高血圧でもインフルエンザワクチンは打てる?接種前に知っておきたい注意点

高血圧でもインフルエンザワクチンは打てる?接種前に知っておきたい注意点

毎年秋になると「インフルエンザワクチンを打った方がいいか」という話題が出てきます。

高血圧の方からは、「血圧が高いままでも打っていいのか」「血圧の薬を飲んでいるが大丈夫か」「副反応で血圧がさらに上がらないか」といったご相談を日々いただきます。

こうした不安はとても自然なことです。

しかし結論からお伝えすると、高血圧はインフルエンザワクチンの接種を禁止する理由にはなりません(心臓や血管の病気として接種に注意が必要な場合もあります)。

高血圧とインフルエンザワクチンの関係
  • 高血圧があっても基本的にワクチンは接種できる
  • 血圧の薬は接種当日もいつも通り飲んでよい
  • 頭痛など症状が出るほど血圧が高い場合は医師に相談
  • ワクチン接種で死亡リスクが下がる可能性を示す研究あり
  • 糖尿病など他の病気もある人は事前にかかりつけ医へ確認を

むしろ、高血圧の方こそ積極的にワクチン接種を検討していただきたいと考えています。

その理由は、インフルエンザが単なる「風邪の重いもの」ではないからです。

インフルエンザにかかると、体の中で強い炎症が起こり、心臓や血管に大きな負担がかかります

特に高血圧など持病のある方では、その影響が心筋梗塞(心臓の血管が詰まる病気)や脳卒中(脳の血管が詰まったり破れたりする病気)を引き起こす引き金になることが、世界各地の研究から明らかにされています。

ワクチン接種は感染そのものを予防するだけでなく、こうした心臓や脳へのリスクを下げる効果も期待できます。

血圧の薬を飲んでいる方も、薬を中断する必要はなく、いつも通り服薬しながら接種できます。

本記事では、高血圧の方がインフルエンザワクチンを受ける際に知っておきたいことを、医学的な根拠をもとにわかりやすくまとめました。

この記事でわかること
  • 高血圧があってもインフルエンザワクチンは基本的に接種できる
  • インフルエンザにかかると心臓や脳へのリスクが高まる理由
  • 血圧の薬を飲んでいる人が接種する際の注意点
  • 副反応の種類と、接種当日から気をつけるべきこと
はじめに(免責・注意事項)

本記事は、高血圧に関する一般的な医学情報の提供を目的として作成されたものであり、特定の診断・治療を推奨するものではありません。

血圧の状態や治療方針は、年齢・体質・基礎疾患・服薬状況などにより個人差があります。降圧薬を含む医薬品の使用や生活習慣の改善を検討される場合は、必ず医師などの医療専門職にご相談のうえ、十分な説明を受けてからご自身の判断で行ってください。

また、本記事で紹介する内容の一部は、一般診療のほか自由診療に該当する可能性があります。保険適用の有無や費用、効果、副作用などについては、必ず受診先の医療機関で最新の情報をご確認ください。

本記事の情報は公開時点の医学的知見やガイドラインをもとにしていますが、今後の研究や法令改正により内容が変更となる場合があります。正確かつ最新の情報を得るために、公的機関(厚生労働省、日本高血圧学会など)や各医療機関の公式情報をあわせてご確認ください。

目次

高血圧があってもインフルエンザワクチンは基本的に接種できる

高血圧と診断されている方の中には、ワクチン接種に漠然とした不安を感じている方が少なくありません。

「血圧が高いと副反応がきつくなるのではないか」「何か制限があるのではないか」と心配されるのは自然なことです。

しかし、医学的にみると、高血圧はインフルエンザワクチンを打ってはいけない理由には当たりません(心臓や血管の病気として事前の確認が必要な場合もあります)。

ワクチンを打ってはいけない状態(禁忌といいます)として定められているのは、アレルギーの既往がある場合や、熱が出ているなど急に体調が悪くなっている場合などに限られます。

ワクチンを打てない具体的な血圧の数値基準は設けられていません。

また、血圧を下げる薬を飲んでいても、ワクチンの公的な説明書(添付文書)などにおいて問題が起きることは報告されておらず、薬を続けたまま接種するのが基本です。

このセクションでは、高血圧の方が接種の判断をする際に知っておきたい「打てない条件」と「血圧の薬との関係」について、順を追って説明します。

頭痛などの症状を伴って血圧がとても高いときは、接種を見合わせることがある

原則として、高血圧があってもワクチン接種は可能です。

ただし、頭痛や吐き気などの症状を伴って血圧がとても高い状態のときは、医師の個別判断で一時的に見合わせた方がよい場合があります。

これは血圧が高いこと自体で接種が危険になるわけではありません。

血圧が急に跳ね上がっているときは、頭痛や吐き気を伴う「高血圧緊急症」(血圧が急激に上がって臓器に影響が出始めている状態)が隠れている可能性があり、その場合は先に血圧を落ち着かせることが優先されます。

接種会場では問診票に記入したり、看護師・医師が体調を確認したりする時間があります。

血圧が普段よりかなり高い場合は、担当の医師にそのまま正直に伝えてください。

「血圧がいつもより高いのですが、大丈夫でしょうか」と一言伝えるだけで、医師が適切に判断してくれます。

一般的な考え方として、発熱など中程度以上の急な体調不良があるときは接種を延期することが推奨されていますが、血圧の数値そのものに「この値を超えたら打てない」という決まった基準があるわけではありません。

インフルエンザワクチンを打てない・要注意の条件まとめ

区分具体的な状態
接種できない(禁忌)過去のワクチン接種でアナフィラキシー(強いアレルギー反応)を起こしたことがある
接種できない(禁忌)ワクチンの成分に対して重篤なアレルギーがある
原則として延期中程度以上の発熱や急な体調不良がある
医師に要相談過去6週間以内のインフルエンザワクチン接種後にギラン・バレー症候群を発症した
医師に要相談高血圧がある(禁忌ではないが、心臓や血管の病気として注意事項に該当する場合がある)
接種に問題なし血圧の薬を服用中

血圧の薬を飲んでいても、ワクチン接種に問題はない

高血圧の治療でよく使われる薬には、血管を広げるカルシウム拮抗薬、血圧を上げるホルモンの働きを抑えるARBやACE阻害薬、余分な水分を体外に出す利尿薬、心臓の負担を減らすβ遮断薬などがあります。

これらの薬はいずれも、インフルエンザワクチンの公的な説明書(添付文書)において問題を起こすことは報告されていません。

接種の前後に薬を止めたり、量を変えたりする必要はありません。

ふだん通りに薬を飲んでから接種に来ていただいて構いません。

高血圧の主な薬とワクチンへの影響

薬の種類主なはたらきワクチンへの影響
カルシウム拮抗薬血管を広げて血圧を下げるなし
ARB・ACE阻害薬血圧を上げるホルモンを抑えるなし
利尿薬余分な水分・塩分を排出するなし
β遮断薬心臓の負担を減らすなし

デンマークで行われた大規模な調査では、2種類以上の血圧の薬を飲んでいる高血圧の患者さん約60万人の9シーズンにわたるデータを解析しました(追跡期間の中央値は5シーズン)。

その結果、インフルエンザワクチンを接種した人たちは接種しなかった人たちに比べて、あらゆる原因による死亡リスクが低い傾向と関連していることが報告されています。

交絡因子を調整した後、ワクチン接種は全死因死亡(HR、0.82、P <0.001)、心血管疾患による死亡(HR、0.84、P <0.001)、および急性心筋梗塞/脳卒中による死亡(HR、0.90、P =0.017)のリスク低下と有意に関連していました。

引用:PubMed Central Flu Vaccine and Mortality in Hypertension: A Nationwide Cohort Study

血圧の薬を飲みながらワクチンを接種し続けることは、安全なだけでなく、命に関わるリスクが低いことと関連する可能性を示した大切なデータです。

ただし、データを観察した研究のため、ワクチンが直接の理由であると断言はできません。

高血圧の人がインフルエンザにかかると、心臓や脳に深刻な影響が出やすい

高血圧の方がインフルエンザワクチンを積極的に考えるべき理由は、接種が「安全だから」というだけではありません。

インフルエンザにかかったとき、高血圧など持病のある方はそうでない方に比べて、心筋梗塞(心臓の血管が詰まる)や脳卒中(脳の血管が詰まったり破れたりする)などの深刻な合併症を起こしやすいことが、多くの研究で示されています。

インフルエンザは呼吸器の病気だと思われがちですが、実際には心臓や血管にも直接影響します。

感染が広がると体の中で炎症が起こり、血管の内側が傷つき、血液が固まりやすい状態になります。

高血圧の方はもともと血管に長年の負担がかかっているため、こうした炎症の影響を受けやすいと考えられています。

心血管疾患(高血圧単独ではなく、既存の心臓や血管の病気)を持つ患者さんを対象にした16の研究(合計23万7,000人以上)をまとめた分析では、インフルエンザワクチンを接種することで心臓が原因で亡くなるリスクや、心臓・血管の大きなトラブルのリスクが下がる可能性が示されています。

このセクションでは、インフルエンザが心臓や脳に与える具体的なしくみと、高血圧の方が特に注意すべき理由を説明します。

インフルエンザによる炎症・血栓が心臓や脳のリスクを高める

インフルエンザウイルスが体に入ると、免疫が反応してウイルスを退治しようとします。

このとき、体の中に「炎症を起こす物質」が大量に出ます。

これらの物質が血管の内側を傷つけ、血管の壁にたまっているコレステロールのかたまり(プラーク)を不安定にして、破れやすい状態にしてしまいます。

さらに血液が固まりやすくなることで、心臓や脳の血管が詰まりやすくなります。

権威ある医学雑誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された研究では、インフルエンザにかかったと診断されてから最初の1週間以内に心筋梗塞を起こすリスクが通常の6倍になるという結果が報告されています。

高血圧の方はもともと血管の状態が傷みやすく、感染をきっかけとしたこうしたリスクがより高まりやすいと考えられています。

リスク期間中の急性心筋梗塞による入院の発生率は、対照期間と比較して6.05倍(95%信頼区間[CI]、3.86~9.50)でした。

引用:New England Journal of Medicine Acute Myocardial Infarction after Laboratory-Confirmed Influenza Infection

また、インフルエンザに関連した肺炎で入院した患者さんを調べた過去のデータを振り返る研究では、高血圧のある方が心臓や血管のトラブルを起こした割合が特に高かったことも確認されています。

ただし、一般的な外来の患者さんにそのまま当てはまるわけではありません。

持病のある人は重症化しやすいため、ワクチンで早めに予防することが大切

高齢の方や持病のある方はインフルエンザにかかると症状が重くなりやすく、肺炎になったり入院が必要になったりするリスクが高いことが知られています。

高血圧単独では「重症化しやすいグループ」に明記されていませんが、他の心臓や血管の病気を合併している場合などは重症化のリスクが高まります。

前述のデンマークの研究では、高血圧の患者さんにワクチンを接種した場合、「977人に接種することで1人の死亡を予防できる」という計算になりました。

一方、高血圧のない人では同じ効果を得るのに2,026人の接種が必要でした。

つまり高血圧の方の方が、ワクチン接種による恩恵を受けやすいということです。

インフルエンザが流行し始めてからでは間に合わないこともあるため、一般的に毎年9〜10月頃を目安に接種を検討することが勧められています。

ただし、年齢や地域、ワクチンの供給状況によって適切な時期は前後することがあります。

接種前の血圧確認と副反応への備えが、安心して受けるためのポイント

高血圧の方がインフルエンザワクチンを安心して受けるためには、いくつかの準備と心構えがあると役立ちます。

難しいことはありませんが、「接種前に自分の体の状態をひと確認しておく」だけで、万一のときにも落ち着いて対応できます。

公式な決まりではありませんが、自身の体調把握のために接種当日の朝に自宅で血圧を測っておくこと副反応としてどんな症状が出やすいかを事前に知っておくこと、そして複数の持病がある場合はかかりつけ医にひと声かけておくこと、この3点を意識していただくと安心です。

副反応は多くの場合、注射した場所の軽い腫れや、2〜3日で治まる微熱・だるさ程度のものです。

これらは体の免疫がしっかり反応している証でもあります。

ただし、血圧の薬を何種類も飲んでいる方や、腎臓や心臓に別の持病がある方は、接種後の体調の変化に少し気をつけて過ごすと安心です。

このセクションでは、高血圧の方が接種前後に実践できる具体的な準備と対応を、ひとつひとつ丁寧に説明します。

接種前に自宅で血圧を測っておくと安心

公式に義務付けられているわけではありませんが、体調管理の一環として、接種当日の朝に自宅で血圧を測っておくことをお勧めしています。

いつもより高い値が出ても、ふだんから通院・治療を続けている方であれば多くの場合は問題なく接種できます。

ただ、接種会場の医師や看護師に「今朝の血圧が少し高めでした」と伝えておくと、適切な判断をしてもらいやすくなります

また、日々血圧を測る習慣は、服薬をきちんと続けることにもつながると報告されており、血圧管理全体にプラスの効果があります。

血圧は、体調や時間帯、緊張などによって数値が変わります。

ワクチン接種を中止する一律の血圧の基準はないため、1回の計測で高い値が出たとしても、直ちに接種が危険というわけではありません

会場で改めて計測し、医師と相談したうえで判断してもらえば十分です。

なお、血圧の薬はいつも通り飲んできて構いません。

公的な資料などにおいても「ワクチン接種のために血圧の薬を止めるべき」という根拠はなく、基本的には服薬を続けていただけます。

接種当日の持ち物・確認チェックリスト
  • お薬手帳(飲んでいる薬の種類・量を医師に伝えるため)
  • 今朝測った血圧の値(メモしておくと会場で伝えやすい)
  • 問診票(事前に配布されている場合は記入して持参)
  • 健康保険証または接種券(自治体の定期接種を利用する場合)
  • かかりつけ医からの紹介状やメモ(複数の持病がある場合)

接種後に出やすい副反応と、気になるときの対処法

インフルエンザワクチンの副反応は、大きく「接種した場所の反応」と「全身の反応」の2種類があります。

接種した場所の痛み・赤み・腫れは、接種した方の10〜20%程度に出るとされていますが、ほとんどは2〜3日以内に自然に治まります。

全身の反応としては、微熱・頭痛・だるさ・悪寒などがあり、接種した方の5〜10%程度に見られると報告されています。

これも通常は2〜3日で回復します。

インフルエンザワクチンの主な副反応

種類主な症状出やすい頻度続く期間の目安
接種した場所の反応痛み・赤み・腫れ10〜20%程度2〜3日
全身の反応微熱・頭痛・だるさ・悪寒5〜10%程度2〜3日
重篤な副反応アナフィラキシーなど強いアレルギー反応100万人に1人程度接種後早期に出ることが多い

アナフィラキシー(ワクチン成分に対する強いアレルギー反応)のような重い副反応は非常にまれで、100万人に1人程度の頻度とされています。

医療機関にはこうした緊急時への対応体制が整えられており、日本では一般的に、接種後30分程度は施設内で待機するか、すぐに医師と連絡がとれるようにしておくことが勧められています。

接種後に強い副反応が続く場合や、接種した場所がひどく腫れたり高熱が下がらなかったりする場合は、速やかに接種を受けた医療機関に連絡してください。

高血圧の方に知っておいていただきたいのは、一部の市販の解熱鎮痛薬(痛み止めや熱さまし)の中には血圧を上げてしまうものがある点です。

高血圧患者において、アセトアミノフェン4gを毎日定期的に摂取すると、プラセボと比較して収縮期血圧が約5mmHg上昇します。

引用:PubMed Regular Acetaminophen Use and Blood Pressure in People With Hypertension: The PATH-BP Trial

副反応の症状をやわらげるために薬を使いたいときは、自己判断で市販薬を選ぶのではなく、かかりつけ医や処方医に相談して安全なものを選ぶようにしてください

複数の持病がある場合は、かかりつけ医に相談してから接種を決める

高血圧に加えて、糖尿病・慢性腎臓病・慢性的な心臓の病気・がんなど、複数の持病がある方は、病気の種類によって注意が必要な場合があるため、接種前にかかりつけ医にひと声かけておくことをお勧めします。

なお、大人が受けるインフルエンザワクチンは基本的に注射のタイプ(不活化ワクチン)となるため、通常はこちらを接種することになります。

かかりつけ医以外で接種する場合も、お薬手帳や今の治療内容を書いたメモを持参して、接種会場の医師に見せるようにしてください。

それだけで、医師がより安全に判断できるようになります。

インフルエンザワクチンはほとんどの方に勧められるものですが、その方の体の状態を踏まえた最終的な判断は、接種当日の問診の中で行われます。

よくある質問

血圧の薬を飲んでいる日にワクチンを打っても大丈夫ですか?

問題ありません。

血圧を下げるための一般的な薬(カルシウム拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、β遮断薬、利尿薬など)を飲んでいても、公的な説明書などでワクチン接種を控えるべきとはされていません。

接種の日もいつも通り薬を飲んでからお越しください。

薬を自己判断で止めると血圧が不安定になることがありますので、絶対に中断しないでください。

ワクチンを打つと血圧が上がりますか?

インフルエンザワクチンが血圧を長い間・継続的に上げるという医学的な証拠はありません。

接種直後に一時的に血圧が上がることはありますが、これは注射への緊張や不安などによるものが多く、短時間で落ち着くのが一般的です。

むしろ、インフルエンザの感染による強い炎症などが血液を固まりやすくさせ、心臓や脳へのリスクを高めることが分かっています。

ワクチンで感染を防ぐことの方が、血圧管理の面からも重要です。

毎年接種した方がよいですか?

はい、毎年の接種が勧められています。

インフルエンザウイルスは毎年少しずつ変化し、流行する型が変わります。

そのため、前の年のワクチンでできた免疫は、その年の流行ウイルスに効かないことがあります。

また、ワクチンで作られる抗体は数ヵ月で徐々に弱まるため、毎年接種を続けることが効果的な予防につながります。

特に高血圧など持病のある方は、毎シーズンの接種を習慣にすることをお勧めします。

まとめ

血圧があってもインフルエンザワクチンは基本的に安全に接種できます(心臓や血管の病気として事前の確認が必要な場合もあります)。

血圧の薬を飲んでいる方も、いつも通り服薬しながら接種していただいて問題ありません。

高血圧はワクチン接種を禁止する条件には含まれておらず、米国CDCをはじめとする公的機関のガイドラインでもこの点は明確に示されています。

一方で、インフルエンザにかかると体の中で炎症が起こり、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まることが多くの研究で示されています。

高血圧など持病のある方はこうしたリスクを受けやすく、ワクチンによる予防の効果も大きいと考えられています。

デンマークの大規模研究では、高血圧の患者さんがワクチンを接種しているグループにおいて、心臓が原因で亡くなるリスクや、心筋梗塞・脳卒中による死亡リスクが低い傾向と関連していることが報告されています。

副反応は多くの場合2〜3日で治まる軽いものです。

複数の持病がある方や不安のある方は、接種前にかかりつけ医に相談したうえで、毎年のインフルエンザシーズンに備えた接種をご検討ください。

参考文献・参考サイト

Centers for Disease Control and Prevention ACIP Recommendations Summary

厚生労働省 インフルエンザワクチン(季節性)

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 インフルエンザHAワクチン「KMB」添付文書

PubMed Central Flu Vaccine and Mortality in Hypertension: A Nationwide Cohort Study

Centers for Disease Control and Prevention Flu & People with Heart Disease or Stroke

PubMed Central Effects of Influenza Vaccine on Mortality and Cardiovascular Outcomes in Patients With Cardiovascular Disease: A Systematic Review and Meta‐Analysis

PubMed Central Association between influenza infection and cardiovascular diseases: A systematic review and meta-analysis

New England Journal of Medicine Acute Myocardial Infarction after Laboratory-Confirmed Influenza Infection

PubMed Central Complications of Cardiovascular Events in Patients Hospitalized with Influenza-Related Pneumonia

Centers for Disease Control and Prevention People at Higher Risk of Flu Complications

PubMed Relationship between home blood pressure measurement and medication compliance and name recognition of antihypertensive drugs

一般財団法人 阪大微生物病研究会 インフルエンザHAワクチン「ビケンHA」添付文書

Centers for Disease Control and Prevention Vaccine Administration: After Giving Vaccine | Vaccines & Immunizations

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 ワクチン接種を受ける人へのガイド

Mayo Clinic Medications and supplements that can raise your blood pressure

PubMed Regular Acetaminophen Use and Blood Pressure in People With Hypertension: The PATH-BP Trial

PubMed Central Immunization stress-related responses: Implications for vaccination hesitancy and vaccination processes during the COVID-19 pandemic

Centers for Disease Control and Prevention Key Facts About Seasonal Flu Vaccine

この記事を書いた人

伊藤 信久のアバター 伊藤 信久 医師・グレースメディカルクリニック院長

福岡県出身。鹿児島大学医学部卒業後、大学病院の心臓外科に勤務。冠動脈バイパス術・弁置換術などの高度な心臓手術を多数担当。
その後、恩師が開業したクリニックで一次診療に従事。地域医療の最前線で多くの患者と向き合う中で「患者さんに最も近い距離で診療すること」の重要性を再認識し、開業医として地域医療に貢献することを決意。2014年に熊本市でグレースメディカルクリニックを開設した。現在は院長として、高血圧をはじめとする循環器・生活習慣病の診療に注力。心臓外科で培った循環器の知見を活かし、「血圧から全身を守る医療」をモットーに地域の健康づくりと啓発活動を続けている。

主な資格・所属学会
・日本外科学会
・日本循環器学会
・点滴療法研究会

地域の“かかりつけ医”として、高血圧を中心とした生活習慣病の早期発見と予防、継続的な血圧管理に力を注ぎ、患者一人ひとりの「より良い血圧コントロールと健康」の実現を目指している。

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