8mm、下顎の長さはアジア人で65.4mm、白人で77.9mmと、いずれもアジア人の方が小さいという結果が示されています。
中国人患者は頭蓋顔面骨の制約がより強く、頭蓋底(63.6 ± 3.3 vs. 77.5 ± 6.7 mm、P < 0.001)、上顎(50.7 ± 3.7 vs. 58.8 ± 4.3 mm、P < 0.001)、下顎長(65.4 ± 4.2 vs. 77.9 ± 9.4 mm、P < 0.001)が短かった。
引用:PMC Differences in Craniofacial Structures and Obesity in Caucasian and Chinese Patients with Obstructive Sleep Apnea
このような骨格の違いにより、もともと気道のスペースが狭いため、肥満でなくても睡眠時に舌根(舌の付け根)が落ち込みやすく、気道が塞がりやすくなります。
特に仰向けで寝た際には、重力の影響で舌が後方に下がり、狭い気道をさらに狭めてしまうのです。
加齢による筋力低下との関係
年齢を重ねると、全身の筋力が低下するのと同様に、喉や舌を支える筋肉の力も弱くなります。
これらの筋肉は、覚醒時には気道を開いた状態に保つ働きをしていますが、睡眠中は筋肉の緊張が緩むため、もともと筋力が低下している場合はさらに気道が狭くなりやすくなります。
特に高齢者では上気道拡張筋(舌筋など)の緊張低下が一般的に見られるため、加齢による筋力低下の影響でOSAリスクが増大すると考えられます。
ただし、痩せ型の方により強い影響があるかどうかについては、さらなる研究が必要とされています。
舌を支える筋肉(舌筋)や、軟口蓋(のどちんこ周辺の柔らかい部分)を支える筋肉が弱くなると、睡眠中にこれらの組織が気道に落ち込みやすくなり、無呼吸を引き起こす原因となります。
アジア人特有の顔面構造について
アジア人の顔面構造の特徴は、単に骨格が小さいだけでなく、軟部組織の配置にも違いがあります。
研究によると、アジア人は白人と比較して、同じBMI(体格指数)でもより重度の睡眠時無呼吸症候群を発症しやすいことが示されています。
ある比較研究では、BMIが26.7と軽度肥満程度のアジア人男性群が、BMI29.7とより肥満度の高い白人男性群と比較して、睡眠時無呼吸の重症度(AHI:無呼吸低呼吸指数)が高いことが報告されています。
アジア人群のAHIは平均55.1回/時間であったのに対し、より肥満度の高い白人群では34.1回/時間でした。
極東アジア人男性の大多数は非肥満(平均BMI 26.7 ± 3.8)であったが、重度のOSAS(平均RDI 55.1 ± 35.1)を呈していた。年齢、RDI、LSATを考慮すると、白人男性は有意に肥満度が高かった(平均BMI 29.7 ± 5.8、P = .0055)。
PubMed Obstructive sleep apnea syndrome: a comparison between Far-East Asian and white men
このような違いは、顔面の奥行きが浅い、鼻腔が狭い、軟口蓋が長いなど、複数の解剖学的特徴が組み合わさって生じると考えられていますが、各要素の寄与率については研究間でばらつきが見られます。
これらの特徴により、アジア人は肥満でなくても、わずかな体重増加や加齢による変化で睡眠時無呼吸症候群を発症しやすくなります。
痩せ型の睡眠時無呼吸症候群の特徴的な症状
睡眠時無呼吸症候群の症状は、肥満の方と痩せ型の方で基本的には同じですが、痩せ型の方は「自分は太っていないから大丈夫」という思い込みから、症状を見逃しがちです。
また、周囲の人も痩せている人が睡眠時無呼吸症候群になるとは思わないため、発見が遅れることがあります。
日中の眠気や疲労感
睡眠時無呼吸症候群の最も一般的な症状の一つが、日中の強い眠気です。
夜間に何度も呼吸が止まることで、深い睡眠が得られず、睡眠の質が著しく低下します。
その結果、十分な睡眠時間を確保していても、日中に強い眠気や疲労感を感じることになります。
痩せ型の方の場合、この症状を「仕事の疲れ」や「ストレス」と誤解してしまうことが多く、睡眠時無呼吸症候群が原因であることに気づかないケースがあります。
会議中にうとうとしてしまう、運転中に眠気を感じる、デスクワーク中に集中力が続かないなどの症状がある場合は、睡眠の質に問題がある可能性を考える必要があります。
いびきやパートナーからの指摘
いびきは睡眠時無呼吸症候群の重要なサインですが、いびきの音の大きさは気道の形状や睡眠段階など様々な要因によって変動し、体型だけで決まるものではありません。
しかし、音の大きさに関わらず、いびきの後に呼吸が止まる、苦しそうな呼吸をしているなどの症状がある場合は要注意です。
パートナーや家族から「寝ている時に呼吸が止まっている」「急に大きく息を吸い込む」「寝相が悪い」などの指摘を受けた場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと考えられます。
最近では別室で就寝する夫婦も増えているため、これらの症状に気づかれにくくなっていることも、発見の遅れにつながっています。
起床時の頭痛や口渇
睡眠時無呼吸症候群では、夜間の低酸素状態により、起床時に頭痛を感じることがあります。
これは、脳への酸素供給が不足することで起こる症状で、特にレム睡眠中の無呼吸指数や最低酸素飽和度と関連があることが報告されています。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者において、レム睡眠期間の無呼吸低呼吸指数の上昇と酸素飽和度の低さが朝の頭痛と関連していることを実証しました。
PMC Relationship between Apnea-Hypopnea Index and Oxygen Desaturation in REM-Sleep Period and Morning Headache in Patients with Obstructive Sleep Apnea Syndrome
また、無呼吸により口呼吸になりやすいため、起床時に口の中が乾いている、喉が痛いなどの症状も現れます。
痩せ型の方では、これらの症状を「枕が合わない」「部屋が乾燥している」などと別の原因に結びつけてしまうことがあります。
しかし、これらの症状が慢性的に続く場合は、睡眠中の呼吸状態に問題がある可能性を考慮すべきです。
痩せ型の人に適した検査方法と診断基準
睡眠時無呼吸症候群の診断は、体型に関わらず同じ検査方法と診断基準が用いられます。
しかし、痩せ型の方は「自分は該当しない」と思い込んで検査を受けない傾向があるため、症状がある場合は積極的に検査を受けることが重要です。
簡易検査と精密検査の違い
睡眠時無呼吸症候群の検査は、大きく分けて簡易検査と精密検査の2種類があります。
簡易検査は自宅で行える検査で、携帯型の機器を使用して睡眠中の呼吸状態、血中酸素濃度、脈拍などを測定します。
検査機器は小型で、鼻と指先にセンサーを装着するだけなので、普段の睡眠環境で検査を受けることができます。
精密検査は、医療機関に一泊入院して行うポリソムノグラフィー(PSG)検査です。
この検査では、呼吸状態だけでなく、脳波、筋電図、眼球運動、心電図なども同時に測定し、睡眠の深さや睡眠構造も含めて総合的に評価します。
簡易検査で異常が見つかった場合や、症状が強い場合は精密検査が必要となります。
簡易検査と精密検査(ポリソムノグラフィー)の比較
| 項目 | 簡易検査 | 精密検査(ポリソムノグラフィー) |
|---|---|---|
| 実施場所 | 自宅 | 医療機関(入院) |
| 使用機器 | 携帯型検査機器(鼻・指先にセンサー装着) | 専用機器による多項目測定 |
| 測定内容 | 呼吸状態、血中酸素濃度、脈拍など | 呼吸状態、脳波、筋電図、眼球運動、心電図など |
| 睡眠環境 | 普段通りの睡眠環境で実施可能 | 医療機関での一泊入院が必要 |
| 評価の精度 | 簡易的な評価が可能 | 睡眠の深さや構造を含めた総合的な評価が可能 |
| 実施のタイミング | 初期スクリーニングとして行うことが多い | 簡易検査で異常が見つかった場合や症状が強い場合に実施 |
BMIだけでは判断できない診断のポイント
睡眠時無呼吸症候群の診断基準は、1時間あたりの無呼吸(10秒以上呼吸が止まる)と低呼吸(呼吸が浅くなる)の合計回数であるAHI(無呼吸低呼吸指数)で判定されます。
AHIが5回以上で睡眠時無呼吸症候群と診断され、5〜15回が軽症、15〜30回が中等症、30回以上が重症と分類されます。
痩せ型の方の場合、BMIは正常範囲内でも、顔面骨格の特徴や軟部組織の状態により重症の睡眠時無呼吸症候群となることがあります。
研究によると、非肥満患者(BMI<25)でも睡眠時無呼吸症候群と診断される患者は全体の約25%を占めており、BMI<30の非肥満者では54%にも達することが報告されています。
OSAと診断された参加者のうち、25%はBMIが正常範囲(BMI < 25 kg/m 2)で、54%はBMI < 30 kg/m 2でした(非肥満)。
引用:PCM Obstructive Sleep Apnea without Obesity Is Common and Difficult to Treat: Evidence for a Distinct Pathophysiological Phenotype
診断においては、BMIだけでなく、首回りの太さ、顎の形状、扁桃腺の大きさ、舌の大きさなども重要な評価項目となります。
痩せ型の方でも、首が短い、下顎が小さい、扁桃腺が大きいなどの特徴がある場合は、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高くなります。
ただし、定量的な診断基準については施設間で差がみられます。
痩せ型の睡眠時無呼吸症候群の治療法と対策
痩せ型の睡眠時無呼吸症候群の治療は、原因が肥満ではないため、減量による改善はほとんど期待できません。
特にBMI 23前後以下では減量効果は限定的とされています。
そのため、気道を物理的に確保する治療法が中心となります。
治療法の選択は、重症度や原因となっている解剖学的特徴、患者さんのライフスタイルなどを考慮して決定されます。
CPAP療法の効果と適応
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure:持続陽圧呼吸)療法は、睡眠時無呼吸症候群の標準的な治療法です。
鼻マスクを装着し、機械から一定の圧力で空気を送り込むことで、気道を開いた状態に保ちます。
重症度が中等症以上(AHI≧20)の場合は保険適用となりますが、検査方法により基準が異なります。
- PSG(ポリソムノグラフィー)検査:AHI≧20
- 簡易モニター(OCST)のみ:AHI≧40
痩せ型の患者さんの場合、肥満の患者さんと比較してCPAP療法への順応性が低いという報告があります。
ある研究では、非肥満患者の36%がCPAPを全く使用していないと報告したのに対し、肥満患者では15%でした。
これは、痩せ型の患者さんが「自分はそれほど重症ではない」と考えがちであることや、マスクの装着感に違和感を持ちやすいことが原因と考えられています。
しかし、CPAP療法は適切に使用すれば、体型に関わらず高い治療効果が期待できます。
最近では、自動的に圧力を調整するオートCPAPや、より装着感の良いマスクなども開発されており、患者さんの使用感は改善されています。
マウスピース治療の選択肢
マウスピース(口腔内装置)治療は、下顎を前方に固定することで気道を広げる治療法です。
軽症から中等症の睡眠時無呼吸症候群に対して有効で、CPAP療法が使用できない場合の代替治療としても用いられます。
痩せ型の患者さんでは、下顎が小さい、下顎が後退しているなどの骨格的特徴がある場合が多いため、マウスピース治療が特に有効である可能性があります。
アジア人は顎顔面の構造的特徴から、マウスピース治療で良好な効果が期待されており、東アジア患者382例のメタ解析ではAHI平均19.1の改善が示されています。
ただし、欧米人との直接比較試験は限られているため、民族間での治療効果の差については今後の研究が待たれます。
マウスピースは歯科医師により個別に作製され、定期的な調整が必要です。
顎関節症の既往がある場合や、歯の本数が少ない場合は適応とならないこともあるため、歯科医師との相談が重要です。
生活習慣の改善ポイント
痩せ型の睡眠時無呼吸症候群でも、生活習慣の改善により症状を軽減できる場合があります。
- 横向き寝を心がける:仰向けは気道がふさがりやすいため、横向きがおすすめ。
- 抱き枕や体位固定枕を使う:横向き姿勢をキープしやすくなる。
- 就寝前の飲酒を控える:アルコールは喉の筋肉をゆるめ、無呼吸を悪化させる。
- 睡眠薬は医師に相談して使用:自己判断での服用は避ける。
- 鼻づまりを改善する:鼻炎や副鼻腔炎がある場合は治療を受ける。
まず重要なのは、睡眠時の体位です。
仰向けで寝ると舌根が落ち込みやすくなるため、横向きで寝ることで気道の閉塞を防ぐことができます。
抱き枕や体位固定用の枕を使用することで、睡眠中も横向きの姿勢を保ちやすくなります。
アルコールや睡眠薬は、喉の筋肉を弛緩させる作用があるため、無呼吸を悪化させる可能性があります。
就寝前の飲酒は控え、睡眠薬が必要な場合は医師と相談して適切な薬剤を選択することが重要です。
また、鼻づまりがある場合は、それが口呼吸の原因となり、睡眠時無呼吸を悪化させることがあります。
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの鼻疾患がある場合は、適切な治療を受けることで睡眠時の呼吸状態も改善する可能性があります。
外科的治療が検討される場合
保存的治療で十分な効果が得られない場合や、明らかな解剖学的異常がある場合は、外科的治療が検討されることがあります。
痩せ型の患者さんでは、扁桃腺肥大、軟口蓋の過長、小顎症などが手術適応となる場合があります。
扁桃腺摘出術や軟口蓋形成術(UPPP)は、物理的に気道を広げる手術です。
より重症の場合は、上顎と下顎を前方に移動させる顎顔面前方移動術(MMA)が行われることもあります。
これらの手術は、適応を慎重に検討する必要があり、術前に十分な検査と評価が必要です。
手術療法は一定の効果が期待できますが、すべての患者さんに適応となるわけではありません。
年齢、全身状態、解剖学的特徴などを総合的に評価し、他の治療法との比較検討を行った上で決定されます。
よくある質問(FAQ)
- 痩せているのに睡眠時無呼吸症候群と診断されたのはなぜ?
-
睡眠時無呼吸症候群は肥満だけが原因ではありません。
特に日本人を含むアジア人は、顎が小さい、顔の奥行きが浅いなどの骨格的特徴により、痩せていても気道が狭くなりやすい傾向があります。
また、扁桃腺が大きい、舌が大きい、軟口蓋が長いなどの軟部組織の特徴も原因となることがあります。
- 痩せ型の場合、CPAP以外の治療法はありますか?
-
軽症から中等症の場合は、マウスピース(口腔内装置)治療が有効な選択肢となります。
また、横向きで寝る、枕の高さを調整するなどの体位療法も効果的です。
扁桃腺肥大などの明らかな原因がある場合は、外科的治療も検討されることがあります。
- 体重を増やした方が良いのでしょうか?
-
痩せ型の睡眠時無呼吸症候群の場合、体重を増やすことは推奨されません。
むしろ体重が増加すると症状が悪化する可能性があります。
適正体重を維持しながら、他の治療法で対処することが重要です。
- 遺伝的な要因はありますか?
-
睡眠時無呼吸症候群には遺伝的な要因も関与していることが知られています。
特に顎顔面の骨格構造は遺伝的影響を受けやすく、家族内で似た骨格を持つことで、睡眠時無呼吸症候群のリスクも共有される可能性があります。
家族に睡眠時無呼吸症候群の方がいる場合は、自身も注意が必要です。
- 予防方法はありますか?
-
骨格的な要因は変えることができませんが、生活習慣の改善により発症リスクを下げることは可能です。
適正体重の維持、禁煙、節酒、規則正しい睡眠習慣、鼻呼吸の維持などが予防につながります。
特にアルコールは上気道筋の弛緩を引き起こすため節酒が重要で、鼻閉の治療によりAHI改善例も報告されています。
また、症状の早期発見・早期治療も重要な予防策となります。
まとめ
睡眠時無呼吸症候群は、肥満の方だけの病気ではありません。
特に日本人を含むアジア人は、顎顔面の骨格的特徴により、痩せ型でも睡眠時無呼吸症候群を発症しやすいことが明らかになっています。
痩せているからといって安心せず、いびき、日中の眠気、起床時の頭痛などの症状がある場合は、早めに専門医療機関を受診することが大切です。
診断には簡易検査や精密検査があり、重症度に応じてCPAP療法、マウスピース治療、生活習慣の改善、外科的治療など、様々な治療選択肢があります。
痩せ型の方は、自分が睡眠時無呼吸症候群になるとは思わない傾向がありますが、放置すると高血圧、心筋梗塞、脳梗塞などの重篤な合併症につながる可能性があります。
睡眠の質は、日中のパフォーマンスや生活の質に大きく影響します。
症状に心当たりがある方は、体型に関わらず一度検査を受けてみることをお勧めします。
適切な診断と治療により、質の高い睡眠を取り戻し、健康的な生活を送ることができるでしょう。
American Academy of Sleep Medicine Study compares prevalence of central and obstructive sleep apnea
PMC The Influence of Aging on Pharyngeal Collapsibility During Sleep
PubMed Obstructive sleep apnea syndrome: a comparison between Far-East Asian and white men
PMC Does Snoring Intensity Correlate with the Severity of Obstructive Sleep Apnea?
PubMed Dry mouth upon awakening in obstructive sleep apnea
Sleep Foundation What Is an At-Home Sleep Study?
PMC Obstructive Sleep Apnea Diagnosis and Management
American Academy of Sleep Medicine Clinical Practice Guideline for Diagnostic Testing for Adult Obstructive Sleep Apnea
一般社団法人 日本呼吸器学会「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン 2020」
PMC Influence of Body Position on Severity of Obstructive Sleep Apnea: A Systematic Review
JAMA Otolaryngology–Head & Neck Surgery Maxillomandibular Advancement for Treatment of Obstructive Sleep Apnea: A Meta-analysis
独立行政法人国立病院機構 近畿中央呼吸器センター 睡眠時無呼吸症候群
厚生労働省(e-ヘルスネット) 睡眠時無呼吸症候群 / SAS
早川 道子「睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対する運動療法」

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