この記事の監修者 | |
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東北医科薬科大学を卒業後、薬剤師として調剤薬局 チェーンで勤務。現在は腸活講師育成スクール 「腸活パズル」主宰。「一般社団法人日本腸活協会」 代表理事を務める。 |
病院で処方されることが多い整腸剤のひとつである「ミヤBM」。
ミヤBMには、粉薬のミヤBM細粒と錠剤タイプのミヤBM錠がありますが、どちらも有効成分は同じです。

この記事では、ミヤBMの特徴や効果、飲み方について詳しく紹介していきます。
ミヤBMの効果を徹底解説
ミヤBMには「抗生物質と一緒に服用できる」「有害菌を抑制する」といった他の整腸剤にはない特徴があります。
まずはミヤBMの効果について詳しく見ていきましょう。
ミヤBMの効果一覧
- 便秘改善
- 胃炎改善
- 下痢改善
- 腹痛・吐き気など腹部症状の改善
ミヤBMは腸内細菌のバランスを改善することで、便秘や下痢などの症状改善に期待できます。
また、病原性のあるコレラ菌、サルモネラ菌、腸管出血性大腸菌(o-157など)、赤痢菌、ビブリオ菌など悪さをする菌を抑える作用があります。
ミヤBMの作用機序(効果が出る仕組み)を解説
ミヤBMの有効成分である宮入菌は、酪酸菌と呼ばれる善玉菌のひとつです。
酪酸菌は芽胞(がほう)という強い膜に覆われているため、酸や熱に強く、抗生物質の影響も受けにくいことが特徴。
生きて腸まで届き、腸内で酪酸、乳酸を作り出します。酪酸菌が作る酪酸は腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑える働きがあるため、腸内環境改善に効果があるのです。
酪酸を作り出すことができるのは酪酸菌のみで、乳酸菌やビフィズス菌には作ることができないため、良好な腸内環境を作るためには酪酸菌を摂ることが大事です。
ミヤBMの用法・用量や飲み方を薬剤師が解説!
ミヤBMの特徴や効果について解説してきました。
ここからはミヤBMを服用する際の用量や飲み方を詳しく紹介していきます。
飲むタイミングは人によって異なる!医師の指示にしたがって服用しよう
- ミヤBM細粒:1回0.5~1gを1日3回服用
- ミヤBM錠:1回1~2錠を1日3回服用
ミヤBMの飲み方は通常上記の通りですが、年齢やその時の症状に合わせて増減されることがあります。
服用のタイミングも通常は1日3回、胃酸の影響が少ない食後に飲むことが多いですが、用量と同様、飲むタイミングも人によって異なります。
医師から指示された服用にしたがって服用するようにしましょう。
多めの水と一緒に飲むのがおすすめ
ミヤBM細粒の場合は、水に溶けにくいという性質があるため、口の中に残るとざらつきを感じることがあります。
そのため、服用の際はコップ一杯程度(180~200cc)の多めの水と一緒に飲むのがおすすめです。
ミヤBMの副作用や注意点を薬剤師が解説!
ミヤBMを処方されたときに、副作用や注意点がないのか気になる方もいるのではないでしょうか。
安全性や注意点について解説していくので、参考にしてみてくださいね。
副作用の報告は特にない
ミヤBMの副作用については、添付文書上に時に記載はありません。
実際に宮入菌を有効成分とする薬を使用した症例で、報告された副作用はなかったため、安心して服用することができますよ。
妊婦や授乳中、子供でも医師から処方されることはある
ミヤBMは妊娠中の方や赤ちゃんに処方されることもある整腸剤です。
安全性も高く安心して服用することができますよ。
症状を抑えたりお腹の調子を整えるためにも、指示された用法用量を守って飲むようにしましょう。
整腸剤の定番「ミヤBM」のまとめ
整腸剤ミヤBMについて、詳しく解説してきました。
ミヤBMは熱や酸に強く、抗生物質の影響も受けないという特徴があります。
抗生物質の服用で引き起こされる下痢などの副作用を抑える目的で処方されることが多いため、その場合は忘れずに飲むようにしましょう。