カシューナッツは血圧に良い?効果と食べ方の注意点を解説

カシューナッツは血圧に良い?効果と食べ方の注意点を解説

血圧が気になる方にとって、毎日の食事選びは重要な課題です。

高血圧は自覚症状がないまま進行することが多く、放置すると心筋梗塞や脳卒中といった重大な病気のリスクを高めてしまいます。

そのため、薬による治療だけでなく、食生活の改善も欠かせません。

近年、ナッツ類が健康に良いという情報を耳にする機会が増えています。

中でもカシューナッツは、まろやかな味わいと食べやすさから人気があり、おやつとしても親しまれています。

実は、このカシューナッツには血圧を下げる栄養素が豊富に含まれており、海外の研究では定期的に食べることで血圧が改善したという報告もあります。

カシューナッツが血圧に与える効果
  • マグネシウムが血管を広げて血流改善
  • カリウムが余分な塩分を体外に排出
  • 不飽和脂肪酸が血管を柔らかく保つ
  • 研究で血圧低下効果が科学的に実証

カシューナッツには、マグネシウム、カリウム、体に良い脂質といった、それぞれ違った働きで血圧を下げる栄養素が含まれています。

これらの成分が一緒に働くことで、血管を健康に保ち、血圧をコントロールする効果が期待できます。

ただし、食べ方を間違えると塩分やカロリーの摂りすぎになり、逆効果になることもあるため、正しい知識を持つことが大切です。

この記事では、科学的な根拠に基づいて、カシューナッツが血圧に与える影響、含まれる栄養素の働き、適切な量、効果的な選び方と食べ方について詳しく解説します。

高血圧の予防や改善に役立つ情報を、専門知識のない方にもわかりやすくお伝えします。

この記事でわかること
  • カシューナッツに含まれる血圧を下げる栄養素
  • 研究で報告されているカシューナッツの血圧への効果
  • 高血圧の人がカシューナッツを食べる際の適切な量
  • 血圧対策に効果的なカシューナッツの選び方と食べ方
  • カシューナッツを食べる際の注意点
はじめに(免責・注意事項)

本記事は、高血圧に関する一般的な医学情報の提供を目的として作成されたものであり、特定の診断・治療を推奨するものではありません。

血圧の状態や治療方針は、年齢・体質・基礎疾患・服薬状況などにより個人差があります。降圧薬を含む医薬品の使用や生活習慣の改善を検討される場合は、必ず医師などの医療専門職にご相談のうえ、十分な説明を受けてからご自身の判断で行ってください。

また、本記事で紹介する内容の一部は、一般診療のほか自由診療に該当する可能性があります。保険適用の有無や費用、効果、副作用などについては、必ず受診先の医療機関で最新の情報をご確認ください。

本記事の情報は公開時点の医学的知見やガイドラインをもとにしていますが、今後の研究や法令改正により内容が変更となる場合があります。正確かつ最新の情報を得るために、公的機関(厚生労働省、日本高血圧学会など)や各医療機関の公式情報をあわせてご確認ください。

目次

カシューナッツには血圧を下げる効果が期待できる

カシューナッツは単なる間食ではなく、血圧を下げる可能性のある食品として、世界中の研究者から注目されています。

海外で行われた複数の研究によって、カシューナッツを毎日食べることで血圧が下がることが示唆されており、高血圧の予防や改善に役立つ可能性が示されています。

特に注目すべきは、カシューナッツに含まれる栄養素のバランスの良さです。

血管を健康に保ち、血圧を下げる働きをするマグネシウム、カリウム、体に良い脂質といった成分が豊富に含まれています。

これらの栄養素は、それぞれ違った方法で血圧に作用するため、総合的な効果が期待できます。

マグネシウムは血管の拡張に、カリウムは余分な塩分の排出に、体に良い脂質は血流の健康維持に役立つなど、色々な角度から血圧ケアをサポートします。

また、カシューナッツは他のナッツ類と比べても、これらの栄養素をバランスよく含んでいることが特徴です。

含まれる脂質の大部分は体に良いタイプで構成されており、ミネラル類も豊富です。

このような栄養バランスの良さが、血圧への良い影響につながっていると考えられています。

研究では、体重や血糖値に悪い影響を与えることが少なく血圧が改善されたことも報告されており、高血圧の人にとって安心して取り入れられる食品と言えます。

ただし、効果を得るためには、適切な量を守り、正しい食べ方をすることが重要です。

塩味付きのカシューナッツは塩分の摂りすぎになるため避け、無塩・素焼きタイプを選ぶ必要があります。

また、カロリーが高いため、食べ過ぎにも注意が必要です。

ここからは、カシューナッツが血圧を下げる仕組みと、具体的な研究結果について詳しく見ていきましょう。

血圧を下げる3つの栄養素が豊富

カシューナッツには、血圧を下げる働きが期待できる3つの主要な栄養素が含まれています。

それぞれが違った働きで血圧をコントロールするため、総合的な効果が期待できます。

生のカシューナッツ28g(約15〜20粒)に含まれる主な栄養素

栄養素含有量1日の推奨量に対する割合主な働き
マグネシウム約80mg約20〜25%血管を広げる
カリウム約187mg約5〜6%余分な塩分を排出
体に良い脂質脂質全体の約54%前後血液の流れを改善

※実際の含有量は製品によって異なります。

1つ目はマグネシウムです。

生のカシューナッツ28g(約15〜20粒)には、約80mgのマグネシウムが含まれています。

これは大人が1日に必要とするマグネシウムの約4分の1に相当する量です。

マグネシウムは血管を広げて血液の流れを良くする働きがあり、血圧を下げる大切なミネラルとして知られています。

2つ目はカリウムです。

生のカシューナッツには、28gあたり約180〜190mgのカリウムが含まれています。

カリウムは体の中の余分な塩分を尿として外に出す働きがあり、血圧を下げる効果が期待できます。

塩分の摂りすぎが気になる方にとって、カリウムを摂ることは特に重要です。

3つ目は体に良い脂質です。

カシューナッツに含まれる脂質のうち、約54%前後が「一価不飽和脂肪酸」という体に良いタイプで構成されています。

この脂質は、血液の流れを良くし、血管の柔らかさを保つ働きがあります。

血管が硬くなるのを防ぎ、血圧の上昇を抑える効果が期待されています。

研究でナッツ類の血圧改善効果が報告されている

カシューナッツを含むナッツ類の血圧への効果については、信頼性の高い複数の研究で確認されています。

これらの研究結果は、カシューナッツが血圧対策に役立つ可能性を科学的に裏付けるものです。

主な研究結果のまとめ

研究対象者期間結果
2020年メタアナリシス392名上の血圧が平均3.39mmHg低下
2018年研究糖尿病患者300名12週間上の血圧が平均4.9mmHg低下
米国医師研究15,966名長期追跡ナッツを食べる頻度が高い人ほど高血圧リスクが低い傾向

2020年に発表された研究(複数の研究結果をまとめて分析したもの)では、カシューナッツを食べることで上の血圧が下がることが報告されています。

この研究では、カシューナッツを食べたグループは食べなかったグループと比べて、上の血圧が平均3.39mmHg低下したことが示されました。

下の血圧については大きな変化は見られませんでしたが、上の血圧が下がることは心臓や血管の病気のリスクを減らすために重要な変化です。

さらに、2018年に発表された研究では、糖尿病を持つ人が12週間(約3ヶ月)にわたって1日30gのカシューナッツを食べたところ、上の血圧が平均4.9mmHg低下したことが報告されています。

この研究では、体重や血糖値に悪い影響を与えることなく、血圧だけが良くなったことも重要な発見でした。

アメリカの医師を対象とした大規模な研究でも、頻繁にナッツ類を食べる習慣がある人は、ほとんど食べない人と比べて高血圧になるリスクが低い傾向にあることが示されています。

ナッツ類には、塩分が少なく、マグネシウムやカリウムなどのミネラル、体に良い脂質、食物繊維、体を守る成分が含まれており、これらが一緒に働いて血圧に良い影響を与えていると考えられています。

カシューナッツが血圧に良い3つの栄養素

カシューナッツに含まれる栄養素の中でも、特に血圧を下げる働きが期待できるのがマグネシウム、体に良い脂質、カリウムの3つです。

これらの栄養素は、それぞれ独自の方法で血圧に作用します。

マグネシウムは血管を広げることで血液の流れを良くし、体に良い脂質は血管を柔らかく保ちながら血液の質を改善し、カリウムは体の中の余分な塩分を外に出します。

大切なのは、これらの栄養素が別々に働くのではなく、お互いに助け合いながら総合的に血圧をコントロールすることです。

例えば、マグネシウムが血管を広げても、血液がドロドロの状態では十分な効果が得られません。

体に良い脂質が血液の流れを改善することで、マグネシウムの効果がより発揮されます。

また、カリウムが塩分を外に出すことで体の中の水分バランスが整い、血圧がさらに下がりやすくなります。

このような色々な角度からのアプローチができることが、カシューナッツが血圧対策として優れている理由です。

1つの栄養素だけを摂るサプリメントと比べて、自然な食品から複数の栄養素をバランスよく摂ることで、より安全で続けやすい効果が期待できます。

ここでは、これら3つの栄養素が実際にどのように血圧を下げるのか、その仕組みについて詳しく説明します。

マグネシウムが血管を広げて血圧を下げる

マグネシウムは、血圧をコントロールする上で非常に大切なミネラルです。

体の中では300種類以上の働きを助ける役割を持ち、その中には血圧を調整する働きも多く含まれています。

マグネシウムが血圧を下げる仕組みは、主に血管を広げる作用によるものです。

マグネシウムは、血管の壁にあるカルシウムの通り道をブロックする働きがあります。

カルシウムが血管の筋肉に入り込むと血管が縮んでしまいますが、マグネシウムはこの働きを調整し、血管を広げた状態に保つのを助けます。

細胞外マグネシウム濃度の上昇は、カルシウム流入を阻害する。逆に、細胞外マグネシウム濃度の減少は、カルシウムチャネルを介したカルシウム流入を活性化する。

引用:PubMed Central Magnesium and Vascular Changes in Hypertension

血管が広がることで血液が流れやすくなり、血圧が下がるのです。

マグネシウムの血圧への効果
  • 血管の壁にあるカルシウムの通り道をブロック
  • 血管を広げた状態に保つ
  • 血液の流れをスムーズにする
  • 血管の内側の細胞の働きを良くする

アメリカの国立衛生研究所が発表した資料によると、22件の研究をまとめた分析では、マグネシウムのサプリメントを3〜24週間飲むことで、上の血圧が3〜4mmHg、下の血圧が2〜3mmHg程度とわずかに低下することが示されています。

特に1日あたり370mg以上のマグネシウムを摂った場合、効果が大きくなる傾向が見られました。

また、マグネシウムは血管の内側を覆っている細胞の働きを良くします。

これにより、血管が柔らかさを保ち、血液の流れがスムーズになることも、血圧を下げる効果につながっています。

カシューナッツは、他のナッツ類と比べてもマグネシウムが豊富で、手軽にマグネシウムを補給できる食品として優れています。

28g(約15〜20粒)のカシューナッツには、大人の男性が1日に必要とするマグネシウムの約4分の1が含まれています。

不飽和脂肪酸が血液の流れを良くする

カシューナッツに含まれる脂質の大部分は、体に良い影響を与える「不飽和脂肪酸」という種類で構成されています。

特に「オレイン酸」という成分が豊富に含まれており、この体に良い脂質が血圧を下げる効果に重要な役割を果たしています。

この体に良い脂質が血圧に良い影響を与える仕組みは複数あります。

まず、血管の内側を覆っている細胞の働きを良くし、血管を広げる物質の生成を促進します。

これにより血管が柔らかく保たれ、血液が流れやすくなります。

体に良い脂質の主な働き
  • 血管を広げる物質の生成を促進
  • 悪玉コレステロールを減らす
  • 善玉コレステロールを増やす
  • 血管の壁にコレステロールが溜まるのを防ぐ
  • 体の中の炎症を抑える

また、この体に良い脂質は血液中の悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあります。

これにより、血管の壁にコレステロールが溜まりにくくなり、血管が硬くなるのを防ぐことができます。

血管が硬くなると血圧が上がりやすくなるため、これを防ぐことは血圧管理において重要です。

ヨーロッパで行われた研究では、飽和脂肪酸の代わりにこの体に良い脂質を多く含む食事を3ヶ月間続けたところ、上の血圧が2.2%、下の血圧が3.8%低下したことが報告されています。

収縮期血圧(SBP)と拡張期血圧(DBP)は、MUFA食で低下した(それぞれ−2.2%( P = 0.009)、−3.8%(P = 0.0001))が、SFA食では変化がなかった(それぞれ−1.0%(P = 0.2084)、−1.1%(P = 0.2116))

引用:ScienceDirect Effects of dietary saturated, monounsaturated, and n−3 fatty acids on blood pressure in healthy subjects

この研究では、体に悪い脂質を多く含む食事では同じような効果が見られず、脂質の種類が血圧に影響することが明らかになりました。

さらに、この体に良い脂質は体の中の炎症を抑える働きもあります。

体の中で炎症が続くと血管の健康が損なわれ、高血圧のリスクが高まることが知られています。

カシューナッツに含まれる体に良い脂質を摂ることで、体の中の炎症を抑え、血管の健康を保つことができます。

ただし、体に良い脂質であっても、脂質全体の摂取量が多すぎる場合(食事全体のカロリーの37%を超える場合)には、血圧を下げる効果が弱まることも研究で示されています。

適量を守ることが重要です。

カリウムが体内の余分な塩分を排出する

カリウムは、血圧を下げる効果が科学的に証明されているミネラルの一つです。

体の中の塩分とカリウムのバランスが血圧に大きく影響することが、多くの研究で明らかになっています。

カリウムが血圧を下げる主な仕組みは、腎臓で塩分を尿として外に出すことを促すことです。

食事で塩分を摂りすぎると、体の中の塩分濃度が上がり、それに伴って血液中の水分量も増えます。

その結果、血管にかかる圧力が高まり、血圧が上昇します。

カリウムは腎臓で塩分が再び体に吸収されるのを抑え、尿として体の外に出すことを助けます。

これにより、体の中の塩分濃度が下がり、血圧が下がるのです。

カリウムの血圧を下げる仕組み
  • 腎臓で塩分の再吸収を抑える
  • 塩分を尿として体の外に出す
  • 体の中の塩分濃度を下げる
  • 血液中の水分量を適正に保つ
  • 血管にかかる圧力を減らす

アメリカの疾病予防管理センターも、カリウムを摂ることで血圧を下げることができると明言しています。

実際に、15件の研究をまとめた分析では、カリウムのサプリメントを飲むことで、上の血圧が平均4.7mmHg、下の血圧が3.5mmHg低下することが示されています。

この効果は、特に高血圧の人でより大きく見られました。

さらに興味深いことに、カリウムの血圧を下げる効果は、塩分を多く摂っている人ほど大きくなることが研究で示されています。

ある研究では、塩分を多く摂っている人では、カリウムの摂取量と血圧の間にはっきりとした関連が見られましたが、塩分摂取量が少ない人では関連が弱かったことが報告されています。

つまり、塩分を多く摂っている人ほど、カリウムを積極的に摂ることで血圧を下げる効果が期待できるのです。

カリウム補充の血圧低下効果は、高血圧の参加者で、およびナトリウム摂取量が高いほど強かった。

引用:PubMed Central Potassium Intake and Blood Pressure: A Dose‐Response Meta‐Analysis of Randomized Controlled Trials

世界中で行われた大規模な研究でも、カリウムの摂取量が血圧を左右する重要な要素であることが示されています。

この研究では、カリウムをたくさん摂っている集団ほど、高血圧の人が少ないことが世界中の様々な地域で確認されました。

カシューナッツ28gには約180〜190mgのカリウムが含まれています。

これは1粒あたりに換算すると、手軽にカリウムを補給できる食品と言えます。

ただし、カシューナッツだけでカリウムを十分に摂ることは難しいため、野菜や果物など他のカリウムが多い食品と組み合わせることが推奨されます。

高血圧の人は1日約15〜20粒を目安に食べる

カシューナッツが血圧に良いからといって、好きなだけ食べて良いわけではありません。

適切な量を守ることが、効果を得ながら健康を保つ秘訣です。

一般的に、ナッツ類の研究や栄養表示で使われる標準的な量は28〜30g(約1オンス)です。

カシューナッツの場合、この重さは約15〜20粒に相当します。

研究では、1日28gのナッツを毎日食べることで、心臓や血管の病気のリスクが約20%低いことと関連しており、血圧については、前述のカシューナッツの試験等で上の血圧が約3〜5mmHg下がる効果が報告されている例もあります。

カシューナッツの推奨摂取量

項目推奨量
重量28〜30g
粒数の目安約15〜20粒
カロリー約160〜170kcal
頻度毎日継続
期待される効果上の血圧が3〜5mmHg程度低下(個人差あり)

この推奨量が決められた背景には、カシューナッツの栄養価の高さとカロリーのバランスが考えられています。

カシューナッツ28gには約160〜170kcalのエネルギーが含まれており、間食として適度な量と言えます。

また、血圧を下げる効果が期待できるマグネシウム、カリウム、体に良い脂質も、この量で効果的に摂れることが研究で確認されています。

大切なのは、一度にたくさん食べるのではなく、毎日続けて食べることです。

週に5回以上ナッツを食べる習慣がある人で、最も高い心臓や血管の病気の予防効果が見られています。

毎日少しずつ食べることで、栄養素を安定して体に取り入れることができ、血圧への効果も続きます。

ここからは、適量を守る大切さと、食べ過ぎによるリスクについて詳しく見ていきましょう。

食べ過ぎるとカロリーオーバーになる

カシューナッツは栄養価が高い反面、カロリーも高い食品です。

適量を守らないと、知らないうちにカロリーを摂りすぎてしまい、体重が増える可能性があります。

高血圧の人にとって、体重管理は血圧コントロールの大切な要素であるため、食べ過ぎには特に注意が必要です。

カシューナッツの量とカロリーの比較

粒数の目安カロリー相当する食品
28g(推奨量)約15〜20粒約160〜170kcalご飯茶碗に軽く半分
50g約18〜27粒約290〜300kcalご飯茶碗1杯分以上
100g約35〜50粒約580〜600kcalご飯茶碗2杯分以上

※粒数の目安はサイズによって異なります。

生のカシューナッツ28g(約15〜20粒)には、約160〜170kcalが含まれています。

これは、ご飯を茶碗に軽く半分程度のエネルギー量に相当します。

少なく見えますが、カシューナッツは食べやすく、つい手が伸びてしまいがちな食品です。

例えば、50gを食べてしまうと、約290〜300kcalになり、これはご飯茶碗1杯分以上のカロリーになります。

脂質の量も注意すべき点です。

生のカシューナッツ28gには、約12〜13gの脂質が含まれています。

この脂質の大部分は体に良いタイプですが、それでもエネルギー源としては高密度です。

1日の脂質全体の摂取量が多くなりすぎると、体重が増えるだけでなく、血液中の脂質が異常になるリスクも高まります。

興味深いことに、複数の研究では、推奨量のナッツを毎日食べても体重は増えないことが示されています。

アメリカの研究では、カシューナッツから実際に吸収されるカロリーは、従来の計算よりも約16%少ないことが明らかになりました。

これは、カシューナッツの細胞壁が消化されにくく、一部の栄養素が吸収されずに排泄されるためです。

1食あたり137 kcalという平均値は、食品ラベルに一般的に記載される値より16%低い(p < 0.0001)。

引用:PubMed Metabolizable Energy from Cashew Nuts is Less than that Predicted by Atwater Factors

また、カシューナッツに含まれる食物繊維やタンパク質がお腹をいっぱいにするため、他の食べ物の量が自然と減ることも、体重が増えるのを防ぐ理由の一つと考えられています。

しかし、これはあくまで適量(28〜30g程度)を守った場合の話です。

食べ過ぎれば、当然カロリーオーバーになります。

特に、テレビを見ながら、パソコン作業をしながら無意識に食べ続けると、気づかないうちに大量に食べてしまうことがあります。

カロリーオーバーを防ぐコツ
  • 食べる前に1日分の量(約15〜20粒)を小皿に取り分ける
  • 袋から直接食べない
  • カシューナッツを食べる分、他の食事やおやつを調整する
  • ながら食いを避ける

カロリーオーバーを防ぐためには、食べる前に1日分の量(約15〜20粒)を小皿に取り分けることをお勧めします。

袋から直接食べると、量をコントロールするのが難しくなります。

また、カシューナッツを食べる際は、その分だけ他の食事やおやつのカロリーを減らすことも大切です。

塩味付きは塩分の摂りすぎになる

市販されているカシューナッツの多くは、塩味が付いています。

この塩味が美味しさを引き立てているのですが、高血圧の人にとっては大きな問題となります。

塩分の摂りすぎは、血圧を上げる最も重要な食事の原因の一つだからです。

日本高血圧学会のガイドラインでは、高血圧の人は1日の食塩摂取量を6g未満に抑えることが推奨されています。

しかし、塩味付きのカシューナッツには、思っている以上に多くの塩分が含まれていることがあります。

製品によって違いますが、塩味付きカシューナッツ28gには、約0.2〜0.5gの食塩が含まれている場合があります。

塩味付きカシューナッツの塩分量の目安

カシューナッツの種類28gあたりの塩分量1日の塩分制限(6g)に対する割合
無塩・素焼きほぼ0g0%
塩味付き約0.2〜0.5g約3〜8%

※実際の塩分量は製品によって異なります。

一見少ない量に見えますが、1日6g未満という目標値から考えると、決して無視できる量ではありません。

カシューナッツ以外の食事でも塩分を摂っているため、塩味付きのカシューナッツを毎日食べることで、知らないうちに塩分制限の目標を超えてしまう可能性があります。

さらに問題なのは、塩味が食欲を刺激することです。

塩味付きのカシューナッツは、無塩のものよりも食べ過ぎてしまいやすく、結果として塩分摂取量がさらに増えてしまいます。

また、塩辛いものを食べると、体内の塩分濃度を薄めようとして水分が溜め込まれ、血液量が増えることで血圧が上がる原因になります。

塩分と血圧の関係は、多くの研究ではっきりと示されています。

複数の研究をまとめた分析では、高血圧の患者さんが1日の食塩摂取量を減らすことで、上の血圧が平均で約5mmHg、下の血圧が約3mmHg下がることが報告されています(数値は研究により差があります)。

正常血圧者における収縮期血圧(SBP)/拡張期血圧(DBP)の減少は1.1/0mmHg(約0.3%)、高血圧者では5.7/2.9mmHg(約3%)でした。

引用:Cochrane The effect of a low salt diet on blood pressure and some hormones and lipids in people with normal and elevated blood pressure

せっかくカシューナッツに含まれる栄養素が血圧を下げる効果を持っていても、塩味によってその効果が打ち消されてしまっては意味がありません。

したがって、血圧が気になる人は、必ず無塩・素焼きのカシューナッツを選ぶことが重要です。

最初は味気なく感じるかもしれませんが、カシューナッツ本来の甘みや風味を楽しむことができ、慣れてくると塩味なしでも十分に美味しく感じられるようになります。

薬を飲んでいる人は医師に相談する

高血圧の治療で薬を飲んでいる人は、カシューナッツを食生活に取り入れる前に、主治医に相談することをお勧めします。

カシューナッツ自体は健康的な食品ですが、飲んでいる薬との飲み合わせや、病気の状態によっては注意が必要な場合があるためです。

医師への相談が特に必要なケース
  • カリウム保持性利尿薬を飲んでいる人
  • ACE阻害薬を飲んでいる人
  • ARB(血圧の薬)を飲んでいる人
  • 腎臓の働きが悪い人
  • 糖尿病の治療を受けている人

特に注意が必要なのは、体の中のカリウムを保つタイプの利尿薬や、ACE阻害薬、ARBといった血圧の薬を飲んでいる場合です。

これらの薬は体の中のカリウムを保つ作用があり、カリウムを多く含む食品を食べ過ぎると、血液中のカリウムが高くなりすぎるリスクがあります。

カリウムが高くなりすぎると、不整脈など重い症状を引き起こす可能性があります。

カシューナッツ28gに含まれるカリウムは約180〜190mgで、それほど多い量ではありませんが、他の食品からのカリウムと合わせると、全体の量が多くなりすぎる可能性があります。

特に、バナナ、アボカド、ほうれん草などカリウムが多い食品を日常的に食べている場合は、注意が必要です。

また、腎臓の働きが悪くなっている場合も、カリウムの摂取には慎重になる必要があります。

健康な腎臓であれば、余分なカリウムは尿として外に出されますが、腎臓の働きが悪いと、カリウムが体に溜まりやすくなります。

高血圧と腎臓病を両方持っている人は少なくないため、自己判断でカシューナッツをたくさん食べることは避けるべきです。

糖尿病の治療を受けている人も、注意が必要です。

カシューナッツには炭水化物が含まれており、血糖値に影響を与える可能性があります。

ただし、研究では、適量のカシューナッツは血糖値に悪い影響を与えにくいことが示唆されており、むしろ食後の血糖値の急上昇を抑える効果も報告されています。

2型糖尿病のアジア系インド人を対象としたカシューナッツサプリメントの摂取は、収縮期血圧を低下させ、HDLコレステロール濃度を上昇させましたが、体重、血糖値、その他の脂質変数への悪影響はありませんでした。

引用:The Journal of Nutrition Cashew Nut Consumption Increases HDL Cholesterol and Reduces Systolic Blood Pressure in Asian Indians with Type 2 Diabetes: A 12-Week Randomized Controlled Trial

それでも、個人の血糖値のコントロールの状況によっては、食事計画の調整が必要な場合があります。

一方で、適切に管理された状態であれば、カシューナッツは高血圧の人にとって良い食品です。

高血圧の薬を飲んでいる人でも、適量のナッツをバランスよく食事に取り入れることで、血圧のコントロールに役立つ可能性があります。

大切なのは、医師と相談しながら、自分の健康状態に合った食べ方をすることです。

血圧対策には無塩の素焼きカシューナッツを選ぶ

カシューナッツを血圧対策として活用するには、正しい選び方と食べ方が何よりも重要です。

お店で売られているカシューナッツには色々なタイプがあり、選び方を間違えると、血圧を下げるどころか逆効果になることもあります。

特に、塩味付きのカシューナッツは塩分の摂りすぎになるため避け、無塩・素焼きタイプを選ぶことが基本です。

また、カシューナッツを毎日食べる習慣をつけることも大切です。

週に1〜2回たくさん食べるよりも、毎日少しずつ続けて食べる方が、血圧への効果が期待できます。

研究でも、ナッツ類を週に5回以上食べる習慣がある人で、最も高い健康効果が見られることが報告されています。

カシューナッツの取り入れ方は、間食として食べる、食事に混ぜる、サラダのトッピングにするなど、色々な方法があります。

自分の生活スタイルに合った方法を見つけることで、無理なく続けることができます。

また、他のナッツ類と組み合わせることで、栄養バランスがさらに良くなり、飽きずに続けられるというメリットもあります。

ここでは、血圧が気になる人にとって最適なカシューナッツの選び方と、効果的な取り入れ方について具体的に解説します。

自分に合った方法を見つけて、毎日の食生活に無理なく取り入れていきましょう。

無塩・素焼きタイプが最も効果的

血圧対策としてカシューナッツを食べる場合、無塩・素焼きタイプを選ぶことが最も重要です。

このタイプのカシューナッツは、塩分が加えられておらず、カシューナッツ本来の栄養素をそのまま摂ることができるため、血圧を下げる効果を最大限に活かすことができます。

素焼きカシューナッツとは、一般的に油を使わずに焙煎したもので、余分な脂質や添加物が入っていないものが多いですが、念のため表示を確認しましょう。

焙煎されたカシューナッツは香ばしく、適度な歯ごたえがあり、素材本来の甘みと風味を楽しむことができます。

最初は塩味がないと物足りなく感じるかもしれませんが、噛めば噛むほどカシューナッツの自然な甘みが広がり、慣れてくると十分に満足できる味わいです。

カシューナッツの選び方チェックリスト
  • 選ぶべきもの:
    • 「無塩」と表示されているもの
    • 「食塩不使用」と表示されているもの
    • 「素焼き」と表示されているもの
    • 「無塩ロースト」と表示されているもの
    • 原材料が「カシューナッツ」のみのもの
  • 避けるべきもの:
    • 「塩味付き」のもの
    • 「薄塩」「うす塩」と表示されているもの
    • 油で揚げたもの
    • 油でコーティングされているもの
    • 砂糖や調味料が加えられているもの

買う際は、商品のパッケージをよく確認することが大切です。

「無塩」「食塩不使用」「素焼き」などの表示があるものを選びましょう。

また、原材料の表示を見て、カシューナッツ以外の材料が入っていないことを確認します。

中には「薄塩」「うす塩」と書かれているものもありますが、これらにも塩分は入っているため、血圧対策としては避けた方が良いでしょう。

注意が必要なのは、「ローストカシューナッツ」という表示です。

焙煎されていても、塩で味付けされている場合があります。

必ず「無塩ロースト」または「素焼き」とはっきり書かれているものを選んでください。

また、植物油で揚げたものや、油でコーティングされたカシューナッツも避けましょう

これらは脂質が追加されているため、カロリーが高くなっています。

カシューナッツ自体に含まれる脂質は体に良いものですが、揚げ油として使われる油の種類によっては、必ずしも健康的とは限りません。

スーパーマーケットや健康食品店では、無塩・素焼きのカシューナッツが一般的に売られています。

最近では、インターネット通販でも様々な種類のカシューナッツが買えるため、選択肢は豊富です。

少し値段が高く感じるかもしれませんが、健康への投資と考えれば、十分に価値があります。

間食やサラダのトッピングとして取り入れる

カシューナッツを毎日食べる習慣をつけるには、生活の中で無理なく取り入れられる方法を見つけることが大切です。

毎日続けることで、血圧を下げる効果を持続的に得ることができます。

カシューナッツの取り入れ方アイデア
  • 間食として:
    • 午前中や午後の空腹時に約15〜20粒食べる
    • あらかじめ1日分を小さな容器に入れて持ち歩く
    • 常温保存できるので外出先でも手軽
  • 朝食に:
    • ヨーグルトに砕いて混ぜる
    • オートミールのトッピングとして使う
    • シリアルに加える
  • 昼食・夕食に:
    • 野菜サラダに砕いて散らす
    • 炒め物や和え物に加える
    • スープの具材として使う
  • その他:
    • 食事の前に少量食べて食欲を抑える
    • スムージーに加える
    • 料理の飾りつけとして使う

最も簡単な方法は、間食として食べることです。

午前中や午後のちょっとした空腹時に、約15〜20粒のカシューナッツを食べるようにします。

あらかじめ1日分を小さな容器に入れて持ち歩くと、外出先でも手軽に食べることができます。

カシューナッツは常温で保存できて、特別な準備も必要ないため、忙しい人でも続けやすい方法です。

朝食に取り入れるのもお勧めです。

ヨーグルトにカシューナッツを砕いて混ぜたり、オートミールのトッピングとして使ったりすることで、朝から栄養価の高い食事を摂ることができます。

カシューナッツの食感がアクセントになり、食事の満足度も高まります。

サラダのトッピングとしても優秀です。

野菜サラダに砕いたカシューナッツを散らすことで、食感のバリエーションが増え、栄養価も上がります。

野菜にはカリウムやマグネシウムが豊富に含まれているため、カシューナッツと組み合わせることで、血圧を下げる効果がさらに高まる可能性があります。

ドレッシングは、塩分やカロリーが低いものを選ぶようにしましょう。

料理に使うこともできます。

炒め物や和え物に加えることで、料理のコクと栄養価がアップします。

ただし、調理する際は、追加の油や塩を控えめにすることが重要です。

カシューナッツ自体に脂質が含まれているため、油を使いすぎるとカロリーオーバーになってしまいます。

食べるタイミングとしては、食事の前に少量食べることで、食欲を適度に抑え、食事での食べ過ぎを防ぐことも期待できます。

カシューナッツに含まれる食物繊維やタンパク質がお腹をいっぱいにするため、その後の食事量が自然と減り、体重管理にも役立ちます。

大切なのは、毎日続けることです。

週に1〜2回たくさん食べるよりも、毎日少しずつ食べる方が、血圧への効果が期待できます。

自分の生活スタイルに合った方法を見つけて、習慣化することを目指しましょう。

他のナッツ類と組み合わせても良い

カシューナッツだけにこだわらず、他のナッツ類と組み合わせて食べることも、健康的な選択肢です。

違う種類のナッツには、それぞれ特徴的な栄養素が含まれているため、組み合わせることで栄養バランスがさらに良くなります。

主なナッツ類の特徴と効果

ナッツの種類主な特徴血圧への効果
カシューナッツマグネシウム、カリウム、体に良い脂質がバランスよく含まれる血管を広げ、塩分を排出し、血液の流れを改善
アーモンドビタミンE、食物繊維が豊富体を守り、満腹感が長く続く
クルミオメガ3脂肪酸が豊富血管の働きを良くする
ピスタチオカリウムが特に豊富塩分の排出効果が高い
ヘーゼルナッツ銅、マンガンが豊富代謝を助ける

アーモンドは、ビタミンEが豊富で、体を守る働きに優れています。

また、カシューナッツよりも食物繊維が多く含まれているため、お腹がいっぱいになった感じが長く続きます。

クルミには、オメガ3脂肪酸という体に良い脂質が豊富に含まれており、心臓や血管の健康に特に良いとされています。

研究では、クルミを定期的に食べることで、血管の働きが良くなることが報告されています。

ピスタチオは、カリウムの量がカシューナッツよりも多く、血圧を下げる効果がより期待できる可能性があります。

また、目の健康に良いとされる成分も含まれています。

ヘーゼルナッツは、体の代謝を助けるミネラルが豊富です。

これらのナッツをミックスして食べることで、様々な栄養素をバランスよく摂ることができます。

お店で売っているミックスナッツを選ぶ際は、やはり無塩・素焼きタイプを選ぶことが重要です。

また、チョコレートやドライフルーツが混ざっているものは、糖分が多いため避けた方が良いでしょう。

ミックスナッツを選ぶ際のポイント
  • 無塩・素焼きタイプを選ぶ
  • チョコレート入りは避ける
  • ドライフルーツ入りは避ける
  • 原材料がナッツ類のみのものを選ぶ
  • 自分で好みの配合を作るのもおすすめ

自分でミックスを作ることもお勧めです。

カシューナッツ、アーモンド、クルミを同じくらいの割合で混ぜるなど、好みに合わせて組み合わせを変えられます。

毎日同じナッツを食べ続けるよりも、バリエーションがあった方が飽きにくく、続けやすくなります。

ただし、ピーナッツ(落花生)については注意が必要です。

ピーナッツは植物学的にはマメの仲間に分類され、厳密には「ナッツ」ではありません。

栄養価は高いのですが、お店で売っているピーナッツの多くは塩味が付いているため、血圧対策としては適していません。

また、日本の研究ではカシューナッツが他のナッツ類(ピーナッツやクルミ)よりも低用量でアレルギー反応を引き起こすケースも報告されているため、アレルギー体質の人は注意が必要です

研究では、様々なナッツを組み合わせて食べることで、1種類のナッツを食べるよりも心臓や血管の病気の予防効果が高まる可能性が示されています。

これは、違うナッツに含まれる栄養素が一緒に働いて、より良い効果を生むためと考えられています。

総摂取量については、ナッツの種類を変えても、1日28〜30g(約一握り)という目安は変わりません。

複数のナッツを組み合わせる場合も、合計でこの量を守るようにしましょう。

カシューナッツ5〜7粒、アーモンド5〜7粒、クルミ3〜4個といった組み合わせで、ちょうど良い量になります。

よくある質問(FAQ)

カシューナッツは毎日食べた方が良いですか

はい、毎日適量を食べることがお勧めです。

研究では、ナッツ類を週に5回以上食べる習慣がある人で、最も高い心臓や血管の病気の予防効果が見られています。

毎日約15〜20粒(28g程度)を続けて食べることで、血圧を下げる効果が期待できます。

カシューナッツアレルギーの人は他のナッツで代用できますか

カシューナッツアレルギーがある場合は、必ず食べるのを避けてください。

他のナッツ類(アーモンド、クルミなど)も血圧を下げる効果が報告されていますが、ナッツアレルギーは複数のナッツに対して起こることがあるため、必ず医師に相談してから試すようにしてください。

カシューナッツを食べると本当に痩せますか

適量のカシューナッツは体重を増やさないことが研究で示されていますが、「痩せる食品」ではありません

カシューナッツに含まれる食物繊維やタンパク質がお腹をいっぱいにするため、食事全体の量を減らすことができ、結果として体重管理に役立つ可能性はあります。

焙煎されたカシューナッツと生のカシューナッツ、どちらが良いですか

血圧対策としては、無塩で素焼き(焙煎)されたカシューナッツが最も適しています

生のカシューナッツは一般的にお店であまり売られておらず、また加熱したものに比べて消化に負担がかかると言われることもあります。

焙煎によって一部のビタミンは減りますが、ミネラルは大きく変わらないため、血圧への影響も同程度と期待されます。

カシューナッツを食べるタイミングに決まりはありますか

特に決まりはありませんが、食事の前に食べるとお腹がいっぱいになり、食事での食べ過ぎを防ぐことができます

また、間食として食べることで、空腹時の血糖値の急激な変動を抑えるのに役立ち、エネルギーを安定して供給できます。

自分の生活スタイルに合わせて、続けやすいタイミングで食べることが大切です。

カシューナッツは冷蔵庫で保存すべきですか

カシューナッツは常温でも保存できますが、長い間保存する場合は冷蔵庫に入れることをお勧めします。

体に良い脂質は酸化しやすいため、開封後は密閉容器に入れて冷蔵保存することで、風味と栄養価を保つことができます。

冷凍保存も可能で、より長く保存できます。

塩味付きのカシューナッツを水で洗えば大丈夫ですか

塩味付きのカシューナッツを水で洗っても、正確な減塩量は分からないため、最初から無塩を選ぶのが確実です。

また、水で洗うと風味が落ちたり、本来の食感が変わってしまうことがあります。

血圧対策としては、最初から無塩タイプを買うことが最善の方法です。

まとめ

カシューナッツには、血圧を下げる栄養素が豊富に含まれています。

マグネシウムが血管を広げ、カリウムが余分な塩分を外に出し、体に良い脂質が血液の流れを良くすることで、総合的に血圧を下げる働きをします。

複数の研究で、カシューナッツを定期的に食べることで上の血圧が3〜5mmHg程度下がることが報告されており、科学的な根拠がある食品と言えます。

ただし、効果を得るためには正しい食べ方が重要です。

1日の適量は28g(約15〜20粒)で、これを毎日続けて食べることがお勧めです。

塩味付きのものは塩分の摂りすぎになるため、必ず無塩・素焼きタイプを選びましょう

また、カロリーが高いため食べ過ぎには注意が必要です。

高血圧の薬を飲んでいる人や腎臓病がある人は、カシューナッツを食生活に取り入れる前に医師に相談することをお勧めします。

適切な量を守り、自分の健康状態に合った食べ方をすることで、カシューナッツは血圧管理の強い味方となります。

血圧対策は、食事だけでなく運動や生活習慣の改善も含めた総合的な取り組みが重要です。

カシューナッツを取り入れることは、その一部として有効な方法ですが、定期的に血圧を測定し、必要に応じて病院を受診することも忘れないでください。

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この記事を書いた人

伊藤 信久のアバター 伊藤 信久 医師・グレースメディカルクリニック院長

福岡県出身。鹿児島大学医学部卒業後、大学病院の心臓外科に勤務。冠動脈バイパス術・弁置換術などの高度な心臓手術を多数担当。
その後、恩師が開業したクリニックで一次診療に従事。地域医療の最前線で多くの患者と向き合う中で「患者さんに最も近い距離で診療すること」の重要性を再認識し、開業医として地域医療に貢献することを決意。2014年に熊本市でグレースメディカルクリニックを開設した。現在は院長として、高血圧をはじめとする循環器・生活習慣病の診療に注力。心臓外科で培った循環器の知見を活かし、「血圧から全身を守る医療」をモットーに地域の健康づくりと啓発活動を続けている。

主な資格・所属学会
・日本外科学会
・日本循環器学会
・点滴療法研究会

地域の“かかりつけ医”として、高血圧を中心とした生活習慣病の早期発見と予防、継続的な血圧管理に力を注ぎ、患者一人ひとりの「より良い血圧コントロールと健康」の実現を目指している。

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