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整腸剤の効果とは?メリット・副作用といつから効果が現れるのかを解説

整腸剤 効果 便秘に関する医療情報
この記事の監修者
塩澤宝<腸活薬剤師> 東北医科薬科大学を卒業後、薬剤師として調剤薬局
チェーンで勤務。現在は腸活講師育成スクール
腸活パズル」主宰。「一般社団法人日本腸活協会
代表理事を務める。

整腸剤は下痢や便秘などお腹のつらい症状に効果的です。腸をきれいにする「腸活」の効果を期待して服用している方も多いですよね。

整腸剤で腸がきれいになると、肌がきれいになったり痩せたりと美容にもメリットがあります。

ところが整腸剤を服用してもなかなか効果を感じられず不安になることも。

飲み続けると効果なしという話を聞いた方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では整腸剤の仕組みと効果・気になる副作用について詳しく解説します。

  • 整腸剤はどのくらいで効果が現れるのか
  • 服用しているのに効果がないときの対処法

上記のような疑問についても回答します。

最後まで読めば、正しく整腸剤を使って快適に過ごせる秘訣がわかるので、ぜひ参考にしてみてください。

整腸剤の効果で腸内環境が整う!仕組みを詳しく解説

整腸剤は腸内環境を整える薬です。

ここでは以下の内容を解説し、整腸剤の仕組みと効果を詳しく見ていきます。

下痢やおならなど腸の不調は腸内細菌のバランスが要因

下痢や便秘、おならが多いなどのお腹の不調は、腸内細菌のバランスが崩れることにより引き起こされます。

人間の腸内にはおよそ1,000種類、数にして100兆個もの細菌が存在します。

これらの細菌はまとめて「腸内細菌」と呼ばれ、分類すると大きく次の3種類です。

腸内細菌の種類
  • 善玉菌:体に良い働きをする腸内細菌。代表的な菌は乳酸菌やビフィズス菌。
  • 悪玉菌:体に害を与える腸内細菌。代表的な菌は、ウェルシュ菌。
  • 日和見菌(ひよりみきん):善玉菌・悪玉菌のどちらでもない腸内細菌。

3種類の腸内細菌の理想的なバランスは、以下の状態が理想的です。

善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7

最も割合の大きい日和見菌は、善玉菌と悪玉菌のうち割合の大きい方の味方をするという特徴があります。

お腹の調子が悪いときは、何らかの要因でバランスが崩れて善玉菌より悪玉菌が多くなったときで、悪玉菌が優位に働いている状態です。

整腸剤の効果で増えすぎた悪玉菌を抑えてバランスを整える

悪玉菌はこんなときに増える!
  • 食生活の乱れ(動物性たんぱく質・脂質を多く含む食事)
  • ストレス(腸の働きをコントロールする自律神経の乱れ)
  • 加齢(年齢とともに善玉菌は減少、悪玉菌が増加する傾向にある)

悪玉菌は脂質や動物性たんぱく質を好み、下痢やおならの悪臭の要因となる有害物質を生成します。

結果として下痢や便秘、お腹の不調などの腸の不調が起こります。

悪玉菌の働きにはたんぱく質を分解して栄養素を吸収するという側面もあるので、体にとっては必要な細菌です。

成長とともに悪玉菌が腸内に入り込むことで体が有害物質の存在を認識し、免疫機能が備わったとも考えられています。

ただし、過剰に働くと体の不調につながるのであくまでバランスが大切であり、そのバランスを整えるために整腸剤が効果を発揮します。

整腸剤は腸内で不足しがちな善玉菌を補う効果がある

整腸剤の主成分は善玉菌です。

整腸剤を服用すると善玉菌が増え、腸内細菌のバランスが正常に戻ることで善玉菌が優位に働くようになります。

善玉菌が悪玉菌の増殖や活動を抑え、有害物質の排出を促進する仕組みです。

結果として悪玉菌が引き起こしていた下痢、便秘、腹部膨満感などの症状の改善効果に期待できます。

整腸剤の効果で得られる3つのメリット

腸は脳の次に神経細胞が多い大事な器官で「第2の脳」とも呼ばれています。

そのような大事な腸が整腸剤の効果で健康になると、下痢・便秘・おならなどの不調の改善以外にも嬉しいメリットがありますよ

ここでは整腸剤の効果で得られるメリットを3つ解説します。

ダイエット・美肌や美容効果

整腸剤で痩せる・肌がきれいになるという効果が期待できます。

整腸剤で痩せる理由は、肥満になりやすい要因である悪玉菌を減らせるからです。

悪玉菌は脂肪分を溜め込むという特徴があり、悪玉菌優勢の腸内環境の人は太りやすい体質になる傾向があります。

整腸剤で善玉菌優位の腸内環境にすると、余分な脂肪分や老廃物をしっかり排出するので痩せやすい体になるという仕組みです。

また美肌に必要な要素として

  • 老廃物をしっかり排出できること
  • 必要な栄養分を得ていること

が挙げられます。

腸が健康に働くとニキビなど肌トラブルの原因となる有害物質をしっかり排出できます。

また食事から摂取した栄養も無駄なく吸収できると美肌効果にも期待できますね。

免疫力の向上

整腸剤を服用することで免疫力が向上するという効果に期待できます。

腸内には体内に入ったウイルスなどと戦う免疫細胞の約7割が生息しています。

免疫細胞を活性化するには善玉菌優位の状態が不可欠です。

そのため整腸剤を服用することで免疫力も上がるというメリットがあります。

また免疫力と深い関係があるアレルギー性疾患の改善も期待できます。

アレルギーやアトピー性疾患などで悩んでいる方は整腸剤で体内から改善することも検討してみてください。

腸内環境改善におけるアレルギーへの効果
アレルギー性疾患は体内に入った特定の異物に対し、免疫機能が過剰反応することにより引き起こされる疾患です。
腸内細菌のバランスが良くなると免疫機能が必要以上に反応しないように調節することに期待できます。

メンタルヘルスの向上

一見関係がなさそうに思えるメンタル面にも整腸剤は効果的です。

腸内環境は「幸せホルモン」とも呼ばれる「セロトニン」と深い関係があるからです。

セロトニンとは
  • 幸福感ややる気、気分の安定を左右する神経伝達物質
  • セロトニンが多く分泌されるほど精神安定やストレス軽減につながる
  • うつ病やパニック障害などの精神疾患の治療にも重視されている

近年の研究で体内のセロトニンの約9割が腸内にあることが明らかになりました。

また腸内環境が良好であるほどセロトニンの分泌量が増加することもわかっています。

そのため整腸剤で腸内環境を整えるとメンタルヘルスの改善効果をもたらします。

整腸剤の効果はどのくらいで現れる?期間と副作用も解説

整腸剤は服用し始めてからどのくらいで効果を感じるのでしょうか?

なかなか効果がないと自分の体質に合っていないのではと不安になりますよね。

また整腸剤を飲み続けると効果がなくなるという噂も。

そこでここでは整腸剤の効果が現れる期間や副作用について解説します。

整腸剤の効果が現れるまで2週間以上かかる場合もある

整腸剤は腸内細菌のバランスをゆるやかに改善するので即効性はありません

服用する目安として2〜4週間様子を見てください。

症状の改善が実感できない間も腸内環境は少しずつ変化しているので、途中で服用をやめないでくださいね。

下痢や便秘などの症状がつらく即効性を求める場合は、下痢止めや便秘薬の使用がおすすめです。

整腸剤で摂取した善玉菌は胃の中で死滅してしまったり、定着せずに排出されてしまったりもしますが、腸内環境を整えるには善玉菌の摂取を続けることが必要です。

整腸剤の効果的な飲み方
効果が現れるまで毎日コツコツ飲み続けましょう。1日の服用量が多い整腸剤の場合は、全ての量を飲めなくても毎日続けるようにしてみてください。

整腸剤で副作用が出る可能性は低い

整腸剤の服用により副作用が出る可能性は低いです。

整腸剤は同じく便秘に使われる便秘薬とよく混同されるため「飲みすぎるとリスクがあるのでは?」と心配される方が多いです。

整腸剤と便秘薬の仕組みの違い
  • 整腸剤:善玉菌を摂取することで腸内細菌のバランスを整える。善玉菌が腸内環境を良くして消化や腸の運動を助ける。
  • 便秘薬:酸化マグネシウムなどの薬剤で腸に刺激を与える。刺激を受けた腸が活性化することで便秘が解消される。

便秘薬は飲みすぎると腸が刺激に慣れて効果がなくなったり、害となる成分が蓄積したりと副作用のリスクがあります。

しかし、整腸剤の場合は便秘の解消する仕組みが異なるので、飲みすぎによる副作用のリスクはありません

整腸剤の主成分となる乳酸菌は食品にも多く含まれている自然なものなので、妊娠中・授乳中でも服用できます。

整腸剤は薬というよりサプリメントのようなものだと考えると良いでしょう。

ただし以下の方は整腸剤の使用は控えた方が良いので注意してください。

整腸剤の使用ができない方
  • 出血性大腸炎を患っている方:細菌性の下痢の場合は整腸剤が症状を悪化させることも。必ず医師や専門家への相談が必要です。
  • 牛乳アレルギーのある方:整腸剤には乳成分が含まれているものが多いです。最近は牛乳アレルギーの方でも服用できる整腸剤もあるので成分表を確認してください。

整腸剤の効果で一時的におならが増えることもある

また副作用と勘違いされやすい症状として、整腸剤を服用してからおならが増えることがあります。

整腸剤を服用し始めた初期は腸内に溜まっていたガスを体の外に出すため、一時的におならが多くなります。

整腸剤の効果で腸内環境が整うと、ガスが溜まりにくくなりおならも落ち着くので心配しないでくださいね。

整腸剤を飲んでも効果がないときの対処法

整腸剤の効果がないときの対処法
  • 服用を続けてみる:腸内環境の状態や整腸剤との相性により効果が現れる期間には個人差があります。周囲と比較せず目安の2〜4週間は焦らず続けてみてください
  • 整腸剤の種類を変えてみる:酵母菌や漢方薬を含むタイプなど整腸剤にはさまざまな種類があります。相性の問題も考えられるので種類を変えて試してみてください。
  • 年齢や生活習慣、ストレス状態などが全て同じ人はいないように、腸内環境も人によって千差万別です。

    効果がない場合は自分に合った整腸剤に出会うまで服用を続けてみてくださいね。

    ただし1ヶ月以上経っても効果を感じられない場合は、他の病気が隠れている可能性があるので整腸剤の服用を中止し、医療機関などに相談してください。

    整腸剤の効果についてよくある疑問・質問を紹介

    実際に整腸剤を試すとなると新たな疑問が浮かんできますよね。

    ここでは整腸剤の効果についてよくある疑問・質問を3つご紹介します。

    Q1|整腸剤は赤ちゃんや子供にも効果がある?

    お子さんの軟便や便秘などの不調にも整腸剤は効果的です。

    生後3ヶ月の赤ちゃんから服用できる整腸剤や子供専用整腸剤がありますよ。

    ただし牛乳アレルギーのお子さんも多く、整腸剤と体質との相性もあるので医師と相談しながら注意深く様子を見てあげてください。

    Q2|整腸剤は嘔吐や胃腸炎にも効果がある?

    ノロウイルスなどの胃腸炎では、ウイルスを排出できなくなるという理由から下痢止めが使用できません。

    そのため代わりに整腸剤を処方されることが多いです。

    整腸剤はノロウイルスなどの胃腸炎で弱った腸の回復や下痢の症状を緩和する効果が期待できます。

    ただし胃腸炎と疑われる症状の場合は自己判断での整腸剤の服用はおすすめしません

    必ず医療機関を受診してください。

    Q3|下痢におすすめの整腸剤は?

    下痢の症状で悩んでいる場合は、乳酸菌や納豆菌などが配合されているタイプの整腸剤がおすすめです。

    以下の整腸剤を試してみてくださいね。

    下痢におすすめの整腸剤
    • ビオスリーHi錠:5歳以上の子供から服用できる飲みやすい錠剤タイプの整腸剤。下痢だけでなく日頃のお腹のメンテナンス用としておすすめです。
    • 太田胃酸整腸薬:日頃からストレスなどで下痢を起こしやすい方におすすめの整腸剤。胃腸を回復させる生薬が含まれているのが特徴です。

    整腸剤の効果についてまとめ

    整腸剤は腸内で不足しやすい善玉菌を主成分とした薬で、腸内細菌のバランスを整える効果があります。

    効果の即効性はありませんが、2〜4週間かけて腸内環境をゆるやかに改善し、結果として下痢や便秘、お腹の張りやおならなどのさまざまな不調の解消に期待できます。

    食物に含まれる自然な成分なので飲み続ける副作用のリスクはありません。

    ただ腸内環境には個人差があるので、1ヶ月以上服用しても効果がない場合は整腸剤の種類を変えたり医師や薬剤師に相談して自分に合う整腸剤を見つけてみてくださいね。

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