熊本市東区の内科・循環器内科・糖尿病脂質代謝内科・禁煙治療・在宅診療のグレースメディカルクリニック
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痛風の激しい痛みに悩み、「なぜ痛風になってしまったのだろう?」と原因が気になっていませんか。
20〜50代で痛風を経験すると、食生活の影響や遺伝的な要因など様々な疑問が浮かぶことでしょう。
痛風(つうふう)は、血液中の尿酸が高くなる高尿酸血症によって起こる関節炎です。
とくに20〜50代の働き盛りの方に多く見られ、足の親指の付け根などに激しい痛みや腫れを引き起こします。
痛風の原因には、プリン体を多く含む食品やアルコール摂取だけでなく、肥満・遺伝・基礎疾患といった複数の要因が挙げられます。
痛風を繰り返すと日常生活に支障が出るばかりか、将来的には腎臓障害などのリスクを伴うため、早めの対策が欠かせません。
「痛風の主な原因 × メカニズム × 対策」早わかり表
原因カテゴリ | 尿酸値が上がる仕組み | 代表的トリガー | 対策の方向性 |
---|---|---|---|
プリン体の多い食事 | 食事由来プリン体 → 体内で尿酸に変換され産生量↑ | レバー・白子・干物・魚卵など | プリン体 400 mg/日以内を目標に食品の量と頻度を調整 |
アルコール過剰摂取 | エタノール代謝で尿酸産生↑ + 利尿で脱水→排泄↓ | ビール・地ビール・日本酒の多量摂取 | 飲酒量を1日 純アルコール 20 g以内/ビール350 mL程度に制限 |
肥満・メタボリックシンドローム | インスリン抵抗性↑ → 腎での尿酸再吸収↑ → 排泄低下 | BMI 25以上・内臓脂肪過多 | 有酸素運動+適正エネルギーで5–10 %の体重減 |
遺伝的要因 | 尿酸排泄能が低い体質/尿酸産生が多い体質 | 家族に痛風・高尿酸血症が多い | 家族歴がある場合は定期的に尿酸値検査+早めの生活改善 |
基礎疾患・薬剤の影響 | 腎機能低下や利尿薬使用で尿酸排泄↓ | 高血圧でのサイアザイド系利尿薬・慢性腎臓病 など | 医師と相談し薬剤の変更検討/腎機能を守る生活習慣 |
本記事では、痛風の原因とそのメカニズムをはじめ、生活習慣が招くリスクや遺伝的要因、さらに発症の予防策などを幅広く取り上げます。
本記事は、あくまでも一般的な情報提供を目的として作成されたものであり、医療上の助言や診断をするものではありません。
痛風の治療薬をはじめとする医薬品や処方は、個人の健康状態や体質によって効果・副作用が異なる可能性があります。治療を希望される方は、必ず医師をはじめとする医療従事者と相談のうえ、十分な説明を受けてからご判断ください。
痛風は、血液中の尿酸(にょうさん)の濃度が慢性的に高い状態(高尿酸血症)が続くことで発症する関節炎です。
患者の多くは30〜50代の男性であり、女性が痛風になることはめったにありません。
尿酸は体内でプリン体という物質から作られる老廃物で、本来は尿中に排泄されるものです。
しかし、何らかの原因で血液中の尿酸が一定量以上に増えすぎると、体内で溶けきれなくなった尿酸が結晶化してしまいます。
針状の尿酸塩の結晶が関節などに蓄積すると、身体はそれを異物だとみなして激しい炎症反応を起こします。
この炎症が関節の腫れや激痛を引き起こす「痛風発作」です。
プリン体とは、細胞の核に含まれる核酸(DNAやRNA)を構成する成分です。
体内の細胞が新陳代謝で分解される際にプリン体が生じ、最終的に尿酸という老廃物に分解されます。
また、人間が口にする食品にもプリン体は含まれており、食事によって体外からもプリン体を摂取すると尿酸の元になります。
こうして作られた尿酸は本来、腎臓から尿中へ排泄されるか、一部は便と一緒に体外へ排出されます。
健康な人では体内で尿酸が作られる量と排泄される量のバランスが保たれており、血中尿酸値は正常範囲内に維持されています。
つまり、プリン体から生成される尿酸は、体内で常に一定量にコントロールされているわけです。
何らかの理由で尿酸の「産生」と「排泄」のバランスが崩れると、血液中の尿酸値が基準値を超えて上昇します(一般に血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断されます。)
尿酸が過剰に作られる一方で排泄が追いつかない場合や、尿酸産生は通常でも腎機能低下などで排泄がうまくいかない場合など、原因は大きく分けて「産生過剰」と「排泄低下」の二つに分類されます。
実際には遺伝的体質や腎臓の機能、生活習慣など複数の要因が絡み合って尿酸値の上昇を招くことが多く、日本人の原発性高尿酸血症では尿酸の排泄低下型が多数を占めることが報告されています(すなわち腎臓から尿酸を捨てる力が弱い体質の人が多い)。
血中尿酸が一定濃度を超えると、尿酸は血液中に溶けきれずに結晶(尿酸塩結晶)として析出します。
この結晶はウニの棘のような形状をした微細なもので、関節や腎臓など体の様々な部位に付着・沈着し始めます。
関節内に尿酸塩の結晶が蓄積すると、それを察知した白血球などの免疫担当細胞が結晶を排除しようと活発に働きます。
いわば異物である結晶に対し体が防御反応(炎症)を起こすことで、患部が赤く腫れ上がり激しい痛みを伴うようになります。
これが痛風発作(急性痛風関節炎)です。
痛風発作は典型的には足の親指の付け根(第一中足趾節関節)に起こりやすいと言われますが、足首や膝など他の関節に生じる場合もあります。
発作時の痛みは非常に強烈で、動かすことはおろか風が当たる程度の刺激でも激痛が走るほどです。
痛風という名前も、この「風が吹いただけでも痛い」というエピソードに由来しています。
炎症そのものは通常数日から1週間程度で治まりますが、前述の通り原因となる尿酸値の高い状態が続く限り、結晶は関節や体内に残ったままです。
そのため一度痛風発作が治まっても油断はできません。
高尿酸血症を改善しない限り体内の尿酸塩結晶は消えないため、時間が経てば再び同じ関節で痛みがぶり返したり、別の関節で新たな発作が起きる可能性があります。
さらに長期的には、腎臓に沈着した尿酸結晶が慢性腎臓病(痛風腎)を引き起こしたり、尿路結石の原因になることもあります。
痛風・高尿酸血症はいわゆる「生活習慣病」の一つと位置づけられています。
実際、遺伝的要因もあるものの、痛風の発症には日々の食生活や運動習慣など環境要因の影響が大きいことが分かっています。
とりわけ食べ過ぎ・飲み過ぎなど不適切な食生活は尿酸値の上昇につながりやすく、痛風の主要な誘因となります。
高尿酸血症・痛風患者の約8割は肥満やメタボリックシンドロームを合併しているとの報告もあり、過度のエネルギー摂取やアルコール摂取による肥満は痛風発症リスクを高める代表的な要因です。
日常の食事内容は痛風発症リスクと密接に関係しています。
特に、プリン体を多く含む食品の過剰摂取は血中尿酸値の上昇を招きやすくなります。
プリン体は肉類や魚介類をはじめ多くの食品に含まれますが、食品によって含有量に差があります。
一般的にレバーや白子などの内臓類、干物やカツオ節・煮干しなど乾燥させた魚介類、カツオやマイワシ・ニシンなど一部の青魚にはプリン体が非常に多く含まれています。
例えば煮干しや鰹節には100gあたり数百ミリグラムものプリン体が含まれており、大量に摂取すればそれだけ尿酸の原料が体内に供給されることになります。
プリン体由来の尿酸生成量が食生活によって増えすぎると、前述のとおり腎臓からの排泄が追いつかなくなり高尿酸血症を招きます。
その状態が続けば痛風発作につながる可能性が高くなるため、普段からプリン体の多い食品は偏らず適量にとどめることが重要です。
加えて、近年ではプリン体だけでなく「果糖(フルクトース)」の過剰摂取も痛風の原因として注目されています。
果糖は果物や蜂蜜に含まれる天然の糖ですが、清涼飲料水やお菓子などに使用される異性化糖(高果糖液糖)という形で現代人は大量の果糖を摂取しがちです。
この果糖は体内で代謝される際にATP(エネルギー分子)の分解を促進し、その結果プリン体の代謝産物である尿酸の産生を増やしてしまいます。
さらに果糖代謝で生じる乳酸は腎臓での尿酸排泄を妨げるため、果糖の過剰摂取は尿酸値を上昇させるダブルの要因となります。
実際に、砂糖や異性化糖を多く含む甘い飲み物の摂取量と痛風発症リスクには相関があることが報告されています。
米国で行われた約4万6千人の男性を12年間追跡した疫学研究では、加糖ソフトドリンクを1日2本以上飲む習慣があるグループは、月に1本未満しか飲まないグループに比べて痛風になるリスクが約1.9倍も高かったとされています。
人工甘味料の入ったダイエット飲料ではこのリスク上昇は認められなかったことから、やはり果糖など糖分そのものの影響だと考えられます。
以上のように、プリン体だけでなく糖分の過剰摂取も尿酸代謝を乱す要因となり得るため、痛風予防のためには日頃からバランスの良い食事を心がける必要があります。
過度の飲酒は痛風発症リスクを大きく高めることが知られています。
アルコールそのものが血清尿酸値を上昇させる作用を持ち、飲酒量が多い人ほど尿酸値も高い傾向が報告されています。
実際、17件の疫学研究を統合したメタ解析によれば、アルコール摂取量が多い人(1日3杯以上飲酒する大量飲酒者)は、全く飲酒しない人に比べ痛風発症リスクがおよそ2.6倍に達したというデータがあります。
適量の飲酒であっても長年習慣化すると痛風リスクが徐々に高まるとされるため注意が必要です。
アルコールが尿酸値を上げる主な理由としては次の三点が挙げられます。
ビールは他の酒類に比べてプリン体含有量が多く(100mL中に3.3〜16.7mg程度)、アルコール度数も低いため一度に大量に飲みがちです。
そのためビールの飲み過ぎは痛風のリスクファクターとして特に警戒されています。
もっとも、蒸留酒(焼酎やウイスキーなど)であっても飲み過ぎれば肝臓での尿酸産生亢進と腎臓での排泄低下を招く点では共通です。
またアルコールの利尿作用によって脱水傾向になると血中尿酸が濃縮されて結晶化しやすくなるため、種類を問わず過度の飲酒は痛風発作の誘因となり得ます。
以上より、お酒を飲む際は適量を守り、特にビールの大量摂取は控えることが痛風予防上重要です。
体格と痛風発症リスクには強い関連が認められています。
肥満傾向にある人ほど血中尿酸値が高い傾向があり、高尿酸血症や痛風患者には肥満体型の人が多くみられます。
実際、日本人の痛風患者の約80%がメタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満に高血圧・高血糖・脂質異常症のいずれかを合併した状態)に該当するとの報告もあります。
肥満そのものが高尿酸血症の一因となる理由はいくつか考えられます。
まず、体重が増えると体内で代謝されるプリン体の総量が増えるため、尿酸の産生も増加しやすくなります。
さらに、肥満に伴うインスリン抵抗性や腎機能の低下によって尿酸の排泄が低下することがあります。
加えて過食やアルコール過剰摂取、運動不足などの不健康な生活習慣が肥満を引き起こし、それらの習慣自体が尿酸値を悪化させる要因にもなっています。
事実、若年層で痛風が発症する背景には肥満の関与が大きいことが指摘されています。
10代という通常痛風になりにくい年齢でも、著しい肥満があると発症リスクが高まるのです。
逆に言えば、適正体重の維持は痛風予防において非常に重要なポイントです。
減量により血清尿酸値が低下したり、肥満に伴う脂質異常・高血圧・高血糖などが改善したという報告もあります。
適度な有酸素運動を習慣づけエネルギー収支をコントロールすることで肥満を解消すれば、結果として尿酸の代謝バランスも改善し痛風の発症リスクを減らすことが期待できます。
痛風はプリン体を多く含む食品やアルコールの過剰摂取が主な原因として知られていますが、これら以外にも痛風発症のリスクを高める要因が存在します。
例えば、遺伝的体質が影響し、家族に痛風患者がいる場合は発症リスクが高まることが知られています。
さらに、慢性腎臓病などの基礎疾患や、ストレス・運動不足といった生活習慣も尿酸の代謝バランスを崩す原因となり得ます。
こうした様々な要因が重なることで、高尿酸血症を招き、結果として痛風発作に至る可能性が高まります。
以下では、遺伝的要因、基礎疾患など、それぞれの要因が痛風にどう関与するかを詳しく解説します。
痛風には遺伝的な要因も関与しており、家族歴がある場合は痛風を発症するリスクが高まることが研究で示されています。
例えば、親や兄弟などの一次近親者に痛風患者がいると、痛風になる確率が一般より約2倍に上昇するとの報告があります。
これは尿酸の代謝や排泄に関わる遺伝子の体質が受け継がれるためと考えられます。
ただし、遺伝的素因があっても必ず痛風になるわけではなく、食生活や運動習慣など環境要因も大きく影響します。
近親者に痛風の方がいる場合は、より一層生活習慣に注意し、尿酸値の定期的なチェックを心がけることが大切です。
遺伝以外にも、基礎疾患や健康状態が痛風の誘因となる場合があり、代表的なのが腎機能の低下です。
腎臓は尿酸を排泄する臓器のため、慢性腎臓病(CKD)になると尿酸の排泄能力が落ち、血中尿酸値が上昇しやすくなります。
その結果、高尿酸血症から痛風を発症しやすくなります。
また逆に、痛風・高尿酸血症が長く続くことで尿酸塩が腎臓に沈着し、腎障害(痛風腎)を引き起こすこともあります。
このように腎臓病と痛風はお互いに原因と結果の関係になり得ます。
加えて、糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病(メタボリックシンドローム)は、高尿酸血症と併存しやすく、痛風の背景要因となることが知られています。
これらの病気がある方は痛風を発症するリスクが高いため、尿酸値を含めた健康管理が一層重要です。
その他、ストレスや脱水状態も一時的に尿酸値を上昇させ痛風発作を誘発することがあります。
例えば夏場に大量に汗をかいた後や、暴飲暴食の後で水分が不足すると尿酸が結晶化しやすくなります。
さらに、利尿剤など一部の薬剤も尿酸の排泄を妨げるため、高尿酸血症の原因となり得ます。
このように多様な要因が重なって痛風が発症するため、自身の体質や健康状態を把握し、総合的な対策を講じることが大切です。
痛風について、患者さんからよく寄せられる疑問にQ&A形式でお答えします。
痛風発作は、尿酸値の急激な変動や尿酸結晶の蓄積によって引き起こされます。具体的には、過度の飲酒や暴飲暴食の後に発作が起こるケースがよく見られます。アルコール摂取や大量の食事は血中の尿酸を一時的に増加させ、関節に尿酸結晶が沈着しやすくなります。また、脱水状態も誘因の一つです。汗をかいた後や水分摂取が不足した夜間から明け方にかけて体内の水分量が減ると、尿酸の濃度が高まり結晶化が促進されます。さらに、関節への外傷や強いストレスも発作の誘発因子となり得ます。これらの要因を避け、日頃から適度な水分補給と節度ある食生活を心がけることで、発作リスクの低減につながります。
痛風の症状(関節の激痛自体)は、適切な治療により数日~1週間程度で治まるのが一般的です。しかし、痛風の原因である高尿酸血症が解消されない限り、再発する可能性は高いです。痛風発作が一時的に治まっても、体内には尿酸の結晶が残存しています。そのため尿酸値を放置していると、時間が経ってから再び発作が起きたり、尿路結石や腎臓障害などを引き起こす恐れがあります。現時点で痛風そのものを「完治」させる特効薬はありませんが、尿酸値を適正範囲にコントロールすることで発作を防ぐことは可能です。生活習慣の改善や必要に応じた薬物療法を継続することで、痛風と上手に付き合いながら再発を抑えることができます。
痛風は圧倒的に男性に多く見られる病気ですが、女性でも発症することがあります。若い女性は発症がまれで、患者全体に占める割合はごくわずかです。これは、女性ホルモン(エストロゲン)に尿酸排泄を促す作用があり、閉経前の女性は尿酸値が男性より低く抑えられているためです。しかし閉経後は女性ホルモンの分泌が減少するため、尿酸値が徐々に上昇し痛風のリスクも高まります。実際、50歳を過ぎると男女間の尿酸値の差は小さくなり、女性でも痛風を発症しやすくなります。加えて、腎臓病や利尿剤の使用など女性特有ではない要因が重なる場合には、更に痛風になる可能性があります。つまり女性でも条件が揃えば痛風を発症し得るため、油断せず尿酸値の管理に努めることが大切です。
痛風予防には、尿酸のもととなるプリン体の摂取を抑えることが有効です。具体的には、ビールなどのアルコール類や、肉類・内臓類、魚介類などプリン体を多く含む食品の過剰摂取は控えた方がよいでしょう。長期の疫学研究では、肉類の摂取量が多い人ほど痛風発症率が高く、魚介類もややリスクを高めることが報告されていますT。逆に野菜や乳製品の摂取は痛風リスクを減らす可能性が示されています。加えて、甘味飲料(清涼飲料水)の過剰摂取も尿酸値を上げる一因となるため注意が必要です。アルコールについては種類によってプリン体含有量が異なり、特にビールはプリン体が多いため要注意です(蒸留酒である焼酎やウイスキーなどはプリン体が少ないですが、アルコールそのものが尿酸産生を促すため飲み過ぎは厳禁です)。とはいえ、あまり極端に制限しすぎると長続きしない上に栄養バランスを欠いて別の健康問題を招きかねません。適度な範囲でプリン体摂取を抑えつつ、野菜中心のバランスの良い食事と十分な水分補給を心がけることが現実的な予防策と言えます。
無症状でも尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が続く場合、将来的に痛風発作や腎機能障害などを起こすリスクがあるため注意が必要です。一般的に血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と定義されますが、症状がない場合すぐ薬物治療を始めるかどうかは尿酸値の高さとリスク因子によります。ガイドラインでは、尿酸値が9.0mg/dL以上、または8.0mg/dL以上で高血圧・糖尿病・腎障害・肥満などの合併症がある場合には、生活指導に加えて薬物療法を含む積極的な治療を検討するとされています。実際、尿酸値が9〜10mg/dL程度の人は、正常値(6mg/dL未満)の人に比べて5年以内に痛風発作を起こす確率が数十倍にも高まるとのデータがあります。したがって、たとえ痛風発作を経験していなくても尿酸値が著しく高い場合やリスク要因を抱える場合には、放置せず医師と相談して対応策を講じることが望ましいでしょう。まずは食事や運動による尿酸値のコントロールに努め、必要であれば尿酸降下薬の使用も検討されます。定期的な検査で尿酸値の動向を見守りつつ、将来的な痛風発症を予防することが重要です。
痛風は、プリン体の多い食事やアルコール摂取のみならず、肥満や遺伝、基礎疾患など複数の要因が絡み合って発症する病気です。
20〜50代の働き盛り世代では生活習慣の乱れから発症するケースが多い一方、体質的な影響や加齢に伴う変化も見逃せません。
再発予防のためには、尿酸値を適正に管理することが何より大切です。
食生活の見直しや適度な運動による減量、水分摂取の励行など日常生活での対策を継続しつつ、必要に応じて医療機関で適切な治療を受けましょう。
痛風は適切に対処すればコントロール可能な疾患です。
将来の健康被害を防ぐためにも、早め早めの予防と対応を心掛けることが重要です。