春先になると、くしゃみや鼻水、鼻づまりに悩まされる方は多いのではないでしょうか。
ドラッグストアの薬売り場には、たくさんの花粉症の薬が並んでいます。
いざ選ぼうとしたとき、血圧の薬を飲んでいる方や、健診で「血圧が高め」と言われたことがある方は、「この薬を飲んでも大丈夫かな」「血圧が上がってしまわないかな」と不安になったことがあるかもしれません。
高血圧は自分では気づきにくい病気です。
ふだんから血圧をきちんとコントロールできている方ほど、市販の薬をきっかけに体調が変わってしまうことを避けたいと感じるものです。
とはいえ、花粉症の症状をずっと我慢し続けるのも、体にとって良いことではありません。
仕事や家事に集中できなかったり、夜よく眠れなかったりする状態が続くと、そうした睡眠不足やストレスが血圧の管理に悪影響を与える可能性があるからです。
- 第二世代抗ヒスタミン薬の単剤は比較的使いやすい
- 点鼻ステロイド薬も血圧に影響しにくい選択肢
- 鼻づまり改善成分は血圧を上げるおそれがある
- プソイドエフェドリンは高血圧では使用不可
- 鼻づまり改善成分は一部降圧薬の効果を弱める
結論からお伝えすると、花粉症の薬にはいくつかの種類があり、成分によって血圧への影響は違います。
くしゃみや鼻水を抑える「第二世代の抗ヒスタミン薬」だけが入った薬は、比較的使いやすいとされています。
一方で、鼻づまりをすばやく改善する成分の中には、血圧を上げる可能性があるとされるものもあります。
つまり、花粉症の薬すべてが危険というわけではありません。
どの成分が入っているかを知ったうえで選ぶことが、高血圧のある方にとって大切なポイントになります。
それぞれについて、国の機関や研究機関などの信頼できる情報をもとに、わかりやすく解説していきます。
花粉症のシーズンを、血圧の心配を減らしながら少しでも快適に過ごすための参考にしていただければと思います。
- 高血圧があっても使いやすいとされる花粉症薬の種類
- 抗ヒスタミン薬が血圧に影響しにくいとされる理由
- 市販薬で血圧が上がることがある成分と、そのしくみ
- 鼻づまり薬を選ぶときに確認しておきたいポイント
- 花粉症薬と血圧の薬をいっしょに飲むときの注意点
はじめに(免責・注意事項)
本記事は、高血圧に関する一般的な医学情報の提供を目的として作成されたものであり、特定の診断・治療を推奨するものではありません。
血圧の状態や治療方針は、年齢・体質・基礎疾患・服薬状況などにより個人差があります。降圧薬を含む医薬品の使用や生活習慣の改善を検討される場合は、必ず医師などの医療専門職にご相談のうえ、十分な説明を受けてからご自身の判断で行ってください。
また、本記事で紹介する内容の一部は、一般診療のほか自由診療に該当する可能性があります。保険適用の有無や費用、効果、副作用などについては、必ず受診先の医療機関で最新の情報をご確認ください。
本記事の情報は公開時点の医学的知見やガイドラインをもとにしていますが、今後の研究や法令改正により内容が変更となる場合があります。正確かつ最新の情報を得るために、公的機関(厚生労働省、日本高血圧学会など)や各医療機関の公式情報をあわせてご確認ください。
高血圧があっても配合成分を確認すれば飲める花粉症薬は多くあります
花粉症の薬にはいくつかの種類がありますが、結論からお伝えすると、高血圧がある方でも、配合されている成分をしっかり確認し、医師や薬剤師に相談しながら選べば、使える花粉症薬はたくさんあります。
「花粉症の薬」と聞くと、血圧への影響をひとまとめに心配される方も少なくありません。
しかし実際には、すべての花粉症薬が血圧に影響するわけではないのです。
血圧について特に注意が必要なのは、鼻づまりをすばやく改善する成分が入った一部の薬に限られており、それ以外の多くの薬は、高血圧がある方でも比較的安心して使えると考えられています。
とはいえ、「高血圧だから花粉症の薬は避けたほうがいい」と自分で判断してしまい、つらい症状を我慢し続けてしまう方も見られます。
花粉症の症状による寝不足やストレスも、血圧の管理にとって望ましいものではありません。
薬の種類ごとの特徴を正しく知り、自分に合った薬を選ぶことができれば、花粉症の症状をやわらげながら、血圧の管理も両立させることは十分に可能です。
花粉症の主な治療薬には、くしゃみや鼻水に効果的な「抗ヒスタミン薬」、鼻づまりに効果のある「点鼻ステロイド薬」(鼻に噴霧するステロイドの薬)、そして血管を縮めることで鼻づまりを改善する成分(鼻づまり改善成分)などがあります。
鼻腔内ステロイド剤は、アレルギー性鼻炎で医師の診察を受けるほとんどの患者にとって治療の主軸となる。第二世代経口抗ヒスタミン薬も第一選択薬として使用されることがある。
引用:Springer Nature Link Allergic rhinitis
このうち、高血圧の方が気をつけたいのは主に鼻づまり改善成分であり、第二世代の抗ヒスタミン薬だけが入った薬や点鼻ステロイド薬については、比較的使いやすいとされています。
ただし、高血圧の程度や、飲んでいる血圧の薬(降圧薬)の種類によって、体への影響の出方には個人差があります。
健診で「血圧が高め」と言われたことがある方や、すでに降圧薬による治療を受けている方は、市販薬を買う前に薬剤師に相談する、あるいは自分で判断せずかかりつけ医に確認することをおすすめします。
花粉症薬の中でも、第二世代抗ヒスタミン薬の単剤は比較的使いやすいとされています
抗ヒスタミン薬だけが入った薬は、花粉症の治療の中心となる薬です。
くしゃみや鼻水、目のかゆみといった花粉症でよくある症状の多くは、この抗ヒスタミン薬である程度おさえられるとされており、病院で処方される薬でも、ドラッグストアで買える市販薬でも、花粉症治療の基本として広く使われています。
特に、今主流になっている「第二世代」と呼ばれる抗ヒスタミン薬は、単独であれば比較的使いやすいとされています。
脳に届きにくいように作られているため、眠くなりにくいだけでなく、不整脈などの心臓や血管への負担は少ないと考えられています(※血圧に全く影響しないと言い切れるわけではありません)。
1日1回飲むだけでよいタイプも多く、飲み忘れが少ないという点でも、忙しく過ごしている方にとって続けやすい薬といえます。
高血圧の治療を続けながら花粉症のシーズンを迎える方にとって、まず候補になりやすいのが、この第二世代の抗ヒスタミン薬です。
抗ヒスタミン薬は、アレルギーが起きたときに体の中で作られる「ヒスタミン」という物質の働きをおさえることで、くしゃみや鼻水、かゆみといった症状をやわらげる薬です。
ヒスタミンには血管を広げる働きもあるため、抗ヒスタミン薬がこの働きをおさえることで血圧に何らかの影響が出る可能性は考えられますが、第二世代の抗ヒスタミン薬については、これだけで血圧が上がる主な原因になるとは通常考えにくく、比較的使いやすいとされています。
ただし、他の成分との配合剤、また心疾患・不整脈リスクがある場合、腎機能や肝機能が低下している場合、他の薬との併用などによっては注意が必要です。
一方、古いタイプである「第一世代」の抗ヒスタミン薬は、脳に届きやすいため眠気が強く出やすいという特徴があります。
血圧への影響については第二世代ほど研究が進んでいるわけではありませんが、「古い薬だから危険」「新しい薬だから安全」と単純に決めつけられるものではありません。
持病がある方は、薬剤師や医師に相談しながら選ぶことが大切です。
両者の違いを整理すると、次のようになります。
第一世代・第二世代抗ヒスタミン薬の特徴と血圧への影響
| 世代 | 脳への届きやすさ | 眠気 | 血圧への影響 |
|---|---|---|---|
| 第一世代抗ヒスタミン薬 | 届きやすい | 出やすい | 研究は少ないが、急速投与時に血圧が下がった例の報告あり |
| 第二世代抗ヒスタミン薬 | 届きにくい | 少ない | 血圧上昇の主な原因とは考えにくく、比較的使いやすい |
なお、抗ヒスタミン薬の中には、鼻づまりの改善を目的として、血管を縮める働きのある成分と組み合わせた薬もあります。
この場合は、抗ヒスタミン薬そのものというより、いっしょに入っている鼻づまり改善成分による影響を考える必要があります。
市販の花粉症薬で血圧が上がることがあるのは鼻づまりに効く成分が原因です
市販の花粉症薬や総合感冒薬(かぜ薬)を飲んだときに血圧が上がることがあるとされていますが、これは主に、鼻づまりをすばやく改善する成分、いわゆる「鼻づまり改善成分」の働きによるものです。
ただし、必ず血圧が上がるわけではなく、変化の程度は薬の種類や飲む量、個人の体質などによって異なります。
花粉症の薬を飲んだら動悸がした、いつもより血圧が高かった、という経験がある方は、この成分が関係しているかもしれません。
代表的な成分にはプソイドエフェドリンなどがあります。
また、フェニレフリンや、交感神経刺激作用をもつ成分でかぜ薬や鎮咳去痰薬などに含まれるメチルエフェドリンなども、高血圧の人では相談対象として注意が必要です。
ただし、フェニレフリンの飲み薬については、米FDA(食品医薬品局)が2024年に鼻づまりへの有効性が不十分であるとしてOTC成分(市販薬成分)からの削除を提案している点にも留意が必要です。
本日、米国食品医薬品局(FDA)は、入手可能なデータを精査した結果、経口フェニレフリンは鼻づまりの一時的な緩和に有効ではないと判断されたため、経口フェニレフリンを市販薬(OTC)モノグラフ医薬品の有効成分から除外することを提案すると発表しました。
引用:U.S. Food and Drug Administration FDA Proposes Ending Use of Oral Phenylephrine as OTC Monograph Nasal Decongestant Active Ingredient After Extensive Review
これらは、鼻の粘膜(鼻の中の壁のような部分)の血管を縮める働きがありますが、同時に体の他の部分の血管も縮めてしまうことがあります。
こうした成分は、抗ヒスタミン薬と組み合わされた総合感冒薬や、鼻炎用の飲み薬に入っていることが多く、パッケージを見ただけでは花粉症の薬だと気づきにくい場合もあるため注意が必要です。
これらの成分は、鼻の粘膜にある血管を縮めて腫れをおさえることで、鼻づまりの症状を改善します。
しかし、この「血管を縮める」働きは鼻だけにとどまらず、体全体の血管にも影響を与える可能性があるとされています。
血管が縮むと血液が流れにくくなるため、その結果として血圧が上がることがあると報告されています。
なかでもプソイドエフェドリンについては、決められた量を飲む分には血圧への影響は比較的小さいとする研究がある一方、高血圧のある方には慎重な使用が求められています。
国内の医薬品の説明書きに関する行政の通知でも、高血圧のある方はプソイドエフェドリンが入った薬を使ってはいけないとされています。
また、フェニレフリンやメチルエフェドリンといった成分についても、高血圧のある方は使う前に医師や薬剤師に相談することとされています。
なお、血圧面では注意が必要なフェニレフリンの飲み薬ですが、鼻づまりを改善する効果については近年疑問が示されています。
代表的な成分と、高血圧がある場合の扱いをまとめると、次のとおりです。
高血圧の方が注意したい風邪薬・鼻炎薬の成分
| 成分名 | 主に入っている薬 | 高血圧がある場合の扱い |
|---|---|---|
| プソイドエフェドリン | 鼻炎用内服薬、総合感冒薬 | 使用しないこと(使用不可)とされている |
| フェニレフリン(※飲み薬としての鼻づまり改善効果には近年疑問が示されています) | 総合感冒薬 | 使用前に医師・薬剤師に相談すること |
| メチルエフェドリン(※せきを鎮める薬などにも含まれます) | 総合感冒薬、鎮咳去痰薬 | 使用前に医師・薬剤師に相談すること |
なお、これらの成分は「鼻炎用内服薬」や「かぜ薬」といった総合感冒薬に入っていることが多く、パッケージの成分表示や説明書きに「高血圧の方は使用しないこと」「相談すること」といった注意書きが書かれている場合があります。
薬を選ぶときは、成分名だけでなく、こうした注意書きも確認することが大切です。
鼻づまり薬を選ぶときは血圧への影響が少ないタイプを確認しましょう
鼻づまりを改善したいけれど血圧への影響が気になる、という場合は、成分の種類や使い方によって選択肢を工夫することができます。
鼻づまりに効果的な「鼻づまり改善成分」は、高血圧のある方にとって注意が必要な成分ですが、だからといって、鼻づまりの症状をそのまま我慢し続けるしかない、というわけではありません。
同じ「鼻づまり薬」と呼ばれるものでも、飲み薬と点鼻薬(鼻にスプレーするタイプの薬)では、体への影響の出方が違うとされています。
そのため、それぞれの特徴を知っておくことが役立ちます。
また、同じ点鼻薬の中にも、血管を縮めて鼻づまりを改善するタイプと、炎症をおさえることで鼻づまりを改善するタイプがあり、成分によって血圧への影響は大きく異なります。
自分の症状や体質に合った選択肢を知っておくと、薬剤師に相談するときにも、より的確なアドバイスを受けやすくなります。
飲み薬タイプの鼻づまり改善成分は、体全体に行きわたるため血圧への影響が出やすく、特に血圧がうまく管理できていない方や心臓の病気がある方は使用を避けるべきとされています。
一方、点鼻薬タイプは鼻の中だけで作用するため、体全体への影響は比較的小さいと考えられています。
実際に、点鼻薬タイプの血管を縮める成分について、高血圧がない方を対象にした研究では血圧のはっきりとした上昇は見られなかったという報告もあります。
鼻腔内血管収縮薬は、高血圧の既往歴のない患者の血圧を有意に上昇させなかった。
引用:ScienceDirect Effect of Intranasal Vasoconstrictors on Blood Pressure: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial
ただし、高血圧の方で安全と証明したものではないため、高血圧や心臓の病気がある方は、使用前に医師や薬剤師に相談する必要があります。
タイプごとの特徴を整理すると、次のようになります。
鼻づまりの薬の種類と血圧への影響
| タイプ | 作用のしかた | 血圧への影響 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|---|
| 飲み薬(鼻づまり改善成分) | 体全体に行きわたる | 影響が出やすいとされる | 血圧がうまく管理できていない方や心臓の病気がある方は使用を避ける |
| 点鼻薬(血管を縮めるタイプ) | 鼻の中だけで作用 | 比較的小さいとされる | 決められた使用期間・回数を守る。高血圧や心臓の病気がある方は使用前に相談する |
| 点鼻ステロイド薬 | 鼻の炎症をおさえる | 血管を縮める働きはない | 血圧への影響を抑えたい場合の選択肢になる。用法・用量を守り、鼻への刺激などに注意 |
ただし、点鼻薬タイプだからといって、何も気にせず使ってよいわけではありません。
決められた使う期間や回数を超えて使いすぎた場合には、成分が想定以上に体に吸収され、まれに血圧の上昇や脈の乱れといった症状につながった例も報告されています。
しかし、過剰または長期使用、特に治療推奨用量を超える用量では、全身吸収と、重度の高血圧、失神、広範囲の血管攣縮による心血管合併症などの重大な交感神経刺激毒性を引き起こす可能性があります。
引用:PubMed Central Acute myocardial infarction and cardiac arrest induced by oxymetazoline nasal spray overdose: a case report
点鼻薬を使うときは、パッケージに書かれている使う回数や期間の目安を守ることが大切です。
また、鼻づまり改善成分が入っていない抗ヒスタミン薬だけのタイプを選ぶ、血管を縮める働きのない点鼻ステロイド薬を検討するといった方法も、血圧への影響を抑えたい方にとって選択肢のひとつになります。
鼻への刺激や鼻血などの副作用が起こる可能性もあるため、使い方や量は守る必要があります。
どの薬が合っているかは、症状の程度や持病の状態によって違うため、迷ったときは薬剤師に相談するか、かかりつけ医の診察を受けることをおすすめします。
花粉症薬と血圧の薬を一緒に飲むときは飲み合わせに注意が必要です
花粉症の薬と血圧の薬(降圧薬)をいっしょに飲む場合、薬の組み合わせによっては効き目に影響が出ることがあるとされています。
高血圧の治療を受けている方は、ふだんから降圧薬を飲んでいるケースが多く、そこに花粉症の薬が加わることで、お互いの効き目にどんな影響があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
特に、鼻づまり改善成分が入った花粉症薬と、一部の降圧薬との飲み合わせには注意が必要です。
花粉症の薬は季節によって使うものなので、ふだんの降圧薬に一時的に追加される形になりやすく、飲み合わせの確認が漏れてしまいやすい場面でもあります。
鼻づまり改善成分は血管を縮める働きがあるため、血管を広げることで血圧を下げようとする降圧薬の効き目を弱めてしまう可能性があるとされています。
具体的には、次のような薬との飲み合わせで、こうした影響が指摘されています。
- ベータ遮断薬(脈や血圧をおさえるタイプの降圧薬)
- メチルドパ
- レセルピン
降圧薬を飲んでいる方が花粉症の薬を追加するときは、この点をふまえて医師や薬剤師に相談することが望ましいといえます。
また、抗ヒスタミン薬については降圧薬との直接的な飲み合わせの問題は少ないとされていますが、古いタイプの薬などでは眠気やふらつきといった副作用が強く出る場合があり、高齢の方や複数の薬を飲んでいる方は特に注意が必要です。
特に、複数の病院や薬局を利用している方は、どの薬を飲んでいるかが正しく伝わらず、安全性の確認が漏れてしまうことがあります。
お薬手帳を活用し、飲んでいるすべての薬をひとつにまとめて管理することで、こうしたリスクを減らすことができます。
花粉症のシーズンにドラッグストアで市販薬を買うときも、薬剤師や登録販売者に相談できる場合は、今飲んでいる降圧薬について伝えたうえで薬を選ぶと安心です。
よくある質問
- 花粉症の点鼻薬は高血圧でも使えますか?
-
ステロイド点鼻薬は、血管を縮める薬ではなく鼻の炎症を抑える薬で、高血圧の人でも比較的使いやすい選択肢とされています。
一方、血管を縮めるタイプの点鼻薬は、内服薬より全身への影響は少ないと考えられるものの、高血圧や心臓病がある人では使用前に薬剤師・医師へ相談し、使用期間・回数を守ることが大切です。
- 高血圧の薬を飲んでいても市販の花粉症薬は買えますか?
-
多くの花粉症薬は高血圧の薬と一緒に使えるとされていますが、安全に飲めるかは成分によります。
抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬は比較的安全なことが多いですが、鼻づまり改善成分が入った薬の一部は注意が必要です。
パッケージの注意書きを確認し、不安な場合は薬剤師に相談してから買うと安心です。
自分の判断で服用を続けることは避けましょう。
- 血圧が高い日に花粉症薬を飲んでも大丈夫ですか?
-
ふだんから高血圧の治療を受けている方が、たまたまその日の血圧が高めだった場合、すでに医師・薬剤師に確認済みの花粉症薬(第二世代抗ヒスタミン薬単剤やステロイド点鼻薬など)であれば、血圧が少し高めの日でも通常どおり使える場合があります。
ただし、プソイドエフェドリンなどの鼻づまり改善成分が入った薬は血圧を上げたり、降圧薬の効果に影響したりする可能性があるため注意が必要です。
血圧が非常に高い場合、特に180/120 mmHgを超える値が続く場合や、胸痛、息苦しさ、しびれ、脱力、視覚異常、話しにくさ、強い頭痛などを伴う場合は、花粉症薬の服用判断よりも医療機関への相談や救急対応を優先してください。
- 花粉症薬を飲んで血圧が上がった場合はどうすればいいですか?
-
花粉症の薬を飲んだあとに動悸や強い頭痛が出たり、いつもより明らかに高い血圧の値が続いたりする場合は、自分で判断して様子を見るのではなく、早めに医師や薬剤師に相談することが大切です。
飲んだ薬の名前を伝えられるように、薬のパッケージや説明書を保管しておくと、相談がスムーズになります。
まとめ
高血圧がある方でも、花粉症の薬をまったく使えないわけではありません。
第二世代の抗ヒスタミン薬が単独で入っている薬などは比較的使いやすいとされる一方、鼻づまりをすばやく改善する成分については、必ず大きく上がるわけではありませんが、血圧を上げる潜在的なリスクがあることや、一部の降圧薬の効き目に影響を与える可能性があることがわかっています。
薬を選ぶときは、成分表示やパッケージの注意書きを確認し、わからないことがあれば薬剤師や登録販売者に相談することが安心につながります。
すでに降圧薬による治療を受けている方は、お薬手帳を活用しながら、花粉症の薬との飲み合わせについても、かかりつけ医や薬剤師に相談しておくとよいでしょう。
花粉症のつらい症状と上手に付き合いながら、血圧の管理も両立させていくことが大切です。
Centers for Disease Control and Prevention About High Blood Pressure
Centers for Disease Control and Prevention About Sleep and Your Heart Health
Mayo Clinic High blood pressure and cold remedies: Which are safe?
Springer Nature Link Allergic rhinitis
National Center for Biotechnology Information Antihistamines
British Heart Foundation Are hay fever medicines safe if you have heart disease?
American Heart Association Taking medicine for a cold? Be mindful of your heart.
Cochrane What are the effects of oral decongestants on blood pressure?
National Center for Biotechnology Information Effect of oral pseudoephedrine on blood pressure and heart rate: a meta-analysis
厚生労働省 かぜ薬等の添付文書等に記載する使用上の注意の一部改正について
U.S. Food and Drug Administration FDA Proposes Ending Use of Oral Phenylephrine as OTC Monograph Nasal Decongestant Active Ingredient After Extensive Review
ScienceDirect Effect of Intranasal Vasoconstrictors on Blood Pressure: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial
U.S. Food and Drug Administration CLARINEX-D 24 HOUR Extended Release Tablets (desloratadine/pseudoephedrine sulfate) Prescribing Information
PubMed Central Acute myocardial infarction and cardiac arrest induced by oxymetazoline nasal spray overdose: a case report
National Health Service Decongestants
厚生労働省 的確な花粉症の治療のために(第2版)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 全国のくすり相談窓口
American Heart Association When To Call 911 About High Blood Pressure
公益社団法人 日本薬剤師会 eお薬手帳とは

