健康診断で血圧が高いと指摘されたとき、多くの方は「なぜ自分の血圧が高くなったのだろう」と疑問に感じるのではないでしょうか。
高血圧は20歳以上の日本人約2人に1人が該当する非常に身近な病気であり、放置すると脳卒中や心筋梗塞など命に関わる病気を引き起こす可能性があります。
- 塩分の過剰摂取による血液量増加と腎臓のナトリウム排泄機能低下
- 肥満による交感神経活性化・ホルモンバランス異常・腎臓への圧迫
- 運動不足による血管の硬化・柔軟性の低下
- 過度の飲酒・喫煙による交感神経刺激・血管収縮・動脈硬化の促進
- 慢性的なストレスによる交感神経系の持続的活性化
- 遺伝的素因(複数の遺伝子)と加齢に伴う血管の硬化・腎機能低下
- 約1割は特定疾患(腎臓病・副腎疾患など)や薬剤が原因の二次性高血圧
高血圧の原因は一つではなく、生活習慣・遺伝的な要因・加齢など複数の要因が複雑に絡み合っています。
この記事では、血圧が高くなる仕組みを医学的な観点から解説し、どのような要因が関係しているのかを詳しくご説明します。
- 高血圧とはどういう状態なのか、その定義と種類
- 塩分や肥満など生活習慣が血圧に与える影響とメカニズム
- 遺伝的要因と加齢が高血圧にどう関わっているのか
- 高血圧の原因を知ることで、予防や改善に向けた対策の方向性
はじめに(免責・注意事項)
本記事は、高血圧に関する一般的な医学情報の提供を目的として作成されたものであり、特定の診断・治療を推奨するものではありません。
血圧の状態や治療方針は、年齢・体質・基礎疾患・服薬状況などにより個人差があります。降圧薬を含む医薬品の使用や生活習慣の改善を検討される場合は、必ず医師などの医療専門職にご相談のうえ、十分な説明を受けてからご自身の判断で行ってください。
また、本記事で紹介する内容の一部は、一般診療のほか自由診療に該当する可能性があります。保険適用の有無や費用、効果、副作用などについては、必ず受診先の医療機関で最新の情報をご確認ください。
本記事の情報は公開時点の医学的知見やガイドラインをもとにしていますが、今後の研究や法令改正により内容が変更となる場合があります。正確かつ最新の情報を得るために、公的機関(厚生労働省、日本高血圧学会など)や各医療機関の公式情報をあわせてご確認ください。
高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧の2つのタイプがある
高血圧の原因を理解するためには、まず血圧とは何か、そしてどのようなメカニズムで血圧が上昇するのかを知ることが重要です。
高血圧の約9割は明確な原因が特定できない「本態性高血圧」で、残りの約1割は別の病気が原因となる「二次性高血圧」です。
本態性高血圧は生活習慣や遺伝、加齢など複数の要因が関わり合いながら発症します。
これらの要因がどのように血圧上昇につながるのか、具体的なメカニズムとともに解説していきます。
診察室で140/90mmHg以上なら高血圧と診断される
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力のことを指します。
血圧は「収縮期血圧(上の血圧)」と「拡張期血圧(下の血圧)」の2つの値で表され、単位はmmHg(ミリメートルエイチジー)で測定されます。
日本高血圧学会の高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)では、診察室での血圧測定において収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上の場合を高血圧と定義しています。
一方、家庭で測定する場合はこれよりやや低い基準が用いられ、収縮期血圧135mmHg以上、または拡張期血圧85mmHg以上が高血圧とされます。
なお、2025年のガイドライン改訂では治療目標が130/80mmHg未満に統一されましたが、高血圧と診断する基準自体は変わっていません。
血圧の高さは、主に心臓から送り出される血液の量と、血管の収縮具合や硬さによって決まります。
心臓が収縮して血液を勢いよく送り出すときに血管にかかる圧力が収縮期血圧で、心臓が拡張して休んでいる間の圧力が拡張期血圧です。
原因が特定できない本態性高血圧が全体の約9割を占める
日本人の高血圧患者の約8~9割は、本態性高血圧という特定の病気が原因ではないタイプです。
本態性高血圧とは、血圧を上げる明らかな病気が見つからないにもかかわらず、血圧が高くなっている状態を指します。
本態性高血圧は、複数の要因が組み合わさって発症すると考えられています。
塩分の過剰摂取、肥満、運動不足、飲酒、ストレス、そして遺伝的な体質などが関与しており、これらの要因が相互に影響し合いながら血圧を上昇させます
特に日本人の場合、食塩の過剰摂取が最も重要な原因の一つとされています。
本態性高血圧の発症には、主に以下の要因が関わっています。
- 腎臓でのナトリウム(塩分)と水分の排出機能の低下
- 血管を収縮させるホルモンシステム(レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系)の過剰な活性化
- 交感神経系の活動亢進
ただし、これらの要因の寄与度は個々の患者で異なります。
これらにより、血管の抵抗が増加し、血液量が増えることで血圧が上昇します。
腎臓病・副腎の病気・睡眠時無呼吸症候群などで起こる二次性高血圧
高血圧患者の約10%は、特定の病気や薬が原因で血圧が上昇する二次性高血圧に該当します。
二次性高血圧は、原因となる病気を治療することで血圧が改善する可能性があるため、早期発見が重要です。
- 腎臓の病気(慢性腎臓病や腎血管性高血圧)
- 副腎の病気(原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、クッシング症候群)
- 甲状腺の病気
- 睡眠時無呼吸症候群
また、一部の薬剤(非ステロイド性抗炎症薬、経口避妊薬、ステロイド薬など)も血圧を上昇させることがあります。
二次性高血圧が疑われるのは、若年で発症した場合、急激に血圧が上昇した場合、通常の降圧薬が効きにくい場合、特徴的な症状(頭痛や動悸の発作、筋力低下など)がある場合などです。
これらに該当する方は、専門的な検査を受けることで原因を特定できる可能性があります。
日本人の高血圧は塩分・肥満・飲酒が主な原因
本態性高血圧の発症には、日々の生活習慣が大きく関わっています。
特に日本人にとって重要な要因は塩分の過剰摂取ですが、肥満や運動不足、飲酒、喫煙、ストレスなども血圧上昇に深く関与しています。
これらの生活習慣要因は、個別に作用するだけでなく、互いに影響し合いながら血圧を上昇させます。
ここでは、各要因が具体的にどのようなメカニズムで血圧を上げるのかを見ていきましょう。
塩分で血液量が増加し血管への圧力が強まる
塩分の過剰摂取は、日本人の高血圧の最大の原因とされています。
現在、日本人の平均塩分摂取量は1日あたり約10g程度ですが、世界保健機関(WHO)が推奨する目標値は5g未満、日本の目標値でも男性7.5g未満、女性6.5g未満とされており、多くの方が塩分を摂りすぎている状況です。
塩分を摂りすぎると血圧が上がる仕組みは、主に以下のプロセスによります。
- 血液中の塩分濃度が上昇すると、体は濃度を正常に保とうとして血管内に水分を引き込む。
- その結果、血液の量が増え、血管壁にかかる圧力(血圧)が上昇する。
- 塩分の過剰摂取はにより、腎臓でのナトリウム排泄機能に影響を与える。
通常、腎臓は余分な塩分を尿として排出して体内の塩分量を調整していますが、慢性的に塩分を摂りすぎると、この調整機能が十分に働かなくなり、体内に塩分が蓄積しやすくなります。
また、塩分は血管機能や血管収縮の反応性に影響を与えることでも血圧を上昇させると考えられています。
興味深いことに、塩分に対する感受性には個人差があり、同じ量の塩分を摂取しても血圧が上がりやすい「食塩感受性」が高い人と、そうでない人がいます。
食塩感受性が高い人は、塩分摂取によって血圧が大きく変動し、高血圧や心血管疾患のリスクが高まる可能性があります。
内臓脂肪が交感神経を刺激し腎臓を物理的に圧迫する
肥満、特に内臓脂肪が多いタイプの肥満は、高血圧の重要な危険因子です。
研究によると、肥満は本態性高血圧の65~78%の原因になっているとされており、体重が増えると血圧も上昇する傾向があります。
実際、過体重で高正常血圧の方を対象とした研究では、6か月で4.5kg以上減量し、その後30か月維持できた場合、高血圧の発症リスクが65%低減したという報告があります。
サブグループ分析では、6 か月で少なくとも 4.5 kg 体重が減り、その後 30 か月間この体重減少を維持した介入参加者は、血圧が最も大きく低下し、高血圧の相対リスクは 0.35 (CI、0.20 ~ 0.59) でした。
引用:PubMed Long-term weight loss and changes in blood pressure: results of the Trials of Hypertension Prevention, phase II
肥満が血圧を上げるメカニズムは複雑で、複数の要因が関わっています。
第一に、肥満の方は交感神経系の活動が過剰になり、心拍数の増加や血管収縮、腎臓でのナトリウム再吸収の増加が起こります。
第二に、内臓脂肪や腎臓周囲の脂肪が物理的に腎臓を圧迫し、腎臓の機能に影響を与えます。
第三に、肥満ではレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系という血圧を調整するホルモンシステムが過剰に活性化します。
- 交感神経系の過剰活動
- 腎臓周囲の脂肪による圧迫
- 血圧を調整するホルモン(レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系)の活性化
- アディポサイトカインのバランス異常
- インスリン抵抗性
さらに、脂肪組織から分泌されるホルモン(アディポサイトカイン)のバランスが崩れることも血圧上昇に関与します。
肥満の方では、血管の健康を保つアディポネクチンという物質が減少し、炎症を促進する物質が増加することで、血管の機能が低下します。
また、肥満はインスリン抵抗性を引き起こし、これが交感神経系の活性化を通じて血圧上昇につながる可能性も指摘されています。
運動不足も高血圧の危険因子の一つです。
定期的な運動は血管の柔軟性を保ち、血圧を下げる効果があることが知られています。
逆に、運動不足の状態が続くと血管が硬くなり、血圧が上がりやすくなります。
過度の飲酒・喫煙・慢性ストレスが交感神経を刺激する
お酒を飲む習慣は血圧にさまざまな影響を与えます。
高用量のアルコール摂取後は短時間の血圧低下が起こることがありますが、その後血圧が上昇し、長期的には過度の飲酒が明らかに血圧を上昇させます。
日本の健康日本21では、生活習慣病のリスクを高める飲酒量として、男性で1日平均40g以上、女性で20g以上を定めており、このような飲酒習慣がある方は高血圧のリスクが高まります。
アルコールが血圧を上げるメカニズムとしては、以下のような要因が考えられています。
- 交感神経系の活性化
- 血管を収縮させる物質の増加
- 腎臓でのナトリウム・水分の保持
週に2日以上の休肝日を設けることが、高血圧予防の観点から推奨されています。
喫煙も血圧に悪影響を及ぼします。
タバコに含まれるニコチンは交感神経系を刺激し、心拍数の増加や血管収縮を引き起こします。
喫煙は一時的に血圧を上昇させるだけでなく、長期的には血管の動脈硬化を促進し、高血圧をはじめとする循環器疾患のリスクを大幅に高めます。
ストレスも血圧上昇の一因となります。
ストレスを感じると、体は「戦うか逃げるか」の反応として交感神経系が活性化し、心拍数の増加や血管収縮が起こり、一時的に血圧が上昇します。
慢性的なストレス状態が続くと高血圧のリスクが高まる可能性があることが研究で示されています。
メタアナリシスに基づくと、慢性的な心理社会的ストレスは高血圧の危険因子である可能性がある。
引用:PubMed Association between psychosocial stress and hypertension: a systematic review and meta-analysis
遺伝と加齢で高血圧になりやすくなる理由
生活習慣に加えて、遺伝的な要因と加齢も高血圧の発症に大きく関わっています。
家族に高血圧の人がいる場合、自分も高血圧になる可能性が高いことが知られており、また、年齢が上がるにつれて多くの人が高血圧になりやすくなります。
これらは自分の意志ではコントロールできない要因ですが、そのメカニズムを理解することで、より効果的な予防策を講じることができます。
複数の遺伝子が関与し血圧変動の30〜60%を決定している
高血圧には遺伝的な要素が関与していることが明らかになっています。
研究によると、血圧の変動の約30~60%は遺伝的要因によって説明できるとされています。
両親が高血圧の場合、子どもが高血圧になる確率は、両親ともに正常血圧の場合に比べて高くなります。
高血圧の遺伝には、単一の遺伝子だけでなく、複数の遺伝子が関わる「多遺伝子性」の特徴があります。
これまでの大規模な遺伝子研究により、血圧に関連する900以上の遺伝子領域が特定されていますが、それぞれの遺伝子が血圧に与える影響は比較的小さいものです。
遺伝子が高血圧に関わる仕組みとして、以下の遺伝子が注目されています。
- レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系に関わる遺伝子
- 腎臓でのナトリウム輸送に関わる遺伝子
- 血管の機能に関わる遺伝子
例えば、アンジオテンシノーゲン(AGT)という遺伝子のM235T多型などは、特に東アジア人において高血圧との関連が報告されています。
今回のメタ分析では、AGT M235T と ACE I/D が漢民族集団における本態性高血圧のリスクを調節することを示唆している。
引用:PubMed Association of angiotensinogen gene M235T and angiotensin-converting enzyme gene I/D polymorphisms with essential hypertension in Han Chinese population: a meta-analysis
ただし、遺伝的素因があっても、必ずしも高血圧を発症するわけではありません。
遺伝的リスクがある方でも、健康的な食生活、適度な運動、適正体重の維持など、生活習慣に気をつけることで高血圧の発症リスクを大幅に下げることができます。
まれに、単一の遺伝子変異によって引き起こされる家族性高血圧もあります。
これらは若年で発症し、特徴的な検査所見(低カリウム血症、低レニンなど)を示すことが多く、適切な治療により血圧をコントロールできる可能性があります。
血管の硬化と腎機能低下で65歳以上の7割が高血圧になる
加齢は高血圧の重要な危険因子であり、年齢が上がるにつれて血圧も上昇する傾向があります。
日本では65歳以上の約7割、75歳以上では約7割から8割近くが高血圧に該当するとされており、加齢に伴う血圧上昇は非常に一般的な現象です。
加齢によって血圧が上がる最も大きな理由は、血管の老化、特に動脈の硬化です。
若い頃は血管の壁が柔軟でしなやかですが、年齢とともに血管壁にコラーゲンなどの線維成分が蓄積し、カルシウムが沈着して血管が硬くなっていきます。
この「動脈硬化」により、血管の弾力性が失われ、血圧が上昇します。
収縮期血圧(上の血圧)は年齢とともに継続的に上昇しますが、拡張期血圧(下の血圧)は50~60歳頃まで上昇した後、横ばいあるいは低下する傾向があります。
拡張期血圧 (DBP) は、細動脈抵抗の上昇により、50 歳まで上昇する傾向があります。高齢になると大動脈が硬化するため、脈圧が広がり、拡張期血圧が低下します。
引用:National Center for Biotechnology Information Physiology, Blood Pressure Age Related Changes
その結果、高齢者では収縮期血圧だけが高い「孤立性収縮期高血圧」というタイプが多くみられます。
これは動脈硬化によって大動脈が硬くなり、心臓が血液を送り出すときの圧力が高まる一方で、心臓が休んでいるときの圧力は正常範囲にとどまるためです。
加齢に伴う血圧上昇には、他にもいくつかの要因が関わっています。
- 腎機能の低下による塩分・水分排泄能力の低下
- 交感神経系の活動亢進と圧受容器反射の感度低下
- 酸化ストレス増加による血管内皮機能の低下
腎臓の機能が年齢とともに低下し、塩分や水分の排泄能力が落ちることで血圧が上がりやすくなります。
また、交感神経系の活動が高まり、圧受容器反射(血圧を調整する体の反応)の感度が低下することも血圧上昇に寄与します。
さらに、加齢に伴って体内の酸化ストレスが増加し、血管内皮の機能が低下します。
血管内皮は血管の拡張や収縮を調整する重要な役割を担っていますが、その機能が衰えることで血圧調整がうまくいかなくなります。
興味深いことに、都市化されていない地域や未開発地域に住む高齢者では、年齢とともに血圧が上昇しないことが報告されています。
ヤノマミ族の子供と成人において加齢に伴う血圧上昇が見られなかったという結果は、成人のみを対象としたヤノマミ族のデータと一致しています
引用:PubMed Central Association of Age With Blood Pressure Across the Lifespan in Isolated Yanomami and Yekwana Villages
これは、塩分摂取量が少なく、肥満が少ないなど、生活習慣の違いが関係していると考えられています。
つまり、加齢による血圧上昇は避けられないものではなく、生活習慣の改善により予防や緩和が可能であることを示唆しています。
よくある質問
- 高血圧の症状はありますか?
-
高血圧は「サイレントキラー(静かなる殺人者)」と呼ばれるように、ほとんどの場合、自覚症状がありません。
頭痛や肩こり、めまいなどが高血圧の症状と思われがちですが、これらは必ずしも高血圧に特有のものではありません。
血圧が極端に高い場合(180/120mmHg以上)には、激しい頭痛、胸痛、視力障害などの症状が現れることがあり、これは高血圧緊急症として直ちに医療機関を受診する必要があります。
- 家族に高血圧の人がいますが、私も必ず高血圧になりますか?
-
家族歴がある場合、高血圧になるリスクは高まりますが、必ず発症するわけではありません。
遺伝的要因は高血圧の発症に関与しますが、生活習慣も同じくらい重要です。
減塩を心がけ、適正体重を維持し、定期的に運動するなど、健康的な生活習慣を実践することで、遺伝的リスクがあっても高血圧の発症を予防したり、遅らせたりすることが可能です。
- 塩分を減らせば血圧は下がりますか?
-
多くの場合、塩分摂取量を減らすことで血圧を下げる効果が期待できます。
研究では、塩分摂取量を減らすことで収縮期血圧が平均して数mmHg低下することが示されています。
ただし、塩分に対する感受性には個人差があり、減塩による血圧低下の程度も人によって異なります。
減塩は高血圧予防・治療の基本ですが、同時に肥満の改善、運動習慣の確立など、総合的な生活習慣の見直しが重要です。
- 若くても高血圧になることはありますか?
-
若年でも高血圧になる可能性はあります。
特に肥満、過度の飲酒、運動不足などの生活習慣要因がある場合や、強い遺伝的素因がある場合には、若年でも高血圧を発症することがあります。
また、若年で高血圧を発症した場合は、二次性高血圧(他の病気が原因の高血圧)の可能性も考慮する必要があります。
若年での高血圧は将来の心血管疾患のリスクを高めるため、早期に生活習慣の改善や適切な治療を開始することが重要です。
- ストレスで一時的に血圧が上がることと、高血圧は違うのですか?
-
はい、異なります。
ストレスや緊張で一時的に血圧が上がることは正常な生理反応です。
しかし、このような状況でない安静時にも血圧が高い状態が続く場合が高血圧です。
ただし、慢性的なストレスは持続的な血圧上昇につながり、高血圧の発症や悪化の一因となる可能性があります。
また、病院で測ると緊張して血圧が上がる「白衣高血圧」という現象もあるため、家庭での血圧測定が診断に重要な役割を果たします。
まとめ
高血圧の原因は一つではなく、生活習慣、遺伝、加齢など複数の要因が複雑に絡み合っています。
日本人の約9割を占める本態性高血圧では、特に塩分の過剰摂取が重要な原因となっており、肥満、運動不足、飲酒、ストレスなども血圧上昇に関与しています。
これらの要因は、腎臓でのナトリウム排泄機能の低下、血管を収縮させるホルモンシステムの活性化、交感神経系の過剰な活動などを通じて血圧を上昇させます。
また、遺伝的素因や加齢に伴う血管の硬化も高血圧の発症に大きく影響します。
重要なことは、遺伝や加齢といった変えられない要因があっても、生活習慣の改善により高血圧の予防や改善が可能だということです。
減塩、適正体重の維持、定期的な運動、節酒、禁煙などの取り組みは、高血圧の予防と治療の基本です。
高血圧は自覚症状がないまま進行し、脳卒中や心筋梗塞などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
定期的な血圧測定を行い、高血圧を早期に発見することが大切です。
血圧が高いと指摘された場合や、家族歴がある場合は、かかりつけ医に相談し、適切な対策を講じることをお勧めします。
健康づくりサポートネット(厚生労働省) 高血圧
特定非営利活動法人 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」
特定非営利活動法人 日本高血圧学会 高血圧の10のファクト~国民の皆さんへ~
特定非営利活動法人 日本高血圧学会「一般向け 高血圧治療ガイドライン2019解説冊子」
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厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要」
World Health Organization Sodium reduction
厚生労働省「健康日本 21(第三次)推進のための説明資料」
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健康づくりサポートネット(厚生労働省) アルコールによる健康障害
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PubMed Central White-coat hypertension is a risk factor for cardiovascular diseases and total mortality


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