テルミサルタンの副作用・効果が出るまでの期間を医師が解説

テルミサルタンの副作用・効果が出るまでの期間を医師が解説

「テルミサルタンを処方されたけれど、どんな薬なのかよくわからない」「副作用が心配で不安」「飲み始めていつから効くの?」そんな疑問を持っている方は多いと思います。

テルミサルタンは、高血圧の治療薬としてよく処方される薬のひとつで、1日1回飲むだけで24時間にわたる血圧の安定効果が期待できることが大きな特徴です。

同じ種類の降圧薬の中でも体内での効き目が特に長続きするため、朝・昼・夜を通じて血圧を安定させやすい薬として、国内外で広く使われています。

テルミサルタンの効果・副作用・効果が出るまでの期間
  • 血管収縮物質の受容体をブロックして血圧を下げる
  • 1日1回で約24時間の効果持続が期待できる
  • 服用4週間で最大の降圧効果に達する
  • 副作用はめまい・高カリウム血症・腎機能低下など
  • 妊娠中は禁忌、痛み止めとの併用にも注意が必要

一方で、どんな薬にも正しい知識と注意点があります。

テルミサルタンは副作用が比較的少ない薬とされていますが、飲み合わせや食事の内容によってはリスクが高まる場合があります。

また、妊娠中は服用できないなど、事前に知っておくべき大切な情報もあります。

さらに、飲み始めてすぐに効果を実感しにくいため、「効いていないのでは」と感じて自分の判断でやめてしまう方もいますが、これは非常に危険です。

この記事では、テルミサルタンがどのようにして血圧を下げるのか、効果が現れるまでにどのくらい時間がかかるのか、どんな副作用が起こる可能性があるのか、そして食事や他の薬との注意すべき組み合わせについて、医師の立場からわかりやすく解説します。

テルミサルタンをすでに服用中の方はもちろん、これから飲み始める方にも役立つ内容です。

ぜひ最後までお読みください。

この記事でわかること
  • テルミサルタンがどのようにして血圧を下げるか
  • 効果が出るまでどのくらいの期間がかかるか
  • どんな副作用が起きる可能性があるか
  • 食事や他の薬との注意すべき組み合わせ
はじめに(免責・注意事項)

本記事は、高血圧に関する一般的な医学情報の提供を目的として作成されたものであり、特定の診断・治療を推奨するものではありません。

血圧の状態や治療方針は、年齢・体質・基礎疾患・服薬状況などにより個人差があります。降圧薬を含む医薬品の使用や生活習慣の改善を検討される場合は、必ず医師などの医療専門職にご相談のうえ、十分な説明を受けてからご自身の判断で行ってください。

また、本記事で紹介する内容の一部は、一般診療のほか自由診療に該当する可能性があります。保険適用の有無や費用、効果、副作用などについては、必ず受診先の医療機関で最新の情報をご確認ください。

本記事の情報は公開時点の医学的知見やガイドラインをもとにしていますが、今後の研究や法令改正により内容が変更となる場合があります。正確かつ最新の情報を得るために、公的機関(厚生労働省、日本高血圧学会など)や各医療機関の公式情報をあわせてご確認ください。

目次

テルミサルタンは1日1錠飲むだけで24時間血圧を下げ続ける降圧薬

テルミサルタン 20mg

テルミサルタン(商品名:ミカルディスなど)は、「ARB」という種類に分類される血圧を下げるための薬です。

ARBとは、血管を収縮させる物質のはたらきを邪魔することで血圧を下げる薬のグループで、高血圧治療の場でよく使われています。

この薬のもっとも大きな特徴は、1日1回飲むだけで1日中の血圧の安定効果が期待できることです。

これは同じARBという種類の薬の中でも特に優れた点で、後ほど詳しく説明します。

高血圧は一度治れば終わりという病気ではなく、長い期間にわたって治療を続けていく必要があります。

そのため「毎日の負担が少なく、飲み忘れにくい薬」であることが、治療を長く続けるうえでとても大切な条件になります。

テルミサルタンは1日1回で済むため、生活習慣に合わせて取り入れやすい薬といえます。

米国資料では食事の影響を受けないとされていますが、日本の添付文書では食後に飲むと吸収が低下するため、飲むタイミングを一定にすることが推奨されています。

また、血圧を下げることに加えて、海外では心臓病や脳卒中のリスクが高い55歳以上の方の血管リスクを下げる目的でも使われることがあります(※日本での承認効能は高血圧症のみです)。

以下では、テルミサルタンが血圧を下げる仕組みと、他の同じ種類の薬と比べたときの特徴について詳しく説明します。

テルミサルタンの基本情報

項目内容
薬の種類ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)
主な用途高血圧の治療、(海外では55歳以上の心血管リスクの低減にも使用)
服用回数1日1回
食事の影響日本では飲むタイミングを一定にすることが推奨される(米国資料では影響なしとされる)
効果持続時間約24時間(ARBの中で最長クラス)
代表的な商品名ミカルディスなど

血管を収縮させる物質の働きをブロックすることで血圧を下げる

私たちの体には血圧を調整するための仕組みが備わっており、その中で「アンジオテンシンII」という物質が血管を収縮させ、血圧を上げる役割を担っています。

テルミサルタンはこのアンジオテンシンIIが血管に作用するための「受け口(受容体)」をブロックすることで、血管の収縮を抑え、血圧を下げます。

わかりやすく例えると、アンジオテンシンIIは「血管を締め付けろ」という命令を出す物質で、テルミサルタンはその命令が届く「受付窓口」を塞ぐ役割を果たします。

命令は出ていても受付がブロックされているため、血管は締め付けられず、血圧が上がりにくくなるわけです。

米国のレビュー論文でも、テルミサルタンはこの受け口への親和性が高く、長く作用し続けることが示されています。

また、テルミサルタンにはこうした血圧を下げる作用のほかに、血糖値や血管の機能に関わるたんぱく質にもよい影響を与える可能性が研究で示唆されています。

テルミサルタンは部分的なPPARγ作動作用を有することが報告されており、糖代謝および脂質代謝を調節し、インスリン抵抗性を改善する可能性がある。

引用:PubMed Central Anti-Diabetic Effect of Telmisartan Through its Partial PPARγ-Agonistic Activity

ただし、この点についてはまだ研究が続いており、臨床的な主要効果として確立しているのは降圧作用です。

同じ種類の降圧薬の中でも効果が長続きするため、朝と夜の血圧の乱れを抑えやすい

ARBにはいくつかの種類がありますが、テルミサルタンは現在使われているARBの中でも「薬が体内で効き続ける時間」が最長クラスであり、約24時間とされています。

これは他の同じ種類の薬と比べても際立った特徴です。

効き目が長く続くということは、飲んでから時間が経った夜間や翌朝早くにも血圧のコントロールが維持されやすいことを意味します。

高血圧の方に特に注意が必要な「早朝高血圧」——目が覚めた直後に血圧が急激に上がる現象——に対しても、テルミサルタンはよい効果を示すデータがあります。

米国のある研究では、テルミサルタンを服用した患者で起床後4時間の上の血圧が平均約11.5mmHg、下の血圧が平均約7.0mmHg下がったことが報告されています(※患者さんによって効果には個人差があります)。

起床後4時間で、テルミサルタンは収縮期血圧(SBP)/拡張期血圧(DBP)を平均11.5/7.0 mmHg低下させた(いずれもp<0.0001)。

引用:PubMed Central A Review of Telmisartan in the Treatment of Hypertension: Blood Pressure Control in the Early Morning Hours

朝の血圧が急上昇することは脳卒中や心臓発作のリスクと深く関わっているため、この時間帯の血圧を安定させることはとても重要です。

テルミサルタンの効果は飲み始めてから2〜4週間で安定してくる

テルミサルタンを飲み始めてすぐに大きな変化が出るわけではなく、効果がしっかりと安定するまでには少し時間がかかります。

これは、薬が体になじんでいくのと同時に、血圧を調整する体全体のバランスが整うのに時間が必要だからです。

米国食品医薬品局(FDA)の資料には、飲み始めてから2週間以内に降圧効果の大部分は現れ始め、4週間ほどで最大の効果に達するとされています。

「まだあまり変わっていないな」と感じて自分の判断でやめてしまう方もいますが、それは非常に危険です。

テルミサルタンをはじめとする降圧薬は、血圧を「コントロール」するための薬であり、高血圧を「完全に治す」薬ではありません。

飲むのをやめると血圧はまた上がり始め、脳卒中や心臓発作のリスクが高まる可能性があります。

効果が出るまでの流れと、なぜ飲み続けることが大切なのかを、以下で詳しく説明します。

服用後数時間で血圧は下がり始めるが、体への定着には数週間かかる

FDAの添付文書によると、テルミサルタンを1錠飲んでから約3時間後には血圧が下がり始めます

最初の服用から少しずつ効果は出ているのですが、それが最大限に安定するのは飲み始めてから約4週間後とされています。

また、2週間以内にも降圧効果の大部分は確認できるとも記されています。

効果が現れるまでの目安

服用からの時間体の中で起きていること
約3時間後血圧が下がり始める
2週間以内降圧効果の大部分が現れてくる
約4週間後最大の効果に達して安定する
服用をやめた場合数日〜1週間でもとの血圧に戻る

つまり、「飲み始めて最初の1〜2週間は大きな変化を感じない」という方も多いのですが、それは薬が効いていないのではなく、じわじわと効果が積み上がっている段階なのです。

1か月を目安に次の受診で血圧の変化を確認してもらうようにしましょう。

なお、仮に服用をやめた場合、血圧は数日から1週間ほどでもとの高い状態に戻ることがFDAの資料に示されています。

飲み続けることがいかに大切かが、この点からもよくわかります。

「血圧が下がったから」と自己判断でやめると血圧が再上昇するリスクがある

高血圧は「静かなる殺し屋」とも呼ばれるほど、自覚症状がほとんどないまま進行する病気です。

薬を飲んで血圧が正常値に近づくと「もう治ったのでは」と感じる方もいますが、それは薬がうまく効いている状態であり、高血圧そのものが治ったわけではありません。

米国の国立医学図書館(MedlinePlus)でも「テルミサルタンは高血圧をコントロールするものであり、治癒させるものではない。体調が良いと感じていても飲み続けること」と明記されています。

薬を自己判断でやめると、血圧が急激に上がり、脳卒中や心臓発作を引き起こす危険性があります。

「量を変えたい」「やめたい」と思ったときは、必ず担当の医師に相談するようにしてください。

テルミサルタンの副作用は少ない薬だが、めまい・高カリウム血症などには注意が必要

テルミサルタンは、同じ血圧を下げる薬の一種である「ACE阻害薬」と比べると、しつこい乾いた咳(空咳)などの副作用が出にくく、全体的に副作用の少ない薬として知られています。

FDAの臨床試験のデータでは、テルミサルタンを服用した患者のうち副作用を理由に薬をやめた割合は2.8%にとどまり、偽薬(プラセボ)を飲んだグループの6.1%よりも低い数字でした。

これはこの薬の安全性の高さを示すひとつのデータです。

とはいえ、副作用が少ない薬だからといって、誰にも何も起きないわけではありません。

飲み始めに現れやすいめまいやふらつき、血液の中にカリウムが増えすぎてしまう状態(高カリウム血症)、腎臓への影響など、あらかじめ知っておくべき副作用がいくつかあります。

また、妊娠中はお腹の赤ちゃんに深刻な悪影響が出る可能性があるため、絶対に服用してはいけない状況もあります。

「知らなかったから対処が遅れた」という事態を防ぐためにも、以下をしっかりと読んでおいてください。

テルミサルタンの主な副作用と注意が必要な方

副作用症状の例特に注意が必要な方
めまい・ふらつき立ちくらみ、頭痛、だるさ高齢の方、水分不足の方
高カリウム血症しびれ、体に力が入らない、吐き気、嘔吐、下痢、お腹が張るなど腎機能が低下している方、糖尿病の方(特に腎臓の働きが弱っている場合)
腎機能への影響むくみ、尿量の変化腎臓に持病がある方、腎動脈が狭い方
妊娠中の禁忌胎児への深刻な影響妊娠中・妊娠の可能性がある方

飲み始めに起こりやすい副作用はめまい・ふらつき・頭痛

テルミサルタンで報告されることがある副作用には、めまい・ふらつき・頭痛・だるさ・かぜのような症状・下痢・背中の痛みなどがあります。

これらは薬を飲み始めたばかりのときや、量を増やしたときに出やすい傾向があります。

特に気をつけたいのが、急に立ち上がったときに起こるめまいや立ちくらみです。

血圧が下がりすぎることで起きることがあり、水分不足のとき(脱水)や高齢の方に起こりやすいとされています。

こうした症状が出た場合は、座った状態からゆっくりと立ち上がることを心がけてください。

症状が強かったり繰り返す場合は、自己判断せず医師に相談しましょう。

なお、ACE阻害薬という別の種類の降圧薬でよく問題になる「乾いた咳」は、テルミサルタンではほとんど見られません。

ACE阻害薬の咳が気になって薬を変更された方にとっては、大きなメリットのひとつです。

血液中のカリウムが増えすぎる「高カリウム血症」と腎臓への影響に注意が必要

テルミサルタンには、血液の中のカリウムという成分の量を増やす作用があります。

カリウムは通常、アルドステロンというホルモンのはたらきによって腎臓から体の外に出されていますが、テルミサルタンがそのホルモンの分泌を抑えることで、カリウムが体の中にたまりやすくなります。

この状態を「高カリウム血症」と呼びます。

カリウムが少し増えただけでは症状が出ないこともありますが、大幅に増えると脈が乱れる(不整脈)など、心臓に深刻な影響が出る可能性があります

特に注意が必要なのは以下のような方です。

テルミサルタンの使用に注意が必要な方
  • 腎臓の働きが弱っている方
  • 糖尿病をお持ちの方(特に腎機能低下を伴う場合)
  • カリウムを増やすサプリや薬を一緒に使っている方

また、テルミサルタンは腎臓の中の小さなフィルター(糸球体)にかかる圧力を下げる作用があります。

この効果は慢性的な腎臓病の進行を遅らせる面では有益なこともありますが、腎臓への血流がもともと少ない状態(腎動脈が狭くなっているなど)の方では、腎臓の機能が急に悪化することがあります

腎臓に持病のある方は、定期的な血液検査でチェックしてもらうことが特に大切です。

妊娠中または妊娠の可能性がある場合は服用できない

テルミサルタンは、妊娠中に服用するとお腹の赤ちゃんに深刻な悪影響を与える可能性があることがわかっています。

特に妊娠4か月以降(中期・後期)に服用すると、赤ちゃんの腎臓の発達に障害が起きたり、羊水が少なくなったり(羊水過少症)、最悪の場合は赤ちゃんが亡くなる危険性があります。

FDAの添付文書でも、妊娠が確認された時点ですぐに服用をやめるよう強く記載されています。

妊娠を希望している方、妊娠している可能性がある方は、服用を始める前に必ず医師に伝えてください。

また、授乳中の安全性も確認されていないため、服用中の授乳はすすめられていません。

テルミサルタンを安全に使うために知っておきたい食事と薬の注意点

テルミサルタンは安全性の高い薬ですが、特定の食べ物や他の薬と組み合わせると、副作用が出やすくなることがあります。

高血圧の治療は長期間続くことが多いため、毎日の食事の内容や、かぜ薬・痛み止めなどの市販薬との組み合わせについても正しく知っておくことが、安全に薬を飲み続けるうえでとても大切です。

特に気をつけていただきたいのは、カリウムが多く含まれる食品やサプリメントとの組み合わせ、そして「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)」と呼ばれる痛み止めや解熱剤との飲み合わせです。

これらは「少し食べた・少し飲んだだけ」ではすぐに大きな問題にならないことも多いですが、長く続けると腎臓への負担が増えたり、血液中のカリウムが増えすぎたりするリスクがあります。

市販薬は処方箋なしで買えるため「大丈夫だろう」と思いがちですが、テルミサルタンを飲んでいる間は購入前に薬剤師に相談する習慣をつけるようにしましょう。

以下で具体的に説明します。

腎機能低下などがある方は、カリウムが多い食品やサプリの摂りすぎに注意

前の章でお伝えした「高カリウム血症」のリスクは、日常の食事でも高まることがあります。

テルミサルタンにはカリウムを体内にためやすくする作用があります。

腎機能低下や高カリウム血症リスクがある方、カリウム補給剤や減塩塩を使用している方などでは、カリウムを多く含む食品やサプリメントを大量に摂ると、血液中のカリウムがさらに増えてしまう可能性があります。

カリウムを多く含む代表的な食品・注意が必要なものの例を以下に挙げます。

カリウムを多く含む代表的な食品
  • バナナ、アボカド 
  • ほうれん草、里芋、じゃがいも 
  • 納豆、豆類
  • トマト
  • 減塩塩・食塩代替品(塩化カリウムを主成分とするもの)
  • カリウムを多く含むサプリメント

これらを「まったく食べてはいけない」というわけではありませんが、腎機能低下などのリスクがある方は、特定の食品だけを毎日大量に食べることは控えたほうが安心です。

カリウムを多く含むサプリメントについても、テルミサルタンを服用中は医師や薬剤師に相談してから使うようにしてください。

痛み止めや解熱剤との飲み合わせは効果が弱まることがあるため医師に相談を

「腰が痛いから市販の痛み止めを飲んだ」という経験は多くの方にあると思いますが、テルミサルタンを服用中の方は特に注意が必要です。

イブプロフェン・ロキソプロフェン・ナプロキセンなど「NSAIDs」と呼ばれる痛み止め・解熱剤のグループは、テルミサルタンと組み合わせることで2つの問題を起こす可能性があります。

  • テルミサルタンの血圧を下げる効果が弱まり、血圧がコントロールしにくくなる 
  • 腎臓への負担が増し、腎機能が急に悪化するリスクが高まる

FDAの添付文書にもこの組み合わせによる腎機能の低下リスクが明記されており、特に高齢の方・もともと腎臓の機能が低下している方・利尿薬(水分を体外に出す薬)を一緒に飲んでいる方は特に注意が必要とされています。

米国の医学誌(PMC掲載)に報告された症例では、テルミサルタンを服用中の患者が市販の痛み止めを自己判断で飲んだ結果、急性腎障害と高カリウム血症を発症し、透析が必要になった事例もあります。

患者は医師に報告することなく、処方された抗炎症薬(ARB)に加えて、市販のNSAID(非ステロイド性抗炎症薬)を服用しました。その結果、高カリウム血症と危険な心電図変化が発現し、緊急の血液透析が必要となりました。

引用:PubMed Central Acute Kidney Injury and Hyperkalemia With Precarious Electrocardiographic Changes Caused by Concurrent Use of Telmisartan and Diclofenac

NSAIDsとの飲み合わせで起こりうるリスクのまとめ

リスクの種類内容特に危険な方
降圧効果の低下血圧が下がりにくくなる全員に注意が必要
腎機能の悪化腎臓への負担が増す高齢の方、腎臓に持病がある方、利尿薬を服用中の方
高カリウム血症血液中のカリウムが増える腎機能が低下している方、糖尿病(特に腎機能低下を伴う場合)の方

市販の痛み止めや解熱薬を買うときは、「テルミサルタンを飲んでいる」と薬剤師に必ず伝えてください。

よくある質問(FAQ)

テルミサルタンは毎日飲まなければいけませんか?

はい、毎日決まった時間に飲み続けることが大切です。

テルミサルタンは血圧を継続的にコントロールするための薬です。

飲み忘れた場合は気づいた時点で1回分を飲んでください

ただし、次の服用時間が近い場合は忘れた分を飛ばし、次回を通常どおりに飲んでください。

2日分をまとめて飲むことは避けてください。

テルミサルタンを飲んでいて、副作用かどうかわからない症状があります。どうすればいいですか?

めまい・立ちくらみ・頭痛・だるさなどは飲み始めに出やすい副作用です。

軽度であれば様子をみることもありますが、症状が強い・長引く・いつもと違うと感じる場合は自己判断せず、処方した医師に相談してください。

特に手足のしびれ、体に力が入らない、吐き気、嘔吐、下痢、お腹が張るといった症状は、血液中のカリウムが増えすぎているサインの可能性があります。

早めに受診することをおすすめします。

妊娠しているかもしれません。すぐにやめたほうがいいですか?

妊娠の可能性がある方は、まず担当の医師にすぐご相談ください。

妊娠が疑われた時点で速やかに処方医へ連絡し、妊娠が判明したら原則ただちに中止の判断を受けるようにしてください。

必ず医師の指示に従って対応してください。

テルミサルタンとアムロジピン(別の降圧薬)は一緒に飲めますか?

はい、この2種類の薬の組み合わせは高血圧治療でよく使われます。

両方を1錠にまとめた配合薬も存在しますが、原則として単独または併用で血圧コントロールが不十分な場合の切り替えとして使われます。

ただし、組み合わせによって血圧が下がりすぎることがあるため、用量や組み合わせについては必ず医師の判断に従ってください

まとめ

テルミサルタンは、1日1回飲むだけで24時間にわたる血圧の安定効果が期待できる降圧薬です。

同じ種類の薬の中でも効き目が長続きするという特徴があり、朝起きた直後など血圧が上がりやすい時間帯のコントロールにも優れています。

飲み始めてから効果が安定するまでには約2〜4週間かかりますが、最初の服用から血圧は少しずつ下がり始めています。

「まだ効いていない」と感じても自己判断でやめることは危険ですので、処方通りに飲み続けることが基本です。

副作用は比較的少ないとされていますが、めまいや立ちくらみ、カリウムの増えすぎ(高カリウム血症)、腎臓への影響、妊娠中の禁忌については特に注意が必要です。

腎機能障害や高カリウム血症リスクがある方、カリウム補給剤や塩代替品を使う方は、バナナや納豆などカリウムの多い食品の摂りすぎに気をつけてください。

また、市販の痛み止めとの組み合わせにも注意が必要です。

気になる症状があるときや、新しい薬やサプリを使いたいときは、必ず担当の医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

正しい知識を持って薬と向き合うことが、高血圧による合併症リスクを減らすための第一歩です。

この記事を書いた人

伊藤 信久のアバター 伊藤 信久 医師・グレースメディカルクリニック院長

福岡県出身。鹿児島大学医学部卒業後、大学病院の心臓外科に勤務。冠動脈バイパス術・弁置換術などの高度な心臓手術を多数担当。
その後、恩師が開業したクリニックで一次診療に従事。地域医療の最前線で多くの患者と向き合う中で「患者さんに最も近い距離で診療すること」の重要性を再認識し、開業医として地域医療に貢献することを決意。2014年に熊本市でグレースメディカルクリニックを開設した。現在は院長として、高血圧をはじめとする循環器・生活習慣病の診療に注力。心臓外科で培った循環器の知見を活かし、「血圧から全身を守る医療」をモットーに地域の健康づくりと啓発活動を続けている。

主な資格・所属学会
・日本外科学会
・日本循環器学会
・点滴療法研究会

地域の“かかりつけ医”として、高血圧を中心とした生活習慣病の早期発見と予防、継続的な血圧管理に力を注ぎ、患者一人ひとりの「より良い血圧コントロールと健康」の実現を目指している。

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